言うことを聞かないグレーゾーンの子どもに「ダメ!」「やめて!」が届かない理由

「ダメ!」「やめて!」と何度伝えても、言うことを聞かない子に悩んでいませんか?何度注意しても同じことを繰り返し、つい大きな声で怒ってしまう…そんな親子が、関わり方を変えたことで少しずつ変わっていった実体験をお伝えします。

言うことを聞かない子に悩んでいませんか?

 

・「さっき言ったよね!?」と思わず何回も言ってしまう

・注意した直後なのに、また同じことを繰り返す

・わざとやってるの?と思ってしまう

 

そんな言うことを聞かない子に悩んでいませんか?

 

息子は、発達障害グレーゾーンの小学3年生です。

 

スーパーで一緒に買い物をしている時、息子が商品をベタベタ触っていて、私はやめて!」と注意しました。

 

すると息子は、ヘラヘラしながらその場を離れますが、少しすると、また同じことを繰り返していました。

 

またある日は、私が仕事の電話をしている横でYouTubeを大音量で見ていて、ジェスチャーで「音を小さくして」と伝えると、息子は怒ったようにこちらを睨んできました。

 

他にも、部屋が散らかっていた時、

 

「これ片付けて!」

「あのお菓子のゴミも捨てて!」

「床のこれもちゃんとして!」

 

そう立て続けに伝えると、息子はイライラしながら1つだけやって、残りは放置したままズンズン!と大きな足音を立てて自分の部屋へ行ってしまう。

 

私はそのたびに、

 

「なんで言われたことができないの?」

「ちゃんと聞いてる?」

「このままで将来大丈夫なの?」

 

そんな不安と焦りを感じていました。

 

 

言われたことができないと社会に出た時に困ってしまうのではないか?

 

将来だけでなく、小学校という集団生活の中で浮かないように、言うことを聞けない子と思われないようにしないと、と私は焦り、息子がちゃんとできるように教えなきゃと思っていました。

 

しかし今振り返ると、私は正しいことを伝えることに必死で、息子の脳の状態を全く見られていなかったのです。

 

そこで今回は、私が気づいた正論が届かない本当の理由と、私が関わり方を変えたことで、自ら考えて行動できるようになった息子の変化をお伝えします。

 

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正論が届かない本当の理由

では、言うことを聞かない子に正論が届かない本当の理由についてお話しします。

 

以前の私は、ダメなことはダメと教えなきゃいけないと思っていました。だから息子に対しても、

 

・やめて

・ちゃんとして

・今はそういう場面じゃないでしょ?

 

と、正しいことを伝え続けていました。

 

ですが、ある出来事が私の見方を変えました。

 

ある日、息子の習い事に下級生が参加した時のことです。下級生やその保護者も来ている中、子ども達は待ち時間を過ごしていました。

 

その時、息子は同級生達と一緒に倉庫の中へ入り、マットで遊び始めました。もちろん危険なことをしていたわけではありません。ですが私は、

 

・今やることじゃない

・周りはちゃんと待っているのに…

・こういう場面では、きちんとしていてほしい

 

そんな気持ちが一気に溢れ、咄嗟に「やめて!」と言ってしまったのです。すると息子は、「しまった…」という表情をしてすぐにやめました。

 

しかしその瞬間、私はやめさせただけだったということに気がつきました。本当は、

 

・今はどんな場面なのか

・周りはどう感じるのか

・自分はどう行動するといいのか

 

そこを考えてほしかった。しかし実際には、息子には怒られたしか受け取れていなかったのです。

 

 

子どもは強く否定されると、怒られた、否定された、という気持ちで頭がいっぱいになります。

 

これは防御脳と呼ばれる状態です。防御脳になると、

 

・怒られた

・否定された

・拒否された

 

という感覚が強くなり、考えるより先に自分を守るが優先されます。

 

このような、言うことを聞かない、問題行動が多いと見える姿は、発達障害グレーゾーンの子どもによく見られる特徴の一つでもあります。

 

実際に息子も、

 

・情報量が増えると頭がいっぱいになる

・感情が動くと考えられなくなる

・否定されるとフリーズしやすい

 

という特徴がありました。

 

つまり私は、言うことを聞かない子を見ていたつもりで、実際には、脳が処理しきれず止まっている状態を見落としていたのです。

 

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正論をやめた時、息子は自分で考え始めた

 

私は、どうやって言うことを聞かせるかばかり考えていました。

 

しかし言うことを聞かない子に本当に必要だったのは、正しく伝えることではなく、息子の脳の状態を見ることだったのです。そこから、私の関わり方は少しずつ変わっていきました。

 

まずやめたのは、最初から正論を伝えることでした。

 

以前の私は…

 

・ダメ!

・ちゃんとして!

・なんでできないの?

 

と、すぐに正しさを伝えていましたが、それをやめてまず息子の状態を見ることを意識しました。

 

例えば…

・何してたの?

・楽しかった?

・そうしたかったんだね

 

と、先に気持ちを整理する。その上で…

 

・他の子はどう感じるかな?

・自分が発表してる時、誰も見てなかったらどう思う?

 

と、少しずつ相手視点へ橋渡ししていくようになりました。すると、少しずつ息子に変化が現れ始めたのです。

 

 

一番驚いたのは、言われて動くのではなく、息子が自分で考えて動く姿が増えたことでした。

 

ある日、息子が家で絵の具を使いたいと言った時のことです。以前の私なら、

 

「汚さないでね!」

「ちゃんと片付けてね!」

「新聞紙敷いて!」

 

と、先回りして細かく指示を出していたと思います。

 

ですが今回は、「自分でやってね」と最低限の声かけだけにして見守ってみることにしました。

 

すると息子は、自ら新聞紙を敷き、雑巾を用意し、汚さないよう工夫しながら準備を始めたのです。

 

さらに驚いたのは、最後の片付けまで、何も言わなくても1人でやり切っていたことでした。

 

以前の私は、

 

・どうせ汚れるだろうな

・後片付けが大変になるのは私だし…

・ちゃんと最後までできないかもしれない

 

そんな不安から、先回りして細かく指示を出していました。

 

息子にはまだ1人では難しい、だから私がちゃんと教えなきゃそんなふうに、できない前提で息子に関わっていたのです。

 

私は、言われたことができる子にしたかったのではなく、周りを見て、自分で考えて動ける子になってほしかったのだと思います。

 

だからこそ、ちゃんとさせなきゃ、今教えなきゃと焦り、強く伝えることが増えていました。

 

しかし強く言われ続けると、子どもは怒られないようにすることで頭がいっぱいになり、どうやったらできるかまで考えられなくなっていたのです。

 

逆に、安心して見守られることで、子どもは自分で考え始める。

 

私はこの経験を通して、言うことを聞かせるより、考えられる状態を作ることの大切さを実感しました。

 

本当に大切なのは、なぜこの行動が起きているのかを理解することでした。

 

言うことを聞かない子ではなく、脳がいっぱいで考えられなくなっている子だった。そう視点を変えた時、私の声かけも、息子の行動も少しずつ変わり始めたのです。

 

もし今、何度言っても伝わらないと感じているなら、子どもを変えようとする前に、お子さんが今どんな状態なのかを見てみてください。

 

すると、言うことを聞かない子に見えていた姿が、少し違って見えてくるかもしれません。

 

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執筆者:前田みづき

(Nicotto Projectアンバサダー)

 

言うことを聞かせるより、自分で考えられる関わり方をお伝えしています

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