さて今日は
「繊細な子『学校に嫌なことはない』と言うのに、朝になると
動けない理由」
についてのお話です。
朝、布団の中で目を
閉じたままのわが子。
起立性になり、
カラダは良くなってきているように
見えるのに、学校には行かない…
「学校に何か嫌なことがあるの?」
そう聞いても、返ってくるのは、
「別にないよ」
「行きたい気持ちはあるんだけど……」
「体調がよくなったら行けると思う」
という言葉。
昨夜は好きな動画を見て笑っていた。
ゲームやYouTubeだってできる。
友達の話もしていた。
学校で大きなトラブルがあったように
も見えない。
先生からは
「学校では楽しそうにしていますよ」
という言葉。
それなのに、
朝になると体が動かない。
「起立性調節障害だから、
まずは体のケアをしなくては」
水分や塩分、睡眠、運動。
毎日できることを続けているのに、
登校につながらないと、
「ほかに何ができるんだろう」
「本人も理由がわからないのかな」
と、途方に暮れてしまうことは
ありませんか?
いったいこの子に何が
起きているんだろうか?
もちろん、起立性調節障害の
診断や身体面の治療は大切です。
思春期の起立性調節障害の
子どもの自律神経の働きを調べた
研究もあります。
そのうえで、私が見落としたくないと
思っているのが、
その子が日々どんな刺激を受け、
どれだけ気を張って過ごしているか
その刺激をどう解釈しているか
です。

たとえば、教室のざわざわした音。
先生の何気ないひと言。
友達の表情や、その場の空気。
周りからは
「気にしすぎ」に見えても、
その子の中ではひとつひとつが
強く残り、帰宅してからも頭の中で
繰り返されることがあります。
特に繊細な子は
刺激を受け取りやすく、
そのうえその刺激に対して
これまで積み上げてきたネガティブな
脳の反応パターンで処理します。
※これは自己肯定感を積みにくい
繊細な子特有の過去の経験から
来るものです。これについてはまたお話します。
そして、繊細な子は
強すぎるそういった刺激に対して
「身を守るため」の反応として
「動かない」という選択肢を
とることがあるのです。
ストレスを受けたとき、
脳はその出来事をどう
受け止めたかに応じて、
自律神経などを含む身体の反応を
調整します。
脳と体の反応は、
切り離されているわけでは
ありません。
子どもの心拍変動とストレスを
調べた研究でも、
不安や友人関係の悩みなどと、
一部の心拍変動の指標との
関連が報告されています。
ただし、ここで大切なのは、
繊細な気質が起立性調節障害を
引き起こす、と研究で
わかっているわけではない
ということです。
体の治療を続けながら、
子どもがどんな場面で緊張し、
何に疲れているのかにも目を向ける。
その両方から、わが子の状態を
見ていくことが大切だと
私は考えています。
「学校に嫌なことはない」という
言葉を、すぐに「ストレスはない」と
判断しないこと。
まずは、
「嫌なことがあるかどうか、
自分でもまだわからないことも
あるよね」
「朝は体が動かないくらい、
しんどいんだね」
と、今見えている姿を
そのまま受け止めるところから。
「嫌なことはない」と言う子に、
負担がないとは限らないんです。
その子の体と心、両方に
目を向けることが、
サポートの糸口になります。
勉強をするしない、
そんな表面的な見えるものだけで
判断するのではなく、
子どものことを本質的に
理解する観察眼を磨くこと。
それが特に言語化が苦手な
繊細な子をサポートするうえで
大事になります。
そのためにできるのは
まずは脳の反応を知ること。
そして観察すること。
何に対してどんな受け取り方をし、
どんな反応として出てくるのか。
ここを知らずして
フィットした
サポートはできません。
おうちの方は誰よりも
お子さんを身近で見て
理解してあげられる大人。
その大人の子どもを見る目が
磨かれれば、
今まで見えていなかった
本当に姿が見えてくるはずです。
困った行動の奥にいるわが子に、
もう一度出会うことが、
回復への一歩になります。
本当のわが子の姿に
会いに行きませんか?
今日はここまでです。

