吃音×小学生キッズの困り事は声かけをしないと動けないことだった
私は小学生2人の女の子、2歳の男の子のママです。
吃音のある長女は学校から帰宅後、ずっとYouTubeを観ています。やるべきことはやっているのでどのように声かけをしたら良いかわからない状態でした。
保育園の子どもをお迎えに行く時もついては来ません。お迎えから帰ってきたら息子もYouTube時間となります。
夕方はお風呂、ご飯とやることがいっぱい。次の行動へ促すために私が声かけしないと誰も動かない状況でした。
最初は優しく「お風呂に入ろう」でしたが、次第に1回だけの声かけでは動かない娘たち。
だんだん私も声が大きくなり、最終的には声を荒げる始末。この状況に、私はストレスを感じていました。
吃音のある娘はママがイライラしていることを敏感に感じとる
私が感じたストレスの原因は差異です。聞きなれない言葉ですよね。
差異とは、性質や働きかけの違いという意味です。
学校で頑張っているのだから、家くらいは好きにできる環境を作ってあげたいと思う反面、やるべきことがもっとたくさんあるからやってほしい。
この差異がストレスとなり、結果、いちいち声かけをしないといけないサイクルになってしまいました。
吃音のある子は特に、周囲のストレスを敏感に感じとることがあります。我が子はまさしくそのタイプ。
「ママ、イライラしているなぁ」と敏感に感じ取りつつも、娘自身「ママ早く動いてほしいって思ってるだろうなぁ・・・でも、YouTube観たい・・・」と葛藤が生まれ、それがストレスとなっている様子でした。
ところが、あるテクニックを実行した結果、2週間で自分から気づき、動けるようになったのです!
子どもにストレスを与えずに行動させる非常識な対応2選
私が行った行動は、2つあります。
とことん声かけをしない
子どもたちが気付けた事実を素直に褒める
この2つです。
実践結果、「とことん声かけをしない」 ということを実行することが想像以上に大変でした。
そこで試しに、お風呂の時間になってもあえて声かけはせず2歳の息子にだけ声かけをし、 お風呂に入ってみました。
<成功するポイントその1>とことん声かけはしない
娘たちに、とことん声かけはしません!代わりに行動できている息子を100%笑顔で褒めます。
私と息子がお風呂から出てみても娘2人はYouTubeを引き続き観ています。
私はその状況にイライラし、声かけをしたくてウズウズ!声をかけたい!という衝動をなんとか押さえ、ひたすら息子のお世話に笑顔で没頭しました。
ご飯の時間になり、ご飯の準備を始めたところでやっと長女が気づきました。そこで2つ目のポイントになります。
<成功するポイントその2>子どもたちが気付けた事実を素直に褒める
「お!気づけたね!」と行動をそのまま褒めるのです!
つい、「やっと気づいたの?」というスタンスの声かけをしてしまいがちですが、この声かけだと今までせっかく声かけを我慢してきた効果が下がってしまいます。
できた行動にポジティブに声かけをすることが、子どもたちの行動を加速させる潤滑油になるのです。
吃音の大敵「ストレス」が緩和し行動できる子に大変身!
想定はしていましたがその日は寝る時間が大幅に遅くなりました。けれども、本人たちに体験させることは何よりも大事だと気付きました。
毎日のことなので、いつまでもダラダラ娯楽を楽しむ姿にママはストレスをやはり感じてしまうこともありますが、「子どもたちが遅くなっても別に私に損はない!」と割り切ることも大事です。
毎日声かけを極力しないことで気づいたことがあります。
徐々に次のやるべきことに気づく時間が短くなってきたのです!
今回の経験から、子どもたち本人が自分から気づき、行動するという経験は、先回りして声かけしてしまうより何倍も価値があるし、効果的だということがわかりました。
娘の場合、吃音の大敵であるストレスが少しでも緩和され、自分で行動できる一歩を踏み出せたと確信しています。
吃音は話し方が目立つので、つい話し方に注目してしまいがちですが注目するべきは話し方ではなく「行動できているかな?」というところも非常に重要です。
行動したことで脳が発達し、成功体験が自信になる!このように吃音が良くなる土台が出来上がっていくのです。
したがって、自分で気付き行動し、それを大好きなママに褒めてもらえる。子どもにとってはとても嬉しく、次の行動を加速させることになるのです!
今後とも不要な声かけは避け、できた行動を一緒に喜べる、そんな親子関係を築き一緒に成長していきましょう!
執筆者:いわもとあさな
(発達科学コミュニケーショントレーナー)