共働き世帯でのパパの子育て参加を促すゲーム時間のルール作りについてご紹介します。発達科学コミュニケーションを活用し、パパの子育て参加が家族の笑顔を増やして、絆を深めるヒントが詰まっていますよ。
1.日々のルーティンやお家ルールをうまくやらせるのはママの役目?
パパの子育てへの参加具合に満足していますか?
パパママ共に仕事を抱えた共働き世帯は、毎日が大忙し。そんな中でも、家事や子育ての担当がママにかたよりがちなご家庭も多いのではないでしょうか。
我が家は夫婦そろってのフルタイム会社員です。ところが、家事育児の分担は、ママであるわたしが多く担いがちでした。
子どもたちのお世話をしながら家のことをするのは、とても大変です。特に小さな子どもがいるときは、やることがたくさんありますよね。
例えば
・毎日の体調チェック
・季節に合わせた服や布団の準備
・子どもの好みと栄養を考えたごはん作り
・勉強の進み具合の確認 ・宿題のお手伝い
・学校からのお知らせの確認
・学校行事への参加
・季節に合わせた服や布団の準備
・子どもの好みと栄養を考えたごはん作り
・勉強の進み具合の確認 ・宿題のお手伝い
・学校からのお知らせの確認
・学校行事への参加
などなど、数えきれないほどです。家事育児の負担が、わたしにかたよっていることに不満を抱えていました。
そんなある日、パパが突然ゲーム機を買ってきたのです。
我が家の次男は、注意欠陥多動性障害(ADHD) の傾向があり、楽しいことや好きな事にはすぐに夢中になってしまいます。
簡単に楽しめるおもちゃなどが多すぎると、宿題や学校の準備だけでなく、食事や入浴といった基本的な生活習慣をこなすことが難しくなるだろうと予想していました。
そのため、ゲームを買うにしても、買う前にお家での使い方のルールを子どもたちと一緒に相談してお互いに納得してからにしようと思っていた矢先、突然ゲーム機が我が家にやってきてしまいました。
小学校低学年の我が家の子どもたちは、毎日放課後に学童保育に行っています。そして、夕方仕事が終わったあと、わたしが学童に子どもたちを迎えに行きます。
夕方遅い帰宅から寝るまでの時間は、毎日大忙し。
それでもゲーム機が来る前までは、息子に合わせた工夫をすることで、平日の帰宅後の流れがある程度うまくまわっていました。
例えば、忘れっぽかったり集中力の続きにくいADHDタイプの特性への対応として、帰宅してからやってほしいことをホワイトボードを使って「見える化」するなどです。
また、Youtubeを見るためのタブレットは使用制限をかけておき、宿題や家庭学習をやるとご褒美として使える時間を設定するという工夫もしていました。
そんなところに突然、なんの事前準備もなくゲーム機が現れたら、ゲームに夢中になった子どもたちの帰宅後のルーティンが崩れてしまうことは、簡単に想像できました。
2.子どもたちは帰宅直後からゲームに夢中!日々のルーティーンを壊したパパの行動
子ども時代のゲームの思い出を、よく話していた我が家のパパ。自分の楽しかった子ども時代の思い出を、子どもたちにも体験させたいという気持ちはわかります。
しかし、子どもたちがゲームに夢中になるとどうなるかが、パパには想像できていませんでした。
予想していたとおり、子どもたちはゲームに夢中になりました。
学童保育から帰ると、「ただいま」の声もそこそこに、かばんを放り出してゲームを始める毎日。
これまでうまくいっていた放課後の流れが崩れ始めたのです。
共働き世帯の子どもたちにとって、帰宅後から寝るまでの時間は限られていてとても貴重です。親子・家族とのコミュニケーションがしっかり取れるのはこの時間だけだからです。
ほかにもこの時間で学校の持ち物の整理、宿題、明日の準備、ごはん、お風呂など、やることがたくさんあります。
しかし、ゲームが来たことで、これらのやるべきことがおろそかになっていきました。
具体的には、宿題の遅れ、家族との話が減る、朝の準備が不十分になる、寝る時間が遅くなる、などの問題が起きたんです。
この状況を良くするためには、わたしひとりではなくパパの協力が必要だ!と感じました。
パパの子育て参加の形はいろいろあり、子どもたちと遊ぶ時間を作ることも立派な参加です。
とはいえ、毎日の生活リズムやルール作りにもパパにもっと関わってほしい。
そんな思いがわたしの中で強くなってきました。
3.パパを巻き込んだゲーム時間のルール作り
「我が家のゲーム時間のルール作りに、パパを巻き込もう」
