新学期がスタートしているお子さんも多いと思います。なんとなくイライラしている。逆に、ぼーっとしている。それは発達障害・ADHDタイプの子どものSOSのサインかもしれません。子どもの変化を見逃さず良いコンディションを保つ対応をお伝えします。
1.夏休み明けは要注意!!子ども達のSOSのサインを見逃さないでください。
2学期がスタートしているお子さんも多いと思います。お子さんの様子はいかがですか?元気に学校に行っていますか?
この時期は夏の疲れに加え、夏休みモードから学校生活へのリズムを戻さないといけないので、どんなお子さんも大変な時期です。
そんな中で注意欠陥多動性障害(ADHD)タイプの子どもはというと、心も身体も私たちの想像以上に疲れています。低学年ならなおさらそうです。
お子さんにこんな様子はありませんか?
●朝起きにくい。寝つきが悪い。
●イライラ・ぐずぐずしている。
●ぼーっとしている
それは発達障害・ADHDタイプの子どものSOSのサインかもしれません。
2.学校生活はこんなに大変!!発達障害・ADHDタイプの子ども達が疲れやすい原因を徹底解剖します。
なぜ発達障害・ADHDタイプの子どもは疲れやすいのでしょうか。それにはいくつかの理由があります。
ADHDタイプの子どもは脳の発達の凸凹から、聞くこと・見ることに苦手を感じていることが多いと言われています。
みなさんのご家族で補聴器をつけている方はいらっしゃいますか?実は私たちの耳は、聞きたい情報にフォーカスして音を拾うことができるんです。
けれども補聴器は機械なので、その場にある音を全部拾ってしまいます。ですからとってもうるさいんです。うちのおじいちゃんも「やかましい!!」と怒ってつけるのをやめてしまいました。
実はADHDタイプの子どもの脳でも同じようなことが起こっています。一人ひとり程度の差はあれ、自分が見たもの・聞いたものの全部が同じ強さで脳に入ってきます。
つまり、脳が受け取る情報量がとっても多いので、得た情報から何が大事か?今、何の情報を選び取らなければならないのか?という処理が追い付かないのです。
もともと好奇心も旺盛で、気が散りやすいという特徴もあります。
ですから授業中は「頑張って聞かないと!」と思い、先生の話を聞いていても、
●壁の掲示物
●友達がノートをめくる音
●誰かが落とした鉛筆の行方
●運動場の体育の授業の音や声
など、ひとつひとつがすごく気になってしまいます。
そうしているうちに、いまどこのページを勉強しているのかわからなくなります。
わからないけど、どうしよう…と考えているうちに先生から「集中しなさい!!みんなはちゃんと聞いているのに、どうしてあなたはできないの?」と言われてしまうのです。
さて、休み時間はというとリラックスもしていられません。
●教室のあちこちからクラスメイトの声が聞こえてきて、会話においつくことができない。
●話を聞けていないので、その場の流れで決まった遊びのルールなどを聞き逃し、遊びの輪に入れない。
●一旦遊び始めると楽しくて集中しすぎてしまい、遊びを切り上げることができない。
このようなことが重なると、お友達にも「ちゃんとしなきゃダメだよ」と注意されてしまいます。
ADHDタイプの子どもは大雑把に見えて心は繊細です。
感受性が豊かで傷つきやすいのです。そして、考え方や言葉の受け取り方が人とは違ったり、空気を読むという事が苦手なことが多く、集団になじむことに人一倍努力が必要なのです。
でも、毎日こんなに頑張ってもたくさん怒られてしまう。そんな日々が続いたら、あなたはどうですか?「勉強を頑張ろう」「学校がたのしみ」という前向きな気持ちはわいてきますか?
低学年では自分の気持ちをことばで表現することはまだ難しい時期。ですから、子どものSOSは、ぼーっとしたり、いらいらしたり、ぐずぐずしたりといった、態度に現れることが多いのです。
3.ホームケアで自信を取り戻す。子どもの良いコンディションを保つお母さんの対応とは?
では具体的に子ども達をどう支えていってあげたらいいのでしょうか。
◆① おうちでリラックスして過ごせるようにする
まずはお子さんにとって、おうちが安心できる場所であることが大切です。お母さん・お父さんは自分の辛さをわかってくれる。そんな落ち着ける雰囲気づくりをしてあげてください。
2学期は宿題も難しくなってくる時期です。宿題にとりくみやすいように、勉強道具をセッティングしてあげたり、時間割をそろえるのを手伝ってあげるなどサポートしてあげてください。
好きなおやつを一緒に食べたり、一緒にゲームをしたり。寝る前はスキンシップをとるのもいいですね。
◆② 起きる時間と寝る時間を決め、生活リズムを整える
昼間元気に活動するためにも、睡眠は重要です。
朝起きる時間、夜寝る時間を一定にします。そして睡眠をしっかりとり、朝日をたっぷり浴びさせてあげてください。
朝日を浴びると体の中で脳を活性化させるホルモンが出て目がしっかり覚めます。
◆③ できていることに注目し、褒める
朝起きても、ボーッとしたりしていてなかなか着替えなかったり、ごはんを食べなかったりすると、いろいろ言いたくなる気持ちもわかります。
でも、できていないことに注目するのではなく、できていることを見つけて声をかけてあげてください。
たとえば朝起きれたら、
「おはよう、起きれたね」
服を着替えようとズボンを片足しか脱いでいなくても、
「もう、片足脱いだの?あと、もう片足だけだね」
という感じです。
そんなことは当たり前のことすぎて、褒めたことになってないんじゃないの?と思っていませんか?正直に言います。私はそう思っていました。
私の息子はADHDのグレーゾーンですが、この声かけを続けることで自信を取り戻し、学校で元気に過ごすことができるようになったんです。
いかがでしたか?子ども達はいつも一生懸命です。そして、ゆっくりではありますが確実に成長しています。周りのお子さんと比べることは無意味です!!
そんなこと言われても、実際に担任の先生から電話がかかってくる。連絡帳にいろいろ書かれたら落ち込んでしまいますよね。
そういうお悩みなら私も経験者です。発達の悩みを他人にいうのは勇気がいりますが、先輩ママ友にお話しするような気持ちで相談に来て下さったら嬉しいです。一緒に考えていきましょう。
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執筆者:水本しおり
(発達科学コミュニケーションマスタートレーナー)
(発達科学コミュニケーションマスタートレーナー)