朝の準備でイライラしていませんか?行動が遅い発達障害グレーゾーンの小1の子が、“実況する声かけ”ひとつで自分からランドセルを背負い「いってきます!」と笑顔で言えるようになった実体験を紹介します。
朝の準備ができない子が自分でランドセルを背負って「いってきます!」が言えた!
朝の支度がまったく進まない。着替えない、食べない、動かない。
「早くしなさい!」と怒鳴る自分に、自己嫌悪でいっぱい…。
実はそんな”朝のイライラ”が、たったひと言の声かけでガラッと変わるんです。
今日は、小1・発達障害グレーゾーンの息子との実体験から、
「行動が遅い子」が動き出す”脳に効く声かけ”をお伝えします。

なぜ発達障害グレーゾーンの子の行動が遅いのか?
朝の支度が遅いのは、実はやる気や怠けではなく、”脳の特性”が理由かもしれません。
発達障害グレーゾーンの子どもには、こんな特徴がよく見られます
・行動の切り替えに時間がかかる
・一つの行動に集中しすぎて、全体が見えない
・急かされるとフリーズして動けなくなる
それに加えて、小学1年生くらいのお子さんにはさらに”発達段階ならではの理由”があるんです。
①脳内に「行動の手順」がまだ定着していない
大人の脳は、すでに朝の支度の手順が“自動運転”のように体に染みついています。
目的地まで舗装された道をスイスイ進める状態。
でも、子どもの脳はまだガタガタ道。
「えっと、次は着替え?ごはん?ランドセル?」
行動のたびに頭で考えながら、迷いながら進んでいるので、当然時間がかかるんです。
②小1ならではの“つまずきポイント”
・登校時間からの逆算ができない
・毎日自分の足でお友達と登校することに慣れない(保育園時代は親が自転車で送迎)
・ママと離れることが不安で、無意識に“準備”が遅れてしまう
つまり、行動が遅い=わがままではありません。
脳の成長と経験の少なさによって「まだできない」状態なんです。

朝の準備が進まない…行動が遅い子どもにイライラしていた毎日
「早く着替えなさい!」
「いい加減にして!」
泣き出す息子。
癇癪。
時間ギリギリ。
無理やり着替えさせて、朝ごはんも諦めさせて…
笑顔の「いってらしゃっい」なんて、とても言えませんでした。
そんなとき出会ったのが、「脳を育てる声かけ」という考え方でした。

▼ママは1キーワード喋るだけ!めんどくさい!が口ぐせの凸凹キッズが自分で決めて動ける子になる!
今すぐできる問題発見・解決思考の伸ばし方特別ワーク付きBOOKはこちら↓↓
抜群の効果があった“たったひとつ”の声かけ
・「おっ、袖に手が入ったね!」
・「ズボン、片足いけたね〜」
・「バナナの皮上手にむいたんだね〜!」
そう、「指示」ではなく「実況」。
やっている行動に言葉を添えるだけなんです。
これには3つの効果があります。
1.命令じゃないから、子どもの脳がストレスを感じにくい
2.自分の行動に気づくことで、脳が“動いてる”と実感する
3.行動が「できてる」と認識できて、自信がつく
「早く!」の代わりに実況をしてみる。
それだけで、息子の朝は少しずつ変わっていきました。

子どもが“自分で動く朝”に
ある日、息子が自分から言ったんです。
「オレ、今のうちに着替えちゃうわ!」
着替えて、ごはんを食べて、ランドセルを背負って…
「ママ!もう出られるよ!」と玄関で待つように。
怒鳴り声が響いていた我が家に、
「いってらっしゃい」「いってきます」の笑顔が戻ってきました。
もし今、
「朝がとにかくしんどい」
「怒ってばかりで自分が嫌になる」
そんなママがいたら、
“実況する声かけ”から始めてみてください。
子どもは、自分で動ける力をちゃんと持っています。
その力に火をつけるのが、ママの声かけなんです!
一緒に頑張っていきましょうね。
執筆者:中嶋 りこ
(発達科学コミュニケーショントレーナー)


