音読が苦手な子には、「その方法やめさせた方がいい」!?ワーキングメモリを理解してサポートを変えよう

音読が苦手、文章を読んで理解するのが苦手…そんなお子さんはワーキングメモリが不足しているかもしれません。一般的に良いと言われているサポートは高学年以上の子には向きません。おウチでお母さんと会話するだけで読む力が伸びる生活をとりいれましょう。

1.音読が苦手な子の背景にあるもの

同学年の子たちと比べて、

・知っている言葉が少ない
・文章を読むと読み飛ばしがある、変なところで区切る
・何度も繰り返し同じことを言わないといけない
・文章の意味の理解が追いついてない
・状況や出来事を整理して言葉で伝えるのが苦手

こんな特性があるお子さんの学習方法を探していませんか?

こんな様子が不登校や隠れ不登校のお子さんにあるなら、学校嫌いの理由の1つに勉強のしんどさが影響している可能性が大きいです。

そのつまずきの背景にあるのはワーキングメモリの弱さです。

ワーキングメモリという言葉を初めて聞いた方もいらっしゃるかもしれません。

ワーキングメモリとは、情報を一時的に覚えておきながら目的に合わせて取り出し、考え、使う、働きのことです。

耳から入った情報、目から入った情報を整理して、使っていく。マルチタスクで大忙しな役割なんです!

勉強の場面でも、日常生活の場面でも、活動に必要なのがこのワーキングメモリです。

例えば、授業を聞く、という場面で考えると…

⚪先生の話を聞く
⚪黒板を見る
⚪先生の話を覚える
⚪黒板の文字を覚える
⚪ノートに写す
⚪言われたことを思い出しながら問題を解く
⚪それを発表する

こんな一連のながれを取り仕切ってるのがワーキングメモリーです。

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2.息子の脳に合わない学習をさせていた

私の息子はこのワーキングメモリーが弱いグレーさんでした。

とーっても記憶が苦手なタイプです。

何度も同じこと言わないと伝わらないなーと感じていました。
(もっと言うと、何度言っても伝わってないな、というタイプ)

ある時「詩を覚えてくる」という宿題がでました。

ちょっと余談ですが、皆さんはモノを覚える時どうやって覚えますか?

私は、
・何度も繰り返し書く
・声にして繰り返し読む
こんな覚え方をするタイプでした。

私がやって効果があったのだから、もちろん息子にもそれが良いだろうと思って、やらせました。

そしてそれを、発コミュの創始者の吉野に意気揚々と報告したんです。

「今、うち、こうやって音読させながらおぼえさせて〜次は、書かせて覚えさせようと思ってるんですよ〜」と。

すると吉野からは
「あ、そのやり方、息子くんには合ってないね」
とバッサリ!!

『え?え?なんで?』

まだ発達のことをしっかり理解する前の私は大混乱です!

ですが、ワーキングメモリについてわかってきたら

「ああ、そりゃ、そんなやり方で勉強させてもできるようにならないワケだ」

と気づいたのです。

息子は、

・言葉を覚えるのが苦手
・文章の区切りがわからない
・読み飛ばしもある
・文章を組み立てて意味を理解するのが苦手

見たモノを整理するだけヒーヒー言ってるの状態なのに、さらに…

「読みなさい」
「書きなさい」

負荷をかけようとしていたワケです…

ワーキングメモリが弱い子は同時に処理できる情報の量が少ないんです。

もう息子の頭の中はやることいっぱいで大渋滞だったんです!

3.お家でできるワーキングメモリーを伸ばす親子の会話

頭の中の渋滞を解消するには「交通整理」が必要になるんですね。

例えば、

言葉による指示や説明は短く”してあげる

絵や文字を組み合わせて“わかりやすく”してあげる

書く時に、線や枠を“見えやすく”してあげる

書く時に、注意が他に向かないように余分なところを“隠して”あげる

皆さんも一度は聞いたことがあるかもしれないさまざまなサポートが必要になるんですね。

必要になるんですが!!

これらのサポートはまだ「勉強嫌いになる前」の低学年向けのお子さんに合ったサポートです。

高学年以降はまったく対応が変わります。

授業を受けても受けても全然理解できない、
テストで点が取れない、
面白くない、

こんな経験を高学年になるまで積み重ねてきてしまった子には、

さきほど紹介したような“学習環境”を整えて”勉強に取り組ませる”サポートでは、うまくいきません。

もう、お子さんが、学習してしまっているんです、

何を学習しているかと言うと勉強なんてやってもどうせ俺はダメなんだ”という誤った学習。

つまり「学習性無力感」を感じてしまっているということ。

では、そんなお子さんのワーキングメモリはどうやって伸ばしてあげるの?

勉強だけでなく日常生活でも必要なチカラなのにどうしたらいいのでしょうか?

実は、おウチでのお母さんとの会話でワーキングメモリを鍛えることができるんです!

ここで一つワーキングメモリを鍛えるおウチでの会話の例をお伝えしますね。

『見て、喋る』体験をたくさんさせてあげる。これをやってみてほしいです!

家族でテレビを見ているときなどに、
「ここの字幕なんて書いてある〜?」と聞いて読んでもらう。

子どもが読んでいる漫画をチラッと覗いて、
「面白そうな場面だね。ここなんてセリフ言ってるの〜?」と聞いて読んでもらう。

最初は簡単な短い字幕から聞いてみて、だんだん慣れてきたら、取扱説明書や新聞などにグレードアップできますね。

こんな会話を普段の中で意識して入れていくだけで、わざわざ教科書を出して音読させようとしなくても、ワーキングメモリを使って音読を練習することができますよ。

ぜひ、取り入れてやってみてくださいね。

他の方法も参考にしてみてください!
▼ワーキングメモリをおウチで伸ばす方法はこちらの記事でもお届けしています!

子どももお母さんも学び成長できるのはここだけ!
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☆メルマガ読者さんからのご感想☆
不登校の息子をどうにかしたい、息子の気持ちを知りたいとネットサーフィンする中、パステルジャンプの記事にたどり着きました。清水畑さんのメルマガを読み始めたとき、思春期の子どもと会話が出来るようになんてなるの?と半信半疑でしたが、毎日届くメルマガの中に不登校を経験しても子どもの未来は明るい!とご自身の経験談が書いてあり、説得力がありました。(Oさん)

執筆者:清水畑亜希子
(発達科学コミュニケーションマスタートレーナー)
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