本読みの宿題で、読み間違えや読み飛ばしを良くしていませんか?発達障害・学習障害やADHD傾向のお子さんは、本読みに必要な「目」の力に特徴があります。そんな小学生のお子さんに試していただきたい、すらすら読めるようになる工夫をお伝えします。
1.発達障害・学習障害の子に多い読み間違い・読み飛ばし
小学生のお子さんが宿題の音読をしているとき、頑張って読んでいるけど行を飛ばして読んだり、文末の「ます」を「ました」と間違って読んだりということはありませんか?
最初はやさしく指摘するものの、何度言っても同じ間違いをすると、
「もっとしっかりちゃんと見なさい!」とか、
「集中してないから!」なんて
怒ってしまっていませんか?
なんでこんな簡単なことができないの!?とちょっとあきれた気持ちになってしまうかもしれません。
しかし、こんなことが多い場合、実は目で情報をキャッチするための目の動きに苦手がある場合があります。
発達障害の中でも、注意欠陥・多動性障害(ADHD)や学習障害をお持ちのお子さんに多いのですが、そのような診断がなくても「目の動き」はキーになってくると思います!
2.「じーっ」と見る力と本読みの関係
「目の動きが苦手」とはどういうことかというと、見たいものに自分から目を合わせていくのが苦手ということです。じーっと見ることが苦手、ということです。
ゴミが残らないように掃除をする、ボールを追いかける、文字を読み取る、モノを探すことなどに、時間がかかってしまうということなんです。
だから、黒板の板書が遅かったり、書き写すのにも時間がかかったり、書く場所の間違いがあったりします。
逆にいうと、ぱっと見てぱっと答えるのは得意なので、ぱっと見る力と「じー」っと見る力とが合わさることで、人の思いつかないような発想ができるようになるといわれています。
では、自分の見たいものを見る力に苦手がある場合、どんな支援を行えばいいのでしょうか?
目に苦手がある場合、ビジョントレーニングといって目の動きのトレーニングをしていくことももちろん一つです。
ですが、今日はお家でお母さんができる支援のお話をしようと思います。
3.読むのが苦手なADHD傾向の小学生にも効く本読みの裏技
では、どんな支援ができるのか?ということですが、例えば音読などの場合に行を飛ばしてしまったりするのであれば、読んでいる行だけ見えるようにします。
下敷きや定規などで横の文章を隠してあげるのです。そうすることで、改行したときも、今読んでいる箇所をスムーズに見つけることができます。
また、基本的なやり方として、指でなぞりながら読むだけでもかなり違ってきますので、「読むときに指でなぞろうね!」という風に声をかけてあげるのもいいですね。
お子さんが学校でも自分でできる方法をアドバイスしてあげることも大切です。
もう一つ、発達障害・学習障害のあるお子さんには何より大切なことがあります。
それは、「読み書きに頑張って取り組もう!」という気持ちを持ち続けるということです!
お子さんがその気持ちを持ち続けるためには、
・読み間違いを指摘しない
・「丁寧に読んでるね」などできているところを褒める
などの対応で、お母さんがしっかり自信をつけてあげてくださいね。
お子さんに合ったサポートを見つけつつ、自信を更にアップさせていきましょう!
執筆者:水本しおり
(発達科学コミュニケーションマスタートレーナー)