吃音×登園しぶりをする子どもがきょうだいの誕生で悪い子になる? 環境の変化で気持ちが荒れてしまった時の心のケア対応

吃音
きょうだいが生まれると、吃音×登園しぶりをする子どもの心の中は色々な感情が入り混じり、環境の変化に戸惑いを感じて荒れてしまうことがあります。 そんなときの心のケア対応についてお伝えします。

環境の変化で子どもの心は複雑に揺れる

新しい命の誕生は家族にとってとても喜ばしいことですよね。
 
 
 吃音×登園しぶりのある子どもにとっても、きょうだいができるというのはとても嬉しいことですが、同時に注目が下の子に集まって寂しさや不満を感じて複雑な気持ちにもなります。
 
 
 
 
 そのため、下の子が生まれてから赤ちゃん返りするというのは珍しいことではないですよね。
 
 
 「上の子を優先」というのを、意識して過ごしているママも多いと思います。
 
 
 下の子のことを可愛がってくれている様子はあるけれど嫉妬したり、乱暴になったり、暴言を吐いたり、いうことを聞いてくれないなど、これまでと人が変わってしまったように子どもが荒れているということはありませんか?
 
 
 そんな時には吃音も悪化しやすくなります。
 
 
 環境の変化は、吃音×登園しぶりのある子どもの心が複雑に揺さぶられて、さまざまな影響をもたらします。 
 
 

弟が生まれて荒れる吃音×登園しぶりのある息子

吃音×登園しぶりのあった私の息子は、入園後まもなくして弟が生まれました。
 
 
息子には妹がいます。きょうだいが出来るのは初めてではなく、妹の誕生時もすごく喜んでくれたので気持ちの変化に関してはさほど心配をしていませんでした。
 
 
 息子は入園してすぐから、登園を嫌がっていましたが「ママは○○くんのお世話で忙しいからごめんね」と言って表情の暗い息子を言い聞かせて保育園に連れて行っていました
 
 
 ところがある日「○○くんなんて嫌い」「生まれなくてもよかった」とポツリとつぶやいているのを聞いてしまったのです。
 
 
 わたしが「どうして?」と聞くと答えずにその場から逃げてしまいました。
 
 
 息子の言葉や、最近少し吃音が悪化していることが気になっていましたが、下の子のお世話が忙しいことを理由にして、向き合わずに問題を放置してしまっていました。
 
 
 ある日保育園にお迎えに行くと、先生から息子が友達のおもちゃをわざと横取りしたり、理由もなく急に暴言を吐きながら何人もの友達をたたいていったという話を聞きました。
 
 
 
 
 先生が注意しても聞く耳を持たずに、さらに違う友達をたたこうとしていたようで先生が制止し、それでも抵抗してなかなかやめようとしなかったそうです。
 
 
 私は、驚きとショックを隠しきれませんでした。
 
 
 息子は普段、そんなことをするような子ではないということは、先生もわかってくれていたことだけが救いでした。
 
 
 息子は、自分の気持ちを話すことはせずに黙って下を向いて話を聞いていました。
 
 
 この時、以前息子が言っていた「生まれなくてもよかった」という言葉を思い出しました。
 
 
 「上の子優先」と思いながらも、忙しい毎日の中で心のどこかに根拠のない「大丈夫だろう」という息子への甘えがあって全然寄り添えていなかった自分に気が付きました。
 
 
 「入園」と「家族が増える」という2つの大きな環境の変化に揺れる息子の気持ちをわかってあげられずに、寂しい想いをさせてしまっていたんだなと、息子の気持ちを思うと自分が情けなくなって涙が出てきました。
 
 

荒れてしまった心のケア対応

そこで、気持ちを入れ替えて息子の心に寄り添う対応をしようと行動しました。
 
 
 私がやった対応をお伝えしますね。(以下は、娘にも同様に対応しました)
 
 

肯定する

子どもの出来ていることを見つけて肯定します。
 
 
 「すごいね」「えらいね」などではなくて、例えば「ご飯を食べているんだね」「美味しそうに食べてくれてママ嬉しいな」
 
 
 食べ始めて少し経ったタイミングで「もうこんなに食べたんだね」と言ったり、落ちているごみを拾ったら「ごみを拾ってくれたんだね、ありがとう」と感謝するなど、行動そのものを口に出して肯定します。
 
 
 「ママはいつもあなたを見ているよ」という気持ちが伝わるように子どもがしていることをそのまま言語化して伝えました。
 
 

一緒にお世話をする

下の子のお世話をしていると、ヤキモチを焼いてしまう場面がありますよね。
 
 
 しかし、お世話をしないという選択肢はないので、一緒にお世話をしましょう
 
 
 「○○くんにお願いがあるんだけど…お手伝いしてくれるかな?」と声をかけてミルクを一緒に飲ませたり、おむつ替えの時に協力してもらったり、一緒に「いないいないばあ」をして笑わせたりしました。
 
 
 一緒にお世話をすることで、「またうんちしたの?」と言って息子は笑顔になったり「ママ!○○くん、笑ったよ!」「かわいいね」といってくれて、自分から弟のほっぺにキスをしたりして、弟を可愛がってくれるようになりました。
 
 
 
 
 一緒にお世話をすることで、弟に対する愛情が芽生えてきたのです!
 
 
 さらに、一緒にお世話をすることで、親子の会話が増えてコミュニケーションを増やせます。「弟ばかり」という寂しい気持ちや、嫉妬する気持ちも落ち着かせることができます
 
 
 「お手伝いしてくれて助かるよ、ありがとう」という感謝の気持ちも伝えましょう!
 
 

2人で出かける時間を作る

たまには、息子と2人きりで出かける時間を作りました。
 
 
 きょうだいを少しだけ夫に預けて、ほんのわずかな時間ですが、2人だけでスーパーに買い物に行ったりお散歩に行ってママを独り占めできる時間を作りました。
 
 
 少し時間を作るだけでも、わたしも息子もリフレッシュが出来て、楽しい会話で充実した時間を過ごせました。
 
 
 普段なかなか「2人きり」というのはないので、特別感があって子どもは「僕のことも大切にしてくれる」「優先してくれた」という気持ちを感じられます。
 
 
 こういった時間を作ることも大切です。
 
 
 この対応をしていくと、息子の暴言、暴力などの荒れた行動は見られなくなり以前の優しい息子が戻ってきました。
 
 
 吃音も落ち着いてきて、吃音は環境の変化やストレスで表れやすいものということを実感し、ママの関わり方で子どもの気持ちがスーッと落ち着いていくということを、身をもって知ることが出来ました。
 
 
 登園しぶりに対しても、「忙しいから」と自分の状況を理解させようと息子に説明するのではなくて、息子の話を聞いて、気持ちにしっかり向き合っていこうと考え方を変えることが出来ました。
 
 
 ママは毎日忙しくて余裕がない時もありますが、吃音×登園しぶりのある子どもの心のケアを意識して、環境の変化を親子の仲を深めるチャンスとして乗り越えていきましょう。
 
 
執筆者:広瀬つばき
(発達科学コミュニケーショントレーナー)
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