
こんにちは!
セルフラーニング・アカデミー編集部です。
今回はNicotto講座で月2回開催している勉強会の様子をお届けしますね!
「みんなと一緒に授業を受けたい」と泣いていた小2女子
私たちは「自学力をおうちで育てる!」をテーマに、学習障害(LD)グレーゾーンを育てるママたちが集まり脳科学や発達科学、心理学の観点から子どもの発達を継続的に学び、我が子の脳を育てるコミュニケーションを実践しています。
今回は、九九が覚えられない子に暗記を手放したら「算数わかる!」に変わった記録のシェアがありました。
Iさんには、算数障害の診断を受けている小学校2年生の女の子がいます。
・数に対する感覚が弱い
・聞き取りが苦手
・指を使わないと計算できない
こんな悩みを抱えていました。
「3×9を”さんく”と読むなど特殊な言い回しで順番に唱えて覚える九九はハードルが高い」と感じていたIさん。
そして、小学校2年生の山場でもある「九九」がはじまり、「九九が覚えられない」という壁にぶつかってしまったそうなんです。
そんな娘さんが
「一生懸命聞いても、先生が何言ってるかわからないんだよ。わかるようになりたい。みんなと一緒に授業を受けたい。」
と泣きながら教えてくれたそうなんです。
泣きながら教えてくれた娘さんの願いを叶える!と心に決められ、娘さんにあったサポート方法を考えられました。
「勉強しなさい!」
と言わなくても
学習習慣が驚くほど育つ!
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九九が覚えられない原因とは?
九九が覚えられない子の中には、算数障害(ディスカリキュリア)という特性をもっている子がいます。
算数障害は、怠けているわけでも、わざとやっているわけでもありません。
数を理解したり、頭の中で数をあつかったりすることに、難しさを感じています。
また九九は、算数障害の子にとって特につらい学習でもあります。
九九は暗記と思われがちですが、実は
・どの段か思い出す
・独特な言い方を間違えないようにする
・速く正確に答える
という、いくつもの作業を同時にこなす学習です。
算数障害のある子は、一つひとつは理解できても、それを同時に処理することが苦手なことがあります。
そしてよくあるのが「九九の丸暗記」
学校では暗記すること自体も一つの目標で、スピードを測るような課題もあり、プレッシャーに感じてしまうこともありますよね。
結果、
・できない経験が増える
・間違えるのが怖くなる
・算数=不安になる
という流れになってしまいます。
九九が嫌いなのではなく、わからないまま頑張っているサインなのです。
では、いったいどうしたら良いのでしょうか?次で、お話していきますね。
\繰り返し書かせなくていい!/
漢字が書けない子が
スラスラ覚えられる教え方がわかります!
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「私、算数わかる!」に変わった方法
ここからは、実際にIさんが試された方法をお伝えしますね。
「覚えさせる」をやめて、「できている今」を認める
九九が覚えられないと、「毎日暗唱しなきゃ」「タイムを測らなきゃ」と思いがちですよね。
Iさんのお子さんも真面目な性格で、宿題の九九暗唱も「やろう」とはします。それでも、授業のスピードにはついていけていませんでした。
そこで、暗記のルールをいったん全部手放すことにしたそうなんです。
宿題で指定された段は気にせず、「今日は何の段にする?」と本人に聞き「3の段をちゃんと覚えたい」と言えばその気持ちを大切にして、家を「ゆっくり自分のペースで取り組める場所」にされました。
・タイムを測らない
・見ながら読んでOK
・言えたところ、取り組む姿に花丸をつける
できていないところではなく、できていることに目を向け続けました。
ハードルをぐんと下げて、安心して取り組めるようになると、「1〜5の段は覚えた!」と、本人の口から自信の言葉が出てきました。
「かけ算の意味」を体で理解する
算数には、数の規則をつかむ力が必要です。
塾の先生の力も借りて、九九を覚える前に、かけ算の意味を丁寧に理解することから始めました。
たとえば、こんな問題。
「1皿にいちごが4こずつあります。5皿あると、全部でいくつ?」
答えを書く前に、おままごとのお皿といちごを使って、実際に「4こ乗ったお皿」を5枚、自分の手で並べました。
「ひとつずつ足しても答えは出るね」
「同じ数が増えていくときは、かけ算だと早いね」
そのあとで、「これを式にすると、4×5って書くよ」とつなげました。
お皿の次は、
・輪ゴムで束ねた鉛筆
・箱に入ったクッキー
「1あたり」のかたまりを見つける練習を、実物 → 絵 → 紙の上と、少しずつ移動していきました。
家でも、可愛い物が大好きという娘さんの好きなビーズのアメとお皿を使って、手を動かしながら考える時間を続けられました。
たくさん絵を描くうちに、「数が多いと大変だな」と本人が感じ、自然と◯で簡単に描くようになり、だんだん頭の中で考えられるようになっていきました。

「覚えていない時のお守り」をたくさん用意する
九九は覚えると便利ですが、「絶対覚えなくちゃ!」という考えを手放して「わからない時は別の方法がある」と娘さんに伝えました。
「足し算をしても答えは出るよ」
「指を使ってもいいよ」
やりやすい方法を奪わないことを大切にしました。
また、「かけ算は逆さまにしても答えが同じ」ということを、スタンプを使って伝えました。
紙にスタンプを押して、くるっと回すと「2×3が3×2に変身!」「答えは6で同じ!」
この「びっくり体験」は強く記憶に残り、覚えている1〜5の段をひっくり返して考えるようになりました。
そして6×7など難しいところだけは、小さくて可愛い九九カードを作られ
「いつも娘のことを気にかけてくださり、ありがとうございます。かけ算の仕組みは理解できているのですが、難しい段は中々覚えられないので、覚えてない九九の段だけ小さいカードにして持たせてもいいですか?これがあれば、解ける問題が増えると思うんです。」
と、先生への感謝と娘さんが自信をもってできるような方法を考え相談されました。
先生から了承を得ると、筆箱の中にそっと入れておきました。
「ママが私のために作ってくれたもの」
そのカードは、算数以外の時間にも不安になった時のお守りになっているそうですよ。
娘さんにあった方法を続けた結果、「私、算数わかる!算数好きかも!」という言葉を聞くことができたIさん。
ママと子どもの変化成長のストーリーを聞いたメンバーは

「九九は暗記と思いがちですが、子どもにあった対応をすることが大事なんですね!」

「九九が覚えられないわが子に試してみようと思いました!」
と感動していました!
最後に、発達科学コミュニケーションマスタートレーナーの森あやさんからこんな一言がありました。

「世の中に良い教材は沢山ありますが、サポート方法はわかっていても、どう意欲を引き出すかわからないというママは多いと思います。ですが学習障害(LD)グレーゾーンの子どもは正しいコミュニケーションで関われば脳が育ち、理解力が伸びる。その結果もっとわかるようになりたい!と意欲が出てくるんです。ここでどんなふうに成功体験を作ってあげられるかがママの腕の見せ所なんですよ。」
という言葉に、一人一人考える様子が見られました。
合言葉は
・わが子に合った方法
・小さくてもいいから成功体験を作る
です。
次回の活動もお楽しみに!
執筆者:松田あいり
(発達科学コミュニケーションアンバサダー)
九九が覚えられない子が算数好きに変わる方法を紹介しています


