吃音のある娘たちがいちいち確認してくる!その正体は参照視だった
私は吃音のある小学生の娘、発達ゆっくりな年長の娘、2歳の男の子の3人のママです。
「トイレ行ってくるね!」
「お菓子食べていい?」と、何かと確認してくる子どもたち。
始めは「いいよ」と返事をしていましたが、あまりの確認事項の多さに「なんでいちいち聞いてくるのだろう」と、そんなに私の顔色が気になるの?私が怖いの?と、どんどん子育ての自信がなくなっていくような感覚でした。
次第に、子どもたちからの確認事項がうるさく感じ、「いちいち聞かなくていいよ」「自分で考えなさい」と答えてしまうようになりました。
しかし、その確認事項はとても大事なことをのちに知ることになります。子どもたちからの確認事項の正体は、参照視(さんしょうし)というものでした。
吃音を良くしたくて知った「愛着形成・参照視」とは?
私が参照視に気づけたのは、小学生の娘の吃音を良くするために研究・実践していく中で、愛着について知り、研究し始めたことがきっかけです。
参照視とは、確認を求める行動を言います。
99%は子ども自身「やる!/食べる!」と決めているのですが、最後の1%を信頼をおいている人に背中を押してもらう、この行動をいいます。
「もちろんいいよ!」と言ってくれることで、親子の愛着がしっかり機能している証拠になります。
ここで気をつけることは、子どもは不安だから聞いてきたり、許しをもらおうとしているわけではないということです。
参照視が子どもの自立を促し、様々な意欲を掻き立てることに繋がるのです。
ところが、吃音のある娘は「参照視」ではないのかな?と感じました。
なぜなら、確認事項が多い時は吃音が悪化している時だからです。
娘の吃音悪化要因は「不安」「ストレス」です。不安が強い時に、私の顔色や態度を酷く気にしているのかもしれない。
安心したくて、確認しているのかもしれない。そう感じました。
吃音のある娘の確認事項を参照視本来の意味に近づけたい!実践したことは2つ!
吃音のある娘の確認事項を、本来の意味の参照視に近づかせたい。不安を無くしたい!そう思い実践したことは2つです!
「丁寧な褒めちぎり」
「私の最高の笑顔の提供」
丁寧な褒めちぎり
「すごいね!」「やったね!」それだけが褒めではありません。
私が特に丁寧に行っているのは、行動を開始した25%のところで最大に褒める!ということです。
行動を見届け、見ているよと伝えるだけでも立派な褒めです。完成した時や行動が終わった後に100%褒めると、結果のみ重視するようになってしまう可能性があります。
過程を認め、声をかけるだけでも子どもは嬉しい気持ちになります。子どもが行動を開始したら、すぐに気づいてあげて、褒めましょう!
私の最高の笑顔の提供
確認事項の際不安を感じているようであれば、その時にきっと私は面倒くさそうな対応をしてきてしまっているのだろう。そう思ったので、確認してきてくれた時は最高の反応をしてあげることを心がけました!
どんな確認事項も、笑顔で対応です。
以上を心がけた結果、吃音のある娘は、たくさん話してくれるようになり行動力も増えました。
私は、子どもたちの確認事項をうるさく思わなくなりました。愛着が成り立っている証拠だと認識でき、その確認が嬉しく思え、私の自信になりました。
小学生だろうが何歳だろうが、参照視は愛着が成り立っているかどうかの指標になる、とても大事なものです。
吃音が良くなる脳を育てよう!
吃音のある子は、意思疎通できた!伝わった!という自信が大事です。
吃音を良くしたい。と思ったら、まずは脳を育てましょう。なぜなら、吃音は脳で起こっていることだからです。
参照視を「子どもの脳を育てるきっかけ」にして、子どもの素敵な行動の始まりになるよう応援してあげましょう!
参考文献 愛着障害は何歳からでも必ず修復できる 合同出版 米澤好史
こどもへの接し方に悩んだら読む本 フォレスト出版 米澤好史
執筆者:いわもとあさな
(発達科学コミュニケーショントレーナー)