夏休みに発達障害・グレーゾーンのお子さんを叱りすぎて本当につらかったお母さんはいませんか?理由はいろいろあると思いますが特に「反抗的な態度」にガミガミしてしまった方に朗報です。お母さんの接し方で、お子さんの素直さを取り戻すことができますよ!!
1.夏休みに子どもを叱りすぎて本当につらかったお母さんへ
夏休みが終わりましたね。我が家も学校が始まりました。
お休み中はいかがでしたか?
お子さんとのんびりできて、楽しかったでしょうか?それとも、しんどくてしんどくて、やっと夏休みが終わってくれた!!という感じでしょうか?
もし、つらいと感じられていたのなら、それはなぜでしょうか?
兄弟喧嘩が絶えない?
自分の時間がなくなった?
朝昼晩とごはんばかり作っている?
理由は様々だと思います。
色んなことが合わさって、つらかったということもあると思います。その中にお子さんの反抗的な態度というのはありませんか?
●お母さんの言うことをすんなり聞かない、文句や暴言がある
●イライラしていることが多い
●時には、暴力的な行動もとる
こういうとき、親である私たちは「しつけなきゃ」「なんとかしなきゃ」と思い、反抗的な態度をなんとかやめさせようとします。
でも子どもはそれに反発し、その反発に親がまた怒るという悪循環…
この悪循環をお母さんが断ち切らない限り、お子さんの反抗的な態度はいつまでもおさまりません。
そして反抗的な態度がいつまでもおさまらない原因…それはお母さんの接し方に理由があるかもしれませんよ。
2.いくら叱っても子どもの反抗的な態度は良くなりません!!
反抗的な態度がいつまでもおさまらない原因は2つあります。
◆①脳のパフォーマンスが低下するから
まず、反抗的な態度に親が怒ると、子どもはますますイライラしてしまい親の言うことを聞こう、行動しようというやる気がなくなってしまいます。
学校から帰ってきてただいまも言わずにランドセルを放り投げ、宿題もせずにソファーでダラダラ…
こんなときに「ただいまくらい言いなさい!!」「宿題しなさい!!」と言っても子どもは絶対に動きませんよね。
脳は行動することによって発達するので、やる気がそがれると行動力が低下します。そうすると行動する場面が減るので脳は発達しません。
そして、このイライラしている状態というのは頭に血が上っている状態です。この状態は脳のパフォーマンスを低下させます。
私たち大人も怒っている時に冷静に決断はできませんよね。そのため、お母さんの指示が通らず、判断力も鈍り、行動もできなくなってしまいます。
◆②お母さんが怒ることが子どもにとって「ご褒美」になっているから
何歳になっても子どもはお母さんが大好きです。その大好きなお母さんからの注目や反応は、何にも代えがたい「ご褒美」です。
たとえそれが「怒られる」というネガティブな反応であっても、お母さんからの反応が得られればその行動は正解!!と答え合わせをしてしまいます。
お子さんが小さいころスーパーで「お菓子を買って」と駄々をこねられたことはありませんか?
買わないと言ったら、床にひっくり返って大泣き。
通りすがりのオジサンは「チッ、泣き止ませろよ」と舌打ちしなから捨て台詞。
こんなとき、この場がおさまるならと思ってお菓子を買っていませんでしたか?
このお母さんの反応、これこそが子どもにとっての「ご褒美」です。
「今日で最後だからね!」とお母さんが怒っていても、泣けばお菓子が買ってもらえると学習した子どもがどうなるかわかりますね?
次にスーパーに行ったときも同じことが繰り返されます。
そんなこと言ったって毎日毎日どうしたらいいの?
やめてほしいことはどうしたらやめてくれるの?
どうしたら反抗的な態度はなくなるの?
と思いますよね。
大丈夫です、まるっと解決する方法があります!!
それは、「〇〇と〇〇〇のサンドイッチ作戦」です!!
