発達障害の子どもは宿題が苦手な子が多いですよね。でも、ADHDグレーゾーンの息子は小学校の宿題を無理にやらせないようになってから、自ら進んで勉強するようになりました!どんな対応をしたのかポイントをお伝えします。
1.宿題に取り組めない発達障害の子どもの世界とは?
宿題をさせるたびに嫌がって大変だったり、宿題を始めてもなかなか進まなかったり…そんなお悩み、ありませんか?
発達障害の子どもたちは、とにかく宿題が苦手な子が多いです。
注意欠陥多動性障害(ADHD)グレーゾーンの息子も、小学校の宿題をさせるのは本当に大変でした。
でも、ある対応をしたら1ヶ月で宿題に取り組めるようになり、今では自分から勉強に取りかかるようになりました!
対応のポイントをお伝えしたいのですが、その前に宿題に取り組めない子どもたちの世界を覗いてみたいと思います。
小学校時代、宿題ができなかった方にお聞きしました。
その方は毎日、宿題ができずに登校されていたそうです。
別に忘れてもいいや!と思っていたわけではなく、毎日「今日こそはやろう」と思うのだけど、どうしても辛くてできなかったそうです。
そして、宿題をしないまま登校してみんなの前で先生に怒られたり、名前を張り出されたりして恥をかきました。
それがとても嫌だったけど、どうしても宿題ができなかった。
そんなことをしているうちに、周りから「怠け者」などと言われ、自分でも自分は怠け者だ!と思い込むようになったようで、そこから自信をどんどん無くしていったそうです。
そして、ある日先生からとても重い罰を言い渡され、辛くて辛くてたまらなかったそうです。
それでも宿題ができなかったというのです。
これを読まれてどう感じますか?
・こんなに嫌なの?
・こんなにできないものなの?
と、驚かれたのではないでしょうか。
もちろんお子さんによって差はありますが、発達障害の子どもたちはこれくらい嫌なことに取り組むことが大変なんです。
さらに、この苦しさは一見サボりのように見えるので周りに理解されにくい。
そして、怒ったところでできるわけじゃない。
そのために子ども達は傷つき自信を失い、自分を嫌いになってしまいます。
気合いとか努力とかでどうにかなる問題ではないからこそ、ちゃんとした知識とそれぞれのお子さんに合ったアプローチの方法が大切になります。
2.ADHDタイプの息子は、小学校の宿題をしない方が良かった!
そこで、まずお伝えしたいのは、発達障害のお子さんが宿題に取り組むのには脳の発達が関係しているということ。
実は、無理に宿題をやらせても脳は発達しません!
というより、嫌々やった宿題では脳は伸びないんです。
どういうことかというと、脳にはいろんな役割があって、私たちが感じる「感情」も脳が関係しています。
その「感情」は脳の中でも少し厄介で、とにかくすぐに前に出てきます!
怒りたくないのにムカついたり、悲しくなったり…感情はコントロールするのが難しいですよね。
実は、この感情が前に出てきている時の脳は良い刺激をキャッチしにくい状態なんです!
もちろん、楽しい!とか嬉しい!というポジティブな感情なら脳の発達は加速します。
でも、イライラするとか、悲しいといったネガティブな感情がある時は脳が発達しないんです。
だから、子どもを叱りつけて泣かせながらさせた宿題の場合は、ものすごく労力をかけた割に全くと言って良いほど脳には効果がないんです。
私はこれを知るまで約5年間、脳が発達しない宿題のさせ方をしてきました。
知ってからは宿題どころか全く勉強をしなかったので、ADHDグレーゾーンの息子の脳は6年間、勉強では発達していません。
でも、今では自分から小学校の宿題に取りかかるようになったのはどうしてか?
それは、私が関わり方を変えたからです。
私がやったことは、まずは親子関係を修復してから、勉強ではない方法で息子の脳を伸ばしていきました。
小学校で出される宿題は、ADHDグレーゾーンの息子に合う方法、合う量、合う順番でさせました。
その結果、理解力はしっかり育ち、自分で宿題をやる自立心も育まれました。
結果的には、無理に宿題をさせなくて良かったと思っています。
3.「宿題=嫌な記憶」の悪循環を断ち切りましょう!
では、どうしたら自分から宿題に取り組むようになるのでしょうか?
まず、発達障害の子が宿題が苦手な理由は、脳は発達がゆっくりな部分を使いたがらないからです。
勉強は脳の色々な部分を使うので、発達障害の子どもたちには負担が大きいです。
脳の発達がゆっくりなところがあると、脳は「やりたくない!」という指令を出すので、拒否反応が出ます。
さらに、それに追い討ちをかけているのが悪い記憶です!
宿題をした時に
・時間がかかって、しんどかった
・ママに怒られた
など、宿題について良くない記憶がプラスされると、どうにもこうにも取りかかれなくなってしまいます。
ではどうすれば良いかというと、やることはたったの3つ!
・肯定
・指示
・見守り
これをお子さんに合う方法、伝わる方法で関わるだけです!
まずは肯定することが土台になるので、お子さんが宿題をやったら
「頑張って宿題したんだね!」
と声をかけてあげてください。
たとえ全部終わっていなくても、どんなに少ししかやっていなくてもです。
まずは、宿題に対しての嫌な記憶を断ち切ることが必要です。
だから、最初はとにかく肯定してあげてくださいね!
タイプをしっかり見極めて、お子さんに合った関わり方を取り入れると
「宿題?もう学校で終わらせてきた!」
「宿題イヤだけどやるかー!」
「この勉強、面白い!」
こんな嬉しいセリフが聞けるようになります!
とはいえ、自己流だとお子さんに伝わっていないことが多いです。
その理由は、お子さんには必ずタイプがあって伝わる関わり方がタイプによっても違うから。
お子さんのタイプを知って宿題問題を解決したい方は、お気軽に個別相談にお越しくださいね。
お子さんに合った対応を知りたい方は、ぜひメール講座にもご登録くださいね!
執筆者:水本しおり
(発達科学コミュニケーションマスタートレーナー)
(発達科学コミュニケーションマスタートレーナー)