子どもの行動が気になったときに「ちゃんとして」と声をかけていませんか?その声かけは発達凸凹キッズにはわかりにくく、そのせいでイライラして暴言に繋がっていることがあります。具体的に指示を出すことで子どもの暴言は減らすことができます!
1.子どもに「ちゃんとして!」と言う度に暴言が返ってきてイライラしていた過去
わが家の息子たちは注意欠陥多動性障害(ADHD)や自閉症スペクトラム(ASD)のグレーゾーンです。
その特性から、やってほしくないことはやるのに、やるべきことなどはなかなかやれないところが見られていました。
そんなとき私は、子どもたちに向かって「ちゃんとしてよ!」という言葉をよく使っていました。
・静かにして欲しい場所で騒いでいるとき
・歩いてほしい場所で走って行ってしまう時
・やるべきことがあるのにずっと家でダラダラしているとき
など、「こうして欲しい」という思いがあるときに、「ちゃんとして」という言葉で息子たちに伝えていたのです。
・歩いてほしい場所で走って行ってしまう時
・やるべきことがあるのにずっと家でダラダラしているとき
など、「こうして欲しい」という思いがあるときに、「ちゃんとして」という言葉で息子たちに伝えていたのです。
ところが、いくら言っても通じない…それどころか、段々イライラした様子になり暴言で返してくるようになっていきました。
あまりにひどい言葉に、最初はやさしく言っていたつもりでもどんどん声が大きくなりきつい言い方になり、ついには怒鳴ってしまう…。それに対し子どもたちも暴言でさらに激しく応戦する、という悪循環に陥ってしまっていました。
親としては、周りに迷惑がかからないように、子どもたちが困ることのないように「ちゃんとしてほしい」と思って伝えているのに、それが伝わらないことに疲弊していました。
こんな風に「ちゃんとしなさい」という声かけをしているママやパパは多いと思います。
けれどもこの言葉は、発達凸凹キッズにはこちらの意図することが伝わっていないかもしれません。
2.実はその言葉伝わっていないかも?発達凸凹キッズが苦手な抽象的表現
なぜ「ちゃんとして」という言葉が発達凸凹キッズには伝わらないのでしょうか?
それは、発達凸凹のある子どもの脳の特性上、抽象的な表現が伝わりにくいからなのです。
「ちゃんとして」とか「ぐずぐずしないで」と言われると、大人だったら「ここではこの行動はそぐわないのかもしれない」とか「気持ちを切り替えてサッと動いた方がいいんだな」と考えると思います。
これは、大人がこれまでの経験からこうだろうと考えることができるから成立するのであって、この言葉には感覚的な要素が多く含まれているのです。
そのため、子どもからしたらすごく分かりづらい言葉になっています。
感覚的な言葉や曖昧な言葉など、言った本人にしか想像できない言葉になっていることで、
なにをすればいいか分からない…
やることはこれなのか不安…
と戸惑っているかもしれません。
なにをすればいいか分からない…
やることはこれなのか不安…
と戸惑っているかもしれません。
これでは子どもは行動することが出来ませんよね。
言われたことがよく分からないのになぜかママは僕をいつも怒ってくる、と感じてしまいます。
とくに発達凸凹キッズたちは、そもそもいけないことをしているとか、この場面でこれは駄目だという認識がなく、悪気なくやってしまっていることも多いです。
また、もしいけないことだとわかっていても、無意識にやってしまっていることもあり、自分は何もしていないのになぜ急に怒られているのか分からない、と感じていることもあります。
そして、発達凸凹キッズはこのモヤっとした気持ちを上手く伝えられなくて、乱暴な言葉でママに応戦してしまいがちなんです。
では、こんな風に抽象的な表現が伝わらない子どもにはどんな対応をすれば良いのでしょうか。
3.してほしいことは具体的に!子どもの暴言を減らす指示の出し方
「ちゃんとして!」という言葉が通じない!という発達凸凹キッズには、抽象的な言葉をやめて、具体的な言葉で指示を伝えていくようにするのが効果的です!
どういうことかと言うと、何をちゃんとするのか、どうしてほしいのかを具体的に分かりやすく伝えます。
例えば、
もう少し小さい声にできるかな
ここはゆっくり歩こうね
この椅子に座ってね
といった調子でなにをすれば良いのかを指示します。
もう少し小さい声にできるかな
ここはゆっくり歩こうね
この椅子に座ってね
といった調子でなにをすれば良いのかを指示します。
ここでポイントになるのは「簡潔に、すぐできること」を伝えることです。
ダラダラと伝えてしまうと、なにをするんだったっけ?となってしまって逆効果!「うるさい!」なんて言われてしまうかもしれませんので、パッと伝えることを意識しましょう。
そして、指示通りに動けたときは「聞いてくれてありがとう!」と感謝の気持ちを伝えたり、「ゆっくり歩けたね!」と話が聞けたことを印象づけてあげてくださいね!
そうすることで、子どもは「ママの言うことを聞けた」「ちゃんと見てくれていて感謝された」というポジティブな記憶になるので、次からも聞いてくれやすくなります。
このように、指示を具体的にするだけでスムーズに伝わるようになって子どもも行動しやすくなる!さらに、お互いがイライラしなくて済むようになる!という良い循環をつくることができます。
そうなれば自然と子どもの暴言は減っていきますよ。試してみてくださいね♪
執筆者:大西よしみ
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
発達凸凹キッズの暴言は、自分の気持ちをうまく表現できない、言葉にできないことで起こっていることが多いです。子どもの暴言に振り回されてしんどい…どうしていいかわからないと感じていたら電子書籍を読んでみてくださいね!