3.反抗的な態度がなくなる「〇〇と〇〇〇のサンドイッチ作戦」とは?
では子どもが反抗的な態度をとったとき、どうしたら良いのか?
それは「スルー」です。それはもう、まさに全く気づいてないかのような見事な「スルー」をかましてください!!
お子さんと目があって、しっかりその「行い」を目撃しちゃったけど、「あれ?お母さんったら微塵も気づいてないな⁈」と子どもに思わせるくらいの勢いの「スルー」です。
そして、ここがポイント。
「スルー」は無視とは意味合いが違います。
そのあとのお母さんの行動がキモですよ!!
STEP①
:気がつかないふりを続けながらも、お子さんの「行動」をしっかり観察
STEP②
:その行動をやめたり、定着してほしいような行動を取った瞬間、すかさず「褒める」
この2つがとても大切です。名付けて「褒めとスルーのサンドイッチ作戦」です。
これを繰り返すことでやめてほしい行動が不思議となくなってきます。
4.接し方を変えたら、我が家の発達障害・グレーゾーン男子が大変身!!
と言っても、これ、正直はじめは本当にしんどかったです!!
私の息子は小学校4年生。注意欠陥多動性障害(ADHD)のグレーゾーンです。
息子の反抗的な態度がひどかった2年前。彼は学校で問題児のレッテルを貼られていました。
でも最初から反抗的なわけではなかったんですよ。
発達の特性から、みんなとおなじように授業に参加できなかったり、クラスメイトとのトラブルが多発。先生から怒られ、私からも怒られているうちに、とても反抗的になってしまったんです。
どうしたらいいか途方に暮れているときに、ちょうどその頃出会った発達科学コミュニケーションで、「褒めとスルー」について学び、実践しました。
当たり前ですが、作戦を実行したからと言って数日で効果が表れるわけではありません。
まず私自身が、息子に注意しないことにイライラしました。
小学生にもなると「うるせーな」「だから?」「は?」という挑発的な言葉で親をあおってくることもあり、ますますイライラは増すばかり…
そういう時は私が別室に移動したりして息子の行動自体を本当に見なくしました。
そしてスルーすることで、「スルーされるもんか!!」と息子の反抗的な態度が一時的にパワーアップしたこともあります。
このやり方で本当にあっているのかな?いつ効果があらわれるのかな?と気持ちがグラグラ揺れ動いていたのも事実です。
でも、自分のしていることは脳科学の根拠に基づいているってわかっていたから、続けられたんです。根拠がわかることで、自分自身が納得して取り組むことができました。
取り組んで2週間、褒めとスルーに慣れてくると、まず私に変化が現れました。
息子を怒っている時間が減り、自分自身がとてもラクになっていることに気がつきました。「ちゃんとしつけなければ」というプレッシャーがとれ、背負っていた荷物が1つ降りたようなそんな感覚です。
例えば、
●朝起きてきて挨拶をしなくても「おはよう、元気に起きてきたね」
●帰ってきて靴をそろえてなくても「おかえり、今日も元気に学校行ってきたね」
●連絡帳の字が汚くて読めなくても「あ、この字きれいに書けてる」
など、できていないことに注目するのではなく、息子がしている当たり前のことを口に出しているだけで、息子は本来の素直さや優しさを取り戻し始めました。
そして、1か月たつ頃には反抗的な態度は、ほとんどみられなくなりました。
いかがでしたか?トレーナーをしている今でも、悩んだり、壁にぶつかることはあります。
でも、発達科学コミュニケーションが子育ての軸になってからは、私自身が子どもの専門家になることができました!!
お子さんを本当に成長させることができるのは、療育でも学校の先生でもありません。365日傍にいてお子さんのことを知り尽くしているお母さんです。
ママも子どももニコニコの2学期にしたい!!と思われるお母さん、ぜひコミュニケーションを変えてみてください!
執筆者:水本しおり
(発達科学コミュニケーションマスタートレーナー)