文章がスラスラ読めない小学校3年生の息子
わが家には、発達障害グレーゾーンの小学校3年生の男の子がいます。
小学生のお子さんがいるご家庭でこんなお悩みはありませんか?
・文章が上手に読めない
・音読をやりたがらない
・字を読むことを嫌がる
・どこで区切るかわからなくなってしまう
日常の会話に問題はなく、ゲームやポケモンカードなどの興味がある内容は上手に読めるのに、音読の宿題はやりたがらず、いつも後回しになっていました。
宿題をちゃんとやらせたかった私は、何とかやらせようと必死になっていました。
しかし、いざ音読を始めてみてもやる気がなく、嫌々やることが多かったのです。
そして、文末を勝手に変えて読んだり、「あ・し・た・の・・・」という感じで一文字ずつ読んでいました。
「また間違えた!」
「ちゃんと読みなよ!」
「ここは、こう読むんでしょ!」
と間違いを指摘することしかできず、息子はどんどん音読をやらなくなっていきました。
できるのにやらない子に
学習習慣が身に付く!
優しい叱り方がわかります!
↓↓↓
発達障害グレーゾーンの「そのうち読めるようになる」は注意が必要です!
「何回も読ませればそのうち読めるようになるだろう」「間違えたらその場で正しく言い直させなくちゃ!」と思っているママはいませんか?
私もそうでしたが、発達障害グレーゾーンの「そのうち読めるようになるだろう」は子どもが苦労しているかもしれません。
ここからは、文章が上手に読めない原因をお話していきますね。
大人からしたら文章を読むことは簡単なことのように思えるかもしれません。実は、文章を読むことには「ワーキングメモリ」が関係しています。
ワーキングメモリとは、記憶するだけでなく、入ってきた情報を覚えておきながら、情報を操作する働きのことです。ワーキングメモリは色々なところで役立っており、弱いと様々な困りごとが出てきます。
また、ワーキングメモリには
・言語性ワーキングメモリ
・視空間性ワーキングメモリ
があり文章を読むのが苦手な子は「言語性ワーキングメモリ」が弱いのです。
言語性ワーキングメモリは、
・音声情報を覚えながら、情報を操作する
・文字を音に変える
・言葉の意味を考える
など、文章を読むために素早く情報を変換しているのです。
例えば「ふうせんがかぜでとばされる」という文があったとします。
文章を読むためには、まず文字を見て意味を理解しなければなりません。「ふ・う・せ・ん・が・・・」と一文字ずつ読みながら、ワーキングメモリに情報を覚えておきます。
同時に、文字の組み合わせから意味を考える必要があります。その時に、「ふう?」「ふうせ?」「ふうせん?」と、どこで区切るか迷っている時間が長ければ長いほど、ワーキングメモリに負担がかかります。
文章が上手に読めない子は、文章を見てどこで区切るかわからず、読みながら考えることが嫌になっていることが多いんです。その結果、文章を見ただけで読みたくなくなってしまうのです。
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今日からできる!文章が読めるようになる工夫
ここからは、わが家でやった方法と効果をお伝えしますね。用意する物は「本や教科書」と「えんぴつ」、「ママの笑顔」です!
やりたくなるような声かけをする
音読の宿題で多いのが「P10〜P12まで読みましょう」など読む量が決められていますよね。
まずは子どもに「好きなページでもいいよ!」「このページだけ読んでみよう!」と読むところを決めてもらうと取り組みやすくなります。全部やらせようとするのではなく、スモールステップで進めることが大切です。
ちなみにわが家では「ママと1行ずつ交代で読んでもいいし、もし読むなら1ページでもいいよ。読んでみる?」と声をかけると「じゃあ一緒に読んで!」と言ってきたり「このページだけ読む!」と自分で決めて取りかかることが多いです。
文章に区切りを入れる
次に、文章に区切りを入れていきます。
先ほどの「ふうせんがかぜでとばされる」を例にとると
ふうせん/が/かぜ/で/とばされる
という感じで、他の文章にも区切りを入れていきます。区切りを入れることによって、ワーキングメモリへの負荷を減らして、意味を考えることに集中することができます。
肯定で終わる
一生懸命読んでいるけど、すらすら読めなかったり、言い間違えることもあると思います。ですが、言い間違えても笑顔で「うん、うん」と頷きながら聞いてあげてください。
途中で止まってしまった場合には、指で文章をなぞると読みやすくなる場合もあるので、「ちゃんと読みなよ!」と指摘するのではなく、ママがそっと指で文章をなぞるなどアシストしてあげましょう。
わが家ではたとえ途中でつっかえたり読み間違えたとしても、音読カードの評価は一番良い印(例えば◎)をつけておしまいにします。
「よく読めたね!」「上手だったよ!」とできたことを肯定する声かけも忘れないでくださいね。
はじめのうちは、たどたどしく、変なところで区切ったり、ゆっくりしか読めませんでしたが、ある日驚くべき変化が起こりました。音読の宿題の時に私が何も言わなくても自分で言葉と言葉の間に「〇」を書いて区切ったり、指で文章をなぞりながら読む工夫を自分からし始めたんです。
あんなに「音読やりなさい!」と怒っていたことがウソのように、自主的に音読をやるようになったことが嬉しかったです。
いかがでしたか?
文章が読めない発達障害グレーゾーンの子には
・やりたくなるような声かけでスタートする
・言葉を区切る
・スモールステップ
・ママの笑顔
が効果的です!ぜひ、試してみてくださいね。
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執筆者:松田あいり
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
音読が苦手な子に効果的な方法を多数紹介しています!