不器用が目立ち始めた、吃音と喘息を持ち合わせた娘
私は吃音のある小学の女の子のママです。
娘は吃音の他に気管支喘息(以下喘息)も持ち合わせており、3歳から吸入による治療を行ってきました。
ですが、症状を押さえ込むのは難しく、少し走り回っただけでも体調によってはすぐに咳き込みだしていました。
娘はまだ好奇心旺盛な子どもです。遊びたい!走り回りたい!という気持ちとは裏腹にすぐに苦しくなってしまう体。
運動するとすぐに苦しくなってしまい、幼児期に体を十分に動かすことができませんでした。すると、次第に不器用さが目立つようになりました。
自信を徐々に無くす吃音×小学生キッズ
娘は喘息を患っているので、運動が制限されます。
不器用さは、幼い頃は可愛く見えるのですが、年齢が上がり小学生になるとだんだん悪目立ちするようになりました。
アスレチックでなかなか前に進めずにどんどん抜かされたり、キックバイクがなかなかできませんでした。「抜かされる」「できない」ということが頻回に起こり、それを本人が自覚すると、自信が育ちません。
「もっとやってみたい!」と思えず行動がストップし、脳の成長が加速しない状態になります。
吃音も発症していたので、なんとか体を動かして自信をつけさせたい!と思っていた私は、発達科学コミュニケーション(以下発コミュ)を学ぶ前、「もっとこーした方がいいよ!」「あーした方がいいよ!」と、不器用で行動が遅い娘に対して、時にイライラしながら声掛けをしてしまいました。
これらの声かけは、大人の立場で考えると、上司から何度も「ここができていない!こうしたら?」と言われることと同じですよね。
子どもも同じで、できていないところに注目され続けるとやる気がなくなります。従って、娘のやる気も加速することはありませんでした。
そんな時に発コミュと出会い、行動力をあげることが脳を発達させ、自信が吃音を良くすることを学びました。キーとなるのは好奇心!娘の好奇心はダンスでした。
吃音っ子ママが実践した2つのこと
発コミュを学びはじめ、娘が一番最初に変わったことは挑戦したい気持ちがぐーんと加速したことでした。それから、自分の好き!を見つけたのです。
特に私が強化したことは、
行動を始めた時に褒めることを見逃さなかったこと、
そして良い行動のみに注目したことの2点です。
行動を始めた時に褒めることを見逃さなかった
何かをやり終えた後に褒めるのではなく、やり始めようとした時に気づきすぐに褒めます。
「(食べ終わった)お皿、下げてくれるの!?ありがとう」
「明日の用意しようとしてるの!?えらい!ママもやることやらなきゃだね!一緒に頑張ろう!」
などです。すると、行動力が失速せずに終えることが増えるようになりました。
良い行動のみに注目した
できていないことに注目し、それに伴う声かけをしてしまっていたことを反省し、とにかくできていることを見つけて言語化し、褒めることを徹底しました。
アスレチックで抜かされても最後までやり抜こうとしたら
「最後まで諦めなくて素敵」
「この難しいエリア、クリアしたの!?頑張ったね」と褒めるのです。
この2つの共通点は「ママが見ているよ」ということを子どもに気づかせる効果があります。きちんと見守っていることが伝わると、承認欲求が高まり、娘にある変化が見られました。
小学生になっても自信がない様子から一変し
「体操やりたい!」
「お勉強したい!」
「ダンスやりたい!」
「スイミングやりたい!」と次々にやりたいことが増えました。
私は好奇心・行動力を見逃さずに、全部やらせてあげました。本人がやりたい!という気持ちをスピードを持って叶えたのです。
やってみて思ったのと違うと思えばやめればいい。まずは体験させることにしました。
自信で満ち溢れる吃音×小学生キッズ!
それから、今はダンスに夢中です!
発表会で大勢の前で踊るという体験が娘の好奇心に火をつけ、楽しそうにレッスンに通っています。
吃音を真っ向からどうにかするのではなく、まずは行動させてみて、ママが見ていることでさらにやる気をアップさせる!こちらに注目した結果、苦手なことにもチャレンジしていく姿が徐々に見られるようになりました。
ダンスは視覚、聴覚など脳の様々な箇所を同時に使うので、脳の発達には最適だと言われています。
自信を育てるのに幼児期、小学生、中学生など年齢はさほど重要ではなく、いかにママが肯定し褒めてあげられるか、そして子どもの好奇心を見逃さないかが大事です!
体を動かすことは脳を育て、吃音が良くなる土台ができあがります!喘息がある子でも、お医者様との相談の上で、少しだけの運動でも脳を発達させることは十分可能です。
吃音が良くなる土台を強くするためには、まず行動力・好奇心を育てましょう!そして吃音に振り回されない、揺るぎない自信を育てていきましょう!
執筆者:いわもとあさな
(発達科学コミュニケーショントレーナー)