2歳の吃音の子の椅子に座っている姿勢が悪くて、何度も注意してしまっているママはいませんか?「背筋伸ばして!」の指示だしが続くとストレスを感じて吃音が悪化することがあります。今回は、背筋伸ばして!と言わなくても姿勢が良くなる方法をお伝えします。
全身の筋力をアップさせて活動内容を脳の負荷量で調整する
2歳の吃音の子に限らず、子どもが椅子に座っている時の姿勢が悪いのは、ついつい注意してしまいがちですよね。
子どもが椅子に座っている時に姿勢が悪くなるのは、全身の筋力が弱く、姿勢を維持していられないからです。

特に体幹の筋力が弱いと、たとえ数分の短い時間でも姿勢を維持することは難しいのです。
さらにもう一点は、何か食べにくいものを一生懸命食べようとしていたり、難しい遊びや頭を使う遊びに集中して取り組んでいたりすると、脳の負荷が強くなって姿勢が崩れることがあります。
つまり、ほとんどの注意力が活動を行うことに向けられて、「キレイな姿勢を維持する」ことに注意が向けられていないのです。
私たち大人でも、「難しい問題を制限時間内に解いてください」と言われた時に、多少字が雑になりながらも自分が読める字で書きながら問題に集中しますよね。
そんな時に、「きれいな字で書く」ことを意識してなんかいられません。
それと似たようなことだと思ってください。
吃音のぶり返しを予防するには先に困りごとを解決する
吃音のぶり返しを予防するには、先に困りごとを解決しましょう。
吃音の悪化要因の一つにストレスが挙げられます。
ママが繰り返し指示だしばかりしていると、否定的な注目となり、ストレスがかかりやすくなります。

ですから、「背筋伸ばして!」など否定的な声かけをしなくても姿勢が良くなるサポートをしていきましょう。
指示だしが続くと子どもが宿題をやらなくなった
当時の私は、2歳で吃音を発症する前から娘に早期教育として公文のプリント学習をさせていました。
娘のプリントをするときの姿勢が悪く、プリントと顔の距離が近すぎるという状態でした。
そこで私は、世間一般のママがやりがちな「背筋を伸ばしてね」という言葉かけをしてしまっていました。
ところが、この言葉かけを続けていると、自分から宿題に取り組んでいた娘がだんだんやらなくなり、しまいには声かけしてもやらない状態に陥ってしまいました。

そこで、指示だしをせずに姿勢を良くする方法に変えることにしたのです。
2歳の吃音の子に「背筋を伸ばして」と言わずに姿勢を良くする方法
では、どうやって指示だしをせずに姿勢を良くするのでしょうか?
一つずつお伝えしますね。
◆外遊びで全身の筋力をアップさせる
外遊びは子どもの全身の筋力をアップさせるのにとても有効です。
お子さんが好むなら遊具で思いっきり遊ばせましょう。

子どもはただ外で思いっきり遊んでいるだけで、トレーニングをさせられている感覚がないので自然と筋力がつきます。
外遊びや遊具で遊ぶことにあまり乗り気じゃないお子さんの場合は、ママが一緒になって楽しく遊ぶと、「楽しい」という感情は子どもに移りますから、「なんだか楽しくなってきた」となる効果があるのでおすすめです。
◆「背筋を伸ばして」と言わない
「背筋を伸ばして」という言葉は指示だしに値します。
指示だしは多用すると否定ワードになるので注意が必要です。
否定ワードは子どもの脳の成長を止める、あるいは遅らせてしまいます。

否定ワードではなく、背筋が伸びている時に「背筋伸びてるね!」とこまめに肯定ワードを使って子どもの脳の成長を早めてあげましょう。
◆活動内容を易しいものに変えて脳の負荷を小さくする
あまりにも姿勢が悪くて気になってしょうがない時は、活動内容を分解して易しいものにしてあげましょう。
そうすることで問題を解くこと、姿勢を良くすること両方に注意を向けられるようになります。
遊びを提供する時は分解してあげて、スモールステップにしてあげることをおすすめします。
いかがでしたか?
これらの方法を実践すれば、お子さんに「背筋伸ばして!」と言わなくても、椅子に座っている時の姿勢を良くすることができるようになりますよ。
お家で今からでも実践できるので、ぜひやってみてくださいね。
執筆者:はせがわかすみ
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)