時間見てないの?なんで早くやらないの?と時計と睨めっこしてイライラしていませんか?ADHDキッズは時間感覚が独特なので、周りの人と違う動きをしたりします。振り回されないために知ってほしいのが子どもの行動の「ベストタイミング」!
1.いつも遅刻…ADHDタイプの人が時間感覚が独特な理由
「あの人、いつも遅刻して来るよね~」とか、「先の話はピンと来ていないみたい…」というタイプの人って大人でもいますよね。
時間にルーズだな~とか、時間の感覚が人と違うみたい?と感じる場合、注意欠如・多動症(ADHD)の可能性があります。
ADHDタイプの人は、「時間感覚」が苦手なので時間の経過を違う風に感じたり、先の見通しが苦手でギリギリの時間の行動になってしまったりします。
なぜそうなってしまうかというと、時間の感覚は脳の「実行機能」という働きが関係しています。
ADHDタイプはこの実行機能の働きに苦手さを抱えていると言われていて、計画的に物事を捉えるのが難しいことが多いんです。
また、時間の感じ方も独特に感じるので、普通の人が「もう用意しなきゃ!」と慌てていても「まだ大丈夫、大丈夫」とギリギリまで構えていて、結局間に合わな~い!ということが起こったりします。
大人でもこうなのですから、まだ成長途中の子どもたちにとってはより難しくて当然!余計に時間の悩みは多いですよね。
わが家も例外なく、ADHDタイプの息子の時間管理について対応に悩んでいました。
2.なんのためなの⁈30分前に目覚ましをかけても起きない息子
息子の場合、時計の概念については割とすんなり覚えてくれましたが、時間を見ながら行動するということが苦手です。
例えば「10分までに用意してね。」と伝えたときに、「10分までにやる」ということは理解しているのですが、「その時間までにするためにはこのくらいから始めた方がいい」という見通しを立てるのが下手だと感じていました。
ギリギリになって動きだすので、忘れ物をしたり、その時間になってからほかのことをすることも多く、なんでもっと早く動かないのだろうとイライラしていました。
それなのに目覚ましは起きたい30分前にセットする、という不思議な行動を始めました。
目覚ましが鳴ってもしばらく起きません。
やっと止めたと思ったら起きて動く気配はなし…。
家族はその目覚ましで早く起こされるし、いつもはギリギリ行動なのになんで目覚ましは早くかけるの?と、理解できませんでした。
しかしこれは息子にとって「起きる」という行動のベストタイミングだったのです。
3.ポイントは自分と同じだと思わないこと!ADHDキッズのベストタイミングの見つけ方
ADHDキッズには独特の時間感覚があるため、本人に行動のベストタイミングがあるということを知ると、イライラしたり「早くしなさい!」と怒ることがなくなっていきます。
かくいう自分も、自分のペースやタイミングがあり、息子に求めているのは私のタイミングだったということに気付きました。
息子が30分前に目覚ましをかけていたのは、目覚ましが鳴ってから起きるまでに30分必要だったからでした。
しかも、何回か実験して出した時間だったそうなんです…!
「起きないじゃん!」とイライラしていた時間は息子のテストタイムだったというわけです。
用意がギリギリなのも直前の方がパッと動けるから、という息子なりに考えた行動でした。
ADHDキッズはこんな風に、周りと違う「自分時間」の感覚で動いていることがよくあります。
そこを知っているかどうかで、気持ちの持ちようが変わるので「この子は行動がこのくらいからだから待とう」と思えたりします。
また、「それだと間に合わないよ」とか、「ほかの人に迷惑にならないようにはこうしたら?」という提案もできるようになります。
わが家では、みんなが起きたい時間を相談して目覚ましをかける時間を設定することにしました。
おかげで今では家族みんなが息子のかける目覚ましを頼りにしています。
ADHDキッズには、こんな風に自分も、周りもどうしたらいいかを考えられるようになることが大事だと思います。
まずは子どもの行動の「ベストタイミング」を探して、知ることから始めてみてくださいね!
執筆者:しまざきあいか
(発達科学コミュニケーション STELLA*School アンバサダー)
(発達科学コミュニケーション STELLA*School アンバサダー)
ADHDキッズには本人の感じる「時間」があり、周りの感覚と違うことがよくあります。それが本人にとって生きづらさにならないようにフォローしていってあげたいですね!メール講座でまずはADHDキッズのことを学びませんか?