子育てはパパとママが協力して行うもの。スムーズな家庭生活を整えるのはママだけの役目ではありません。
この当たり前のことを、具体的に実践するチャンスだと思いました。
まず、パパの協力を得るために、子どもたちの生活リズムの乱れや、宿題忘れの問題を具体的に伝えます。
そして、パパが子どもたちと一緒に楽しみたくてゲームを買ってきたことに理解を示したうえで、ゲームで遊ぶおうちでのルール作りを通じてパパと子どもたちの絆を深められるのではないか、という話をしました。
発達科学コミュニケーションで学んだ「肯定的な声かけ」を意識して、パパの気持ちにも寄り添いながら伝えることを心がけたのです。
こうしてパパの理解を得た上で、我が家では次のようなゲームルールを決めました。
1.ゲーム機は鍵付きの箱にしまう
2.箱の鍵はパパが管理する
3.パパが帰宅して、宿題や明日の準備ができていることを確認できたらゲーム機を出す
2.箱の鍵はパパが管理する
3.パパが帰宅して、宿題や明日の準備ができていることを確認できたらゲーム機を出す
このルールにより、パパと子どもの関わりが自然と増えることになりました。
4.一緒に見守る!パパの子育て参加で変わる家族の日常
新しいルールのもと「パパが帰ってくるまでに、明日の準備を完了しよう!」という家族の取り組みが始まりました。
学童から帰ってくると、私は「パパが帰ってくるまでに終わらせようね」と声をかけます。
発達科学コミュニケーションで学んだ「ポジティブな声かけ」を意識して、子どもたちのやる気を引き出すようにしました。
子どもの積極的な行動を促すために、時には「パパが帰ってくるまでに終わらせたら、ゲームの時間をいつもより長くできるよ」といったご褒美も提案します。
こうすると、子どもたちのやる気が上がり、自分から進んでやるべきことに取り組むようになっていきました。
パパも帰宅後には、「今日はどんな一日だった?」「今日の宿題はもう終わってる?」「明日の準備はOK?」と子どもたちに声をかけます。
この小さな会話が、子どもたちのがんばりを認める機会となり、パパとの関係を深めることにつながりました。
パパが子どもたちの宿題をチェックする際、答えが合っているか間違っているかを確認するだけでなく、「ここはよくできているね」「1ページもドリルが進んだなんてすごいね」「ここは一緒に考えてみよう」といった声かけもしてもらうようにしました。
これは発達科学コミュニケーションで学んだ「できていることを褒める」「スモールステップで褒める」など褒めのテクニックを実践する声かけの仕方です。
その結果、子どもたちは勉強することの楽しさを感じ、パパとの時間を大切に思うようになりました。
パパがゲーム時間のルールに参加することで、子どもたちが自分から進んで行動したり、時間の使い方が上手になってきた気がします。
パパも子どもたちの日々の様子がよくわかるようになりました。
子どもたちの好きな教科や苦手な分野を知ることで、休日に一緒に勉強したり、興味を深める活動を提案したりするようになってきたのです。
5.ゲーム時間のルールから深まる共働き世帯の笑顔のキズナ
パパの子育てへの参加が増え、家庭での存在感が大きくなりました。
子どもたちにとっても、パパと過ごす時間が増えたことはとてもうれしいことのようです。
家族の絆も強くなりました。週末の家族の予定を子どもたちから提案するようになり、「パパとお買い物に行きたい」「ママとクッキーを作りたい」といった声が聞かれるようになったんです。
パパの育児への満足度も上がったように感じます。子どもたちの成長を日々実感し、「子育って楽しいな」と感じる瞬間が増えたそうです。
ゲーム時間のルール作りから始まったパパの子育て参加は、家族全体の会話を増やし、絆を深める結果となりました。
皆さんのご家庭でも、生活の変化があったときなどに、お家のルール作りをきっかけに、パパの子育て参加を促してみてはいかがでしょうか?
特に共働き世帯のママは、わたしのように負担のかたよりが気になる方もいらっしゃるのではないかと思うので、参考になれば嬉しいです。
小さな一歩から家族みんなで協力しあって、笑顔あふれる家庭を作っていきましょう。
執筆者:津路ゆかり
(発達科学コミュニケーション STELLA*Schoolアンバサダー)
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