さて今日は
『「学校が怖い」この言葉の意味と
サポート!』
というお話です。
起立性調節障害の子を育てていると、
「今は休ませた方がいい?」
「少し背中を押した方がいい?」
「学校の話はまだしない方がいい?」
「このまま見守っていて、
本当に大丈夫?」
毎日、迷うことの連続です。
先日、講座生のママから、
こんなご相談を
いただきました。
お子さんは今、
「世間が怖い」
「知らない人が怖い」
と言い、外へ出ることが
難しくなっています。
クリニックの先生に
相談しようと伝えても、
「外に出られないから、
クリニックにも行けない。
先生に伝えてほしい」
と話したそうです。
ここだけを見ると、
「不安が強くなっている」
「前より状態が悪くなったのでは?」
と心配になります。
けれど、その一方でお子さんには、
こんな変化も起きていました。
体重が増えたことをきっかけに、
「運動する!」
と自分で決め、自分でメニューを考えて、
毎日取り組み始めたのです。
さらに、
「俺、そろそろ何かちょっと始めようと
思っていて。料理か読書かな」
という言葉まで出てきました。
外へ出られない姿だけを見れば、
「動けなくなっている子」に見えます。
けれど、家の中では、
自分の状態に気づき、
自分で目標を決め、
自分で行動を始めている。
お子さんの脳は、
確かに動き始めています。
だから、この子に今必要なのは、
無理に外へ連れ出すことでも、
不安がなくなるまで何もしないこと
でもありません。
本人が自分で始めた行動を育てながら、
外への不安には、
どのくらいの一歩なら踏み出せるのかを
見つけていくことです。
玄関まで行くのか。
ドアを開けるだけなのか。
人の少ない時間に家の前へ出るのか。
今の状態を見立てられるからこそ、
次の一手を小さく選べます。
大下の講座でお伝えしているのは、
「この場面では、必ずこの声かけ」
という正解集ではありません。
迷ったときに、
目に見える行動だけで判断せず、
その奥で何が起きているのか。
今は休む段階なのか。
エネルギーが戻り始めているのか。
不安による回避が強くなっているのか。
小さな挑戦を始められる段階なのか。
お子さんの現在地を見立てる視点です。
見立てが変われば、
ママの次の一手が変わります。
たとえば、学校に行けない姿を見て、
「まだ回復していない」
と捉えれば、
もっと休ませるか、
焦って登校を促すかの二択になります。
けれど、
「学校への不安は強い。
だけど、自分からやってみたい気持ちは
戻っている」
と見立てられれば、
学校ではない場所で、
本人が選べる小さな挑戦を増やす、
という次の一手が見えてきます。
実際に、講座を受講したママからは、
こんな声をいただいています。
「学校に行く・行かないが
判断基準ではなくなり、
目の前の娘の毎日の状態から、
今必要なことは何だろうと
考えるようになりました」
このママは、
以前は娘さんの将来を考えて、
毎日のように泣いていたそうです。
けれど、見立てる視点を持ったことで、
昼まで起きてこないことだけに
振り回されず、
その日にできたこと、
その週に増えたことに
気づけるようになりました。
すると、ママ自身の不安が減り、
娘さんと楽しく話せる時間も
増えていきました。
別のママは、こう話してくださいました。
「目に見える行動だけでなく、
娘のメンタルがどこまで
回復しているのか、
しっかり見立てて関わっていきたいと
思います」
このお子さんは、
自分の気持ちを我慢せずに、
お母さんへ伝えられるようになりました。
一人では寝られなかった状態から、
一人で寝られるようになり、
モヤモヤしたときの
気持ちの切り替えも早くなってきました。
もう一人のママのお子さんは、
起こしても起きられず、
学校へ行かせようとすると、
「部屋から出ていって!」
「誰にも会いたくない!」
と言っていました。
けれど今では、
親よりも早く起きる日が増え、
学校にはまだ行っていなくても、
自分のやりたいことを
見つけて
取り組むようになりました。
外出のハードルも高い状態でしたが、
大好きな推し活のためなら
遠出できるようになりました。
そして以前は、
「早く家を出て、一人暮らしをしたい」
と言っていた娘さんが、
「家が一番落ち着くから、
家にいようかな」
と話すようになったそうです。
見立てが変わると、
ママが子どもを急かさなくなります。
先回りや指示が減り、
子どもが自分で考える余白が生まれます。
その余白の中で子どもは、
自分の気持ちに気づく。
言葉にして伝える。
やってみたいことを選ぶ。
自分のペースで一歩を踏み出す。
そんな力を育てていきます。
もちろん、一度見立てたら
すべてが思いどおりに
進むわけではありません。
声をかけても動かない日もある。
昨日できたことが、
今日はできないこともある。
だからこそ必要なのが、
トライ&エラーです。
今の状態から仮説を立てる。
小さく関わってみる。
子どもの反応を見る。
合わなければ、また見立て直す。
正しさに縛られるのではなく、
「この子には、今は何が合うだろう?」
と考え直せるようになること。
これが、ママの迷いを減らし、
子どもの「自分でやってみる」
を育てます。
子どもにとっての一番のメリットは、
ただ学校へ戻れることではありません。
不安や体調の波があっても、
自分の状態に気づき、
自分に合った一歩を選び、
うまくいかなければ立て直せる。
これから先の人生でも使える力を
身につけられることです。
ママが見立てを持てるようになると、
子どもの「できていない姿」の中にも、
すでに始まっている回復が見えてきます。
そして、その小さな変化を
次の成長へつなげられるようになります。
迷わないママになるのではなく、
迷ったときに、わが子を正しく
見直せるママになる。
その力を育てるのが、
大下の講座です。
今日はここまでです。
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