発コミュ対応で困り事が減ってきた吃音×小学生キッズきょうだい
私は小学生の吃音のある女の子、発達ゆっくりな年長の女の子、2歳の男の子の3人のママです。
長女は吃音を2歳10ヶ月で発症し、今も続いています。
私は、長女と発達ゆっくりな次女の喧嘩の多さに頭を抱えていました。
次女の特性として、非常にマイペースで年少の頃には周りのペースについていけず、保育園から加配申請を勧められるほどでした。
発達がゆっくりだと感じる点は、特に行動力と言葉で、口数が少なく非常に泣き虫です。それはすなわち「言語化」が苦手と言うことです。嫌なことがあってもそれをうまく言語化することができないのです。
それが2人とも発達科学コミュニケーション(以下発コミュ)の対応でグッと困り事が減っていました。ところが、きょうだい喧嘩がまた多くなってきたのです。
吃音キッズときょうだいの喧嘩の理由は2人の共通点「ことばの問題」だった
そもそもなぜこんなにきょうだい喧嘩が多いのでしょうか。その答えは「言いたいことが外では言えない」ということでした。
我が家の場合、長女は吃音があり、次女は発達がゆっくりです。
お互い学校や保育園で言いたいことが言えないそのストレスが、近い立場のきょうだいに「遊びたい!」「言うことを聞いてほしい!」と言う強い要望に変わり、その結果、喧嘩になっていました。
もう小学生!仲良くなって登下校してほしい
女の子同士、歳も近いので最高の話し相手や相談相手になれるはずです。しかし、それが裏目に出てしまっています。
次女は4月で小学生になります。安全面から一緒に登校・帰宅してほしいと考えているので、当時は早ければ早いうちに仲良くしてもらいたい!という気持ちが強くなりました。
もし我が家のように差し迫った理由があるなら、これからお伝えする方法をぜひ試してみてください。
我が家は、きょうだい喧嘩を1週間で激減させることに成功しました!
では私は一体何を行ったかというと、放置でした。
きょうだい喧嘩が激減する「放置」対応ポイント2つ
え?放置?とびっくりされる方もいらっしゃいますよね。
放置と言っても、無関心での放置ではありませんよ!ポイントは2つあります。
①「聞く耳は立て、喧嘩しているという行動に注目をしないこと」
②「どちらかが泣いている、または暴力に発展しそうな時は放置はしない」
詳しくみていきましょう。
聞く耳は立て、喧嘩しているという行動に注目をしないこと
喧嘩していることにすぐに声をかけたり喧嘩を止めに入る、すなわち喧嘩しているという行動に注目すると、「喧嘩をするたびにママが見てくれる」と誤学習してしまいます。
すると、私たちは喧嘩をやめさせたいから声をかけているのに、喧嘩をするたびにママがかまってくれると勘違いしてしまうため、なかなか喧嘩の頻度が減らない負のループに陥ってしまいます。
したがって、喧嘩をしているなーと分かっても、背を向け知らぬ顔!です。
どちらかが泣いている、または暴力に発展しそうな時は放置はしない
泣くという行動には放置して良い場合と良くない場合があり、見極めがなかなか難しいのですが、見極めるコツとして私は喧嘩後の行動力に注目していました。
まず、放置して良い泣く行動は、「喧嘩したよ!ほら!見て!」という泣き方なので、放置しても喧嘩が終わったあとはケロッとしています。
放置しない方が良い泣く行動は、心に傷を負っている泣き方なので、喧嘩後の行動力は明らかに遅く、次の喧嘩に発展しやすかったのです。
放置しない方が良い場合の泣く行動、そして暴力に発展しそうな喧嘩の場合は、まずママが冷静になり二人の距離感を取ります。そして、「二人にお話しを聞くからね」と伝え、別々の部屋でママは子どもの言い分を聞きます。
その言い分が、どんなに吃音が出ていても暴力的でも意味不明でも、「うんうんそっかそっか。他にはあるかな?」と、話し方に注目しません。
ここでの目的は、子どもたちが気持ちを全て吐き出させることです。
否定も肯定もしない態度で接し、吐き出した後に、ママがまとめます。
「〇〇ちゃんはこうだったから、悲しいと思ったんだね」
(悔しいなど状況に合わせて)
この時の注意点として、ママはあくまで冷静に。口角をあげることを意識することです。
吃音はストレスが大敵です。
子どもたちが喧嘩していると、つい感情的に「喧嘩しないよ!」と大きな声で伝えてしまいそうになりますが、このように反応してしまうと子どもはママの注目がほしいがためにどんどん喧嘩がエスカレートしてしまう恐れがあり、ストレスは一向になくなりません。
喧嘩を減らすコツは言語化!小学生×吃音キッズもきょうだいも一緒に脳を加速させよう!
「放置」ポイント2つを実践し続けた結果、子どもたちにどんなことが起きたと思いますか?
喧嘩がまた始まった・・・と思っても、いきなり笑い合うことが多くなったのです。
そして徐々に喧嘩する回数が減るミラクルが起こるようになりました。
なぜこんなことが起こったかというと、言語化する力がついてきたからだと考えています。
ポイントは2つあります!
①ママが丁寧に当人たちを離し、イライラポイントを吐き出させたこと
②吐き出した気持ちをママが「悲しかった」「悔しかった」などの感情を教えたことによって、「この気持ちは悲しいということか」と理解させること
子どもがイライラポイントをママに言える環境も非常に重要です。
今回、私は否定せずに子どもたちの話しを聞いたことで、子どもたちの中で「嫌な気持ちになったこと、言ってもいいんだ」という安心感が生まれたのだと考えています。
ママに嫌な気持ちを伝えることができるようになると、ママが安心・安全な場所になり行動力が上がり、何かあってもママがいてくれるんだという挑戦する土台が出来上がります。
ポジティブ体験が行動力を上げ、脳を発達させ、吃音が良くなる土台へとなります!
いかがでしたか?きょうだいがいると喧嘩があると思いますが、丁寧にママが対応していくと必ず良い方向に向くと私は信じています。
幼児期だろうが小学生だろうが関係ありません。ぜひきょうだい喧嘩でお困りの方々にお役に立ったら嬉しく思います。
ママは子どもたちを受け止めるので、疲労感が出てしまうかもしれません。
自分へのご褒美を忘れずに!今日も明日も笑顔で過ごしていきましょうね!
執筆者:いわもとあさな
(発達科学コミュニケーショントレーナー)