2歳吃音の子が宿題で間違えたら「もう一回最初から!」、間違いを優しく指摘しても癇癪、少し線からはみ出ただけでも「最初から!」と怒り出すお子さんはいませんか?ママの声かけで完璧主義を和らげて取り組みをスムーズにする方法をお伝えします。
不安な気持ちが強いから結果にこだわり完璧主義になる
「この問題わからないから書かないでおこう」 「間違えたらどうしよう」 の気持ちが強くて、わからない問題に直面したら答えを書こうとしない、 もしくは間違いを指摘したら癇癪になるお子さんはいませんか?
不安な気持ちが強く、結果にこだわってしまっている状態です。
また、「完璧が良くて、失敗はダメ」という考え方が根強く、完璧じゃないといけないと思い込んでしまっています。

では、なぜそのような思考になってしまうのでしょうか。
もともと生まれ持った脳がそのようなタイプだということもあるのですが、実は、ママの日々の声かけが吃音キッズを完璧主義にしてしまっていることもあるのです。
2歳の吃音の子の宿題で間違えるたびに癇癪になる娘にうんざりしていた私
運筆プリント中に、線から少しはみ出る、音読中に読み間違える、答えが間違えているところを「ここはこうだね」と優しく伝えても、毎回癇癪という日々で正直私はうんざりしていました。
時には「いいかげんにして!」と言ってしまうこともありました。

当時の私は、正解した問題だけを褒めて、間違ったところは「ここは間違えてるね」と否定的な声かけをしてしまっていたのです。
そこで、肯定のテクニックを使うことで、間違えても癇癪になることが激減し、「まあいっか〜」と言えるようになったのです。
完璧主義は吃音にも影響を与える
2歳の子の吃音を良くするには、まず困りごとを解決することが先です。
完璧主義の考えは、自分で自分に負荷をかけていくのでストレスになりやすく、吃音悪化の原因にもなります。

ですから、なるべく早いうちから完璧主義を和らげてあげたほうがいいのです。
完璧主義をママの声かけで和らげる方法
完璧主義が和らいだことで吃音が出なくなり、早期教育も上手く回るようになった効果的な方法を3つご紹介します。
◆取りかかりの始めを一番大きく褒める
取りかかりの始めを一番大きく褒めることで、「取り掛かっただけでスゴイんだ」と子どもが思えるようになります。

さらに、 子どもは特に取りかかりが一番大変なので、ここを一番大きく褒めることで宿題の取りかかりをスムーズにすることができます。
◆できた結果ではなくプロセスを褒める
プロセスを褒めずに、できた結果ばかりを褒めていては、どんどん完璧主義を助長させてしまいます。
プロセスを褒めることで、「全部できることが良いこと」ではなく、
「取り掛かることに価値がある」
「1問やっただけですごい!」
の思考が育ちます。
すると、このポジティブな思考が「1問やるだけだったはずが、なんだかもう一問やりたくなってきた」 という次の行動を手助けしてくれるのです。
◆線からはみ出してもOKで書き直しをさせない
正解した問題も間違えた問題も「よく書けたね!」と笑顔で褒めましょう。
線からはみ出したら書き直しをさせられたり、間違った時は「褒められない」となると、完璧主義の思考がどんどん強まってしまいます。
線から大幅にはみ出てしまっていたとしても「滑らかに書けたね!」などと笑顔で褒めましょう。
間違った答えを書いて不正解だったとしても、「よく書けたね」「ナイストライ!」など笑顔で褒めると 「間違えることを恐れない」思考が育ちます。
すると間違えるたびに癇癪になることは無くなります。

わが家の娘は、読み間違えたり書き間違いをしても「まぁいっか〜」と楽観的に捉えるようになりました。
いかがでしたか?
ママの声かけ一つで完璧主義傾向は和らげられますよ。
完璧主義な一面のあるお子さんは、ぜひ早めに対応してあげて下さい。
完璧主義が和らいでくると、行動力が上がります。
行動力が上がると脳の発達が加速します。 脳が発達してくると、吃音は良くなっていくのです。
執筆者:はせがわかすみ
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)