発達障害・ADHDの子どもの多動症が落ち着いてくる3つのポイント

発達障害・ADHDの子どもは多動症を特性として持っている子どもがとても多いです。落ち着きがなくて途中でやりっぱなし…こんなことで頭を抱えたご経験はありませんか?目につきやすく問題行動に見られがちな多動症を落ち着かせるポイントをお伝えします。
 
 

発達障害・ADHDの子どもの多動症とは

 
 
発達障害・注意欠陥多動性障害(ADHD)の子どもは多動症という特性を持ち合わせています。
 
 
・着替えてる途中で遊び始めた
・ごはんの途中立ち歩く
・次から次へとおもちゃを出して一向に片付かない
 
 
こういった行動をしてしまうのが特徴として挙げられます。
 
 
はたから見ると「集中力がない」「落ち着きがない」という風に見られがちです。
 
 
そんな時、どのような声掛けをされていますか?
 
 
「もう!早くちゃんと着替えてよ!」
「ごはん中!!座って食べて!」
「片付けてから遊びなさい!」
 
 
以前の私はこのような声掛けを続けていました。
 
 
もし特性とわかっていてもお母さんは何度も何度も繰り返すことで我慢できずについ強い口調で言ってしまう、なんてこともあるかと思います。
 
 
 
 
そもそもまだまだ脳が未熟な子どもたち。
 
 
一般的にも子どもの集中力は大人よりも短いと言われています。
 
 
幼児期…年齢+1分程度
小学校低学年…15分程度
中学生…30分程度
高校生…45分程度
 
 
このくらいしか続かないのです。
 
 
更にADHDの子どもは多動症の特性に加えて、目から入る情報の処理が得意な傾向にあります。
 
 
これを視覚優位と言います。
 
 
目に入ったものが気になり「あれは何だろう?」と意識を向けてしまいがち。
 
 
そのため今取り組んでいることがあっても他の情報が脳に入ってくると、取り組んでいること自体を忘れてしまうという状態が起こるんです。
 
 

特性は見方を変えれば強みの原石になる!

 
 
発達障害・ADHDの多動症は目立つ行動が多いためにどうしてもネガティブなイメージがつきやすいです。
 
 
その結果、子ども自身は怒られる機会が多いのが現状です。
 
 
つい悪い部分に視線が注がれがちですが、この落ち着きのなさは決して悪い面ばかりではないんです。
 
 
例えば落ち着きのなさは、見方を変えれば行動的でアグレッシブ。
 
 
チャレンジ精神旺盛なワクワクを探す天才とも捉えられないでしょうか。
 
 
集中力がないとも言われがちですが、その分アンテナが高く情報に敏感。
 
 
 
 
新しいものの発見力も高いので、うまく伸ばせば幅広い見識をもつことも可能です。
 
 
そしてその見識の広さを糧に独創的な発想力を生み出すことができるかもしれません。
 
 
口につい出てしまうことは強い発信力につながるという見方もできますね。
 
 
このように強みに転換できる原石を沢山持っているんです。
 
 
その原石を磨くには何が大切か。
 
 
そう、子どもたちの良さをどんどん引き出してあげる周りの大人のサポートなんです!
 
 
ですから子どもが小さいうちから大人がしっかり特性を理解し、それに合わせた対応をしてあげることがとても大切になります。
 
 

怒られ続けることで悪化した息子の危険行為と多動症

 
 
我が家の息子はADHDの特性の中でも、多動性・衝動性が強い子どもで落ち着きがありません。
 
 
止まっている時間があるんだろうか?というくらい常に動きまわっていました。
 
 
食事の時間とおもちゃの片付には特に困っていました。
 
 
ご飯をこっちで食べてはあっちでも食べる。
 
 
おもちゃをこっちで広げては、今度はあっちでも広げて… といった状況でした。
 
 
1つの行動をいたるところで行うので、食べかすはそこら中に落ちていて、おもちゃも家じゅうに散らかっている状態が常習化していました。
 
 
息子は視覚優位で目から入る情報の受け取りが強いです。
 
 
いくら言葉で伝えても理解して行動につながることはありませんでした。
 
 
「片付けないなら捨てるよ!」
「じっと食べられないならあげないよ!」
 
否定し怒鳴ってばかりいました。
 
 
 
