5.自分が本当にしたい子育ては?壁にぶつかるたびに立ち戻った私の子育ての軸
まず、初めにぶつかった壁はレクチャー1の「肯定」で、いかに否定的な言動をスルーして褒めに徹するかでした。
褒め慣れていない私は、ADHD・ASDグレータイプの息子の出来ている部分を実況中継するしかありませんでした。
しかも、レクチャー1は疲れ切っているところから初めているので、どうしても笑顔で接することが出来ず、レクチャー2の受講の頃でも肯定が息子の脳になかなか届いていませんでした。
ダメかもと思いましたが、それでも諦めないで女優になって、何度も何度も笑おう褒めよう、笑おう褒めようと出来ない自分を奮い立たせたと同時に、そんなに疲れているのなら一旦一時的に家事を本当にサボって笑顔が出るよう自分に優しくしようと思いました。ここの判断も良かったと思います。
レクチャー2が定着し、息子の喜ぶ方法で行動を促せるようになり、吃音が良くなって先が見えてきたかも!と思えるようになった頃に、本当に心から自然と笑えるようになり、もっと発達を加速してあげたくなりました。
元々息子と遊ぶことは好きでしたので、息子が楽しく喜ぶことを沢山して、もっともっと褒めてあげたい!と頭を使って考えるようになりました。
発達についてももっと知りたくなり、他の発達科学コミュニケーショントレーナーさんの書籍を見たり、おざわ先生に沢山の質問をしてみたりしました。
私は何かあった時や困った時におざわ先生に遠慮せずにメールをし、自分や息子をあきらめてしまわないように伴奏してもらいました。
そして、私の考えがまとまり行動すると息子が発達し親子の成功体験になりました。
この子にとって1番良いのはどうすることなのかをよく考え、そのためには息子を良く観察することが大事で、実際に行動することで進んできました。
息子につい否定的な関わりをしてしまった時は、何度も何度も
「どうしてそうしてしまうのか、自分が本当にしたいことは?したい子育ては本当にそれなのか?」と自分に問い、勇気を出して修正していき、自分軸を作っていくことが1番だったと思います。今も努力し続けています。
6.息子と私の変化成長と新たにつかんだ夢
息子が変化成長したことはたくさんありますが、あんなに嫌がっていた身の回りのことも、自分で出来るようになり、お手伝いもしてくれて、花丸表に自分で丸をつけて「すごいでしょう〜?」と元気に行動するようになりました。
引っ込み思案でいつも周りをみてから行動していた息子が、自信がついたのか、幼稚園の運動会やお遊戯会に元気いっぱいに参加し、一番前のど真ん中の席にドンと座り、楽しむようになりました。
コロナに罹りお休みしている間の体育の時間に「ドッジボールがあるんだよね…。どうやってすればよいかわからないのでドキドキする。」と教えてくれました。ドッジボールについて教えてあげましたがそれでもまだ不安なようで「ママと一緒に先生に聞いてみようか!」と話し合っていたところ、一人で自分で聞いたと、息子が教えてくれました。説明の苦手な吃音の息子が私に自分の気持ちを言えて、自分で先生に聞けたことに本当にビックリしました。
気になっていたお当番さんも、「ドキドキしたけどうまくいったよ」と教えてくれました。
一方通行でひとりよがりな行動をしがちでしたが、家族でのクリスマスパーティーのゲームでも、ママやパパとコソコソ話をしながら作戦を練ったり、「せ〜の!〇〇〜!」と共感や楽しい気持ちの共有が出来る様になりました。そして、吃音も良くなってきました。
私の人生は、これまで他人の目や人にどう思われるかを気にして、自分の本当の気持ちを抑えてきたものでした。自分の人生の舵を切るとは無縁で、いつも誰かの評価で上がったり下がったりを繰り返して、本当に疲れる生き方でした。
育てづらい、発達凸凹と吃音持ちの子を持ち、苦しい中、発コミュに出会い、息子の発達を加速させるといいながらも、受講期間は自分とこれでもかと向き合う時間でした。
私は息子と同じ凸凹ママだと思いますが、今までの生き方が苦しいことに気づきながらも実際に行動にうつすことが出来ませんでした。
しかし、発コミュを受講して私は新しい価値観に触れて、エイッと勇気を出して行動すると、新しい生き方、子育ての方が楽なことに気づきました。
人と同じじゃなくていい、自分のしたいことをしてもいい、さらに私には私の得意なことがあり、誰かと共になら苦手なことも乗り越えられるかもしれない、もっと自分に自信を持って生きていきたい!と素直に思いました。
どんな私でもまずは自己受容、息子受容して、「自分は本当はどうしたい?」と自分で選んだ道を進みたいと思います。
同じように息子にも、吃音があっても自信を持っていいんだよ!自分の気持ちを表現していけるよ!得意なところをもっと伸ばしていけるよ!自分のやりたいことをどんどんやっていこう!君ならやれるんだよ!仲間もいるよ!無限の可能性を持っているんだよ!と伝えていきたい思います。
吃音はよくなれば、悩みは一つ減ります。自信をつけてあげて楽しく脳を発達させて必ず今よりよくしてあげることを息子に約束します。
7.ママが正しい声かけを学べばどんなに苦しい子育ても変えられる!
Nさんは発コミュを学び始めた頃、本当に疲れ切っていて、ボロボロの状態でした。ちょっとしたことで涙が浮かんでしまい、壊れてしまうのではないかと心配になったこともありました。
しかし、実際は違いました!泣きながらも「絶対、息子の吃音をあきらめたくない!」という強い決意があり、そこがブレることは決してありませんでした。
前半は「しつけスタイル」との決別に苦戦しましたが、何度も「息子くんをどうしたい?」「Nさんはどうしたい?」の問いを追求し、子育ての軸、自分の考える軸を手に入れました。
そこからのNさん親子の変化はめざましく、消極的な息子くんは積極的になり、Nさんも晴れ晴れとした笑顔をみせ、本当に穏やかな表情になられました。