 
息子の多動症は私が怒れば怒るほどひどくなっていきました
 
 
注意すると大声で威嚇し、物を投げるという行動にまで悪化していってしまったんです。
 
 
このような本人を否定する言葉は好奇心自体を奪い、子どもの自信喪失にもつながってしまっていました。
 
 
対応を変えた今は静かに座って目の前のことに集中できる時間も増え、落ち着いて取り組むことができるようになりました。
 
 
特性なので完全に多動がなくなったわけではありません。
 
 
しかし、ハサミを急に持ち出して走り回るなどの危険行為は格段に減りました。
 
 
それではどんな対応をしたのか?次でお伝えします。
 
 

多動症を落ち着かせる3つのポイント

 
 
ではどうしたのか? ここでのポイントは3つ。
 
 

タイミングよく声をかける

 
 
1つ目は集中力が切れそうなタイミングで声をかけてあげること。
 
 
「着替えてるね!」 「歯磨いているね!」 と実況中継するだけでOK
 
 
そうすると一度切れそうになった集中力を戻すことが可能です。
 
 
お子さんによってはそこにプラスして
 
 
「え!もうそこまで着替えられたの?はや~い!」
 
 
なんて少しオーバーに言ってあげるとスピードアップすることもあります。
 
 
そしてできたら思いっきり褒めてあげる
 
 
そうすることでやる気が生まれ、次回もやろうという気持ちが湧いてきます
 
 

おうちの環境を整える

 
 
2つ目はおうちのゾーニングを明確化すること。
 
 
※ゾーニングとはどの場所で何をするのか一目でわかるよう工夫することを指します。
児童発達支援教室ではパーテーション等を活用することもあります。
 
 
例えばキッチンは料理をするところ、浴室は入浴するところという風に、間取りである程度どこで何をするかが分かれているかと思います。
 
 
まだ小さいお子さんのいるご家庭でリビングとダイニングがつながっている場合、リビングがおもちゃを広げるスペースになっているケースも多いのではないでしょうか。
 
 
その場合、ご飯を食べる場所も、遊ぶ場所も、着替える場所も、子どもにとっては全て同じ場所のように感じてしまう可能性があるのです。
 
 
結果的に最初にお話した通り、あっちこっちでおもちゃやお菓子が散らかるという現象が起こってしまいます。
 
 
ゾーニングをしてわかりやすくすることで、 ここは遊ぶ場所、ここは食べる場所と本人が認識できることが大切です。
 
 
 
 
子どもと一緒に話し合いながらここは何をする場所なのかを決めていくのも良いですね。
 
 
ラグで区切るだけなど大きな配置換えをしなくてもOKです。
 
 
どこで何をするかが理解できてくると徐々に落ち着いた行動も増えてきます
 
 

興味が逸れそうなものを視界に置かない

 
 
3つ目は、気になるものがある場合は事前に見せないように工夫すること。
 
 
落ち着いた空間で行うことで、他に興味が移らず集中力を保つことができます。
 
 
朝のお仕度がスムーズにいかない場合は、洗面所などの狭い空間で着替えるようにするのが良いかもしれません。
 
 
息子はYouTubeをタブレットで見ることが好きで、目につくとすぐに見たがってしまいます。
 
 
身支度が終わるまでは目に触れないところに隠しておいています。
 
 
「お仕度が終わったら(タブレットが)出てくるよ~」
 
 
とご褒美として活用しています。
 
 
以上の3つのポイントを意識したことで、おやつをテーブルの上で食べる習慣がつきおもちゃの散らかる範囲は狭くなりました。
 
 
時々忘れてしまう場合もあるのですが、一声かけると素直に行動できるようになってきています
 
 
お子さんにあった対応を見つけてぜひ試してみてくださいね。
 
 

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