1.学校を休むと罪悪感⁉これでは心は休まらない⁉
子どもが学校に行くのを嫌がりお休みさせたとき、皆さんはどのようにお家で過ごしていますか?
学校を休めたことでホッとして生き生きと遊べるお子さん
エネルギーが枯渇していて寝っ転がっているお子さん
ご両親がお仕事のために頑張って留守番して過ごすお子さん
学校を休んだ子どもの過ごし方は様々だと思います。
お母さんが、「今日は学校休もうね」と学校を休むことをエネルギーを蓄えるためなんだと、肯定的にとらえて子どもに伝えた。
けれど子どもはちっとも安心した様子がみられないということはありませんか?
実は、学校を休めてラッキーと思えるお子さんもいる一方、学校を休むことに極端に罪悪感を感じる子どももいるのです。
そのために、せっかく休んだのに気持ちが荒れてしまい、暴言や癇癪を起こしたり、おうちでお母さんが困ってしまうような遊びや行動をしてしまうことがあります。
学校を休んでも、罪悪感で気持ちが楽にならなかった子どもが、気持ちを安定させることのできた我が家での感覚遊びの体験をお伝えします。
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2.脳が荒れている⁈学校を休んだときの困った遊び方
我が家の長女は、これまでに不登校になりそうかも?という事態に何度か陥ったことがあります。
小学2年生の終わりから3年生へ進級する頃、コロナウイルスの流行がはじまりました。
コロナウイルスという目に見えないものへの恐怖、コロナ対策により色々と変わってしまった学校での生活様式。
そのストレスを対処しきれず、3年生の始まりは休みがちな毎日を送っていました。
我が家には、小学6年生の完全不登校の長男もいるため、私は娘が「学校行きたくない」という発言には、「休んでいいよ」と伝えるようにしていました。
怖いと思う場所に無理やり行くよりも、安心できる場で過ごし、心のエネルギーを溜めてあげたほうが前向きにチャレンジしやすくなると思ったからです。
しかし、娘は学校を休んでも安心して過ごせている時間はあまり長く続かず不安定な様子が多々みられました。
最初はお絵かきやYouTubeを見るなどして過ごしていたのですが、だんだんと困ったような遊びをするようになりました。
ベランダにある植木用の土だけ入った鉢を家の中にもってきて、床の上にぶちまけてリビングを土だらけにしたり…
そこへ水をかけて、ビチャビチャと歩き回ったり…
泥を手でつかんでこねたり…
他にもあります!
バケツに水を汲んできて水をわざとこぼしたり…
梱包用の紐を出してきて、紐をすべて伸ばしきり、家中にぐちゃぐちゃと紐を散乱させたり…
楽しそうにするのであれば、この子は将来芸術家かも?と私も安心したかもしれません。
しかし、娘の様子は楽しそうなのではなく、怒りや悲しみを表現している様子に見えました。
3.感覚遊びが辛い体験をした子どもには必要だった
娘の困った行動に、イライラ、ハラハラしつつも、何か原因があるんだろうと思いました。発達科学コミュニケーションの上級講座で学んだ脳科学の講義を視聴したところ、こんなことがわかりました。
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人の脳には、自分の気持ちを感じたり、作り出したりする「感じる脳」があります。ここの脳のエリアでは気持ちとともに音 、視 覚 、匂 い 、味 、皮膚感覚などの感覚情報も認識されています。
「感じる脳」は、人の本能的な働きをする部分で、不安や恐怖を感じると自分自身を守るために敏感に働くようになります。
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子どもが学校でつらい体験をしたとき、まだ言葉でうまく気持ちを表現できないため、学校の雰囲気や怖い気持ちを無意識に「感じる脳」に抱え込んでいます。
不登校になった子どもたちの「感じる脳」の中には、
集団のザワザワした音で起きる不安感
先生の怒った声で起きる恐怖心
みんなと同じようにできない勉強をやることで感じるイライラ感
など、様々なネガティブな感情が溜め込まれています。
そのため、遊びの中で、「怖い、不安」といったようなネガティブな感情を表現するのです。
学校へ行くのが辛くて学校を休んでも、辛かった出来事が忘れられなかったり、「学校は行かなければならない場所」と考えていて罪悪感を感じてしまっていたりすると、余計にネガティブな感情に没頭しやすくなります。
遊び方がお母さんにとっては受け入れがたくて叱ってしまったり、「せっかく休ませてあげているんだから楽しく遊びなさい」と強要してしまうのはNGです。
遊びや行動で辛い感情を確認している時期なので、邪魔せず見守ることが必要です。
大人から見ると心配になるような子どもの遊びでも否定せず、感じる部分を解きほぐすように、大人も一緒に遊んであげるといいんです。
そうすることで、言葉に出せない気持ちも整理されていきます。
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4.非常識な遊びも一緒に楽しんで心が落ち着きます!
私は、娘が家のリビングで土や水をぐちゃぐちゃにして、その上を裸足で歩いたりジャンプする様子を叱らずに見守りました。
「ピチャピチャして気持ちいい?」
「冷たい?」
「自由に遊べるの面白いかな?」
と、手に触れる感覚や聞こえてくる感覚を意識して楽しくなるような声をかけてみました。
すると、最初は強張っていた表情がだんだんほぐれていき、笑顔で家の中で土遊びを楽しむようになりました。
土の粒がついた軽石が顔のように見えて、「おもしろいね」と写真をとったり、
植木鉢の中で混ぜた土と水が「コーヒーみたい」と、ぐるぐる素手で混ぜてみたり、
家の中でやるには非常識な遊びでしたが、今の娘には必要な遊びなんだなと思いながら一緒に見守りました。
「うちの中すごいことになっているけど(笑)、笑顔になってくれて嬉しいよ」
と伝えると、最後には自分で後片付けし、綺麗に拭き掃除もしてくれました。
その他にも、「ちょっとやりすぎじゃない⁉︎」と思ってしまう遊び方をすることがありましたが他人に迷惑がかかるものではないものは、叱らず一緒に付き合うようにしました。
5.ママが受け止めると学校に行くか行かないかを相談できるようになる!
娘の心は次第に落ち着いていき、困った行動で表現することはなくなっていきました。
だんだんと言葉にして気持ちを表現することができるようになってきたのです。
不登校にはなりたくないこと、
ずっと休むのは嫌だと思っていること等。
「教えてくれてありがとう。よく気持ちを伝えてくれたね。」
と伝えて、不安なことをどうやって乗り越えたらいいかと作戦を親子で練りました。
作戦結果を担任の先生に伝え、だんだんと安心して学校へ毎日通えるようになりました。
今では、休むことなく、毎日頑張って学校へ行っています。
辛いことがあったり、疲れたり、ストレスがたまると、五感を刺激することをして疲れをリセットしたいな、というルーティーンができています。
お料理の手伝いで材料を捏ねたり、材料を洗ったりと簡単なお手伝いをしてくれるようになり、中学生となった今では、進んで昼食や夕食を作ってくれるようにもなりました!
大人がストレスを感じた時に、おいしい物を食べたり、温かいお茶を飲んだり、温かいお風呂に入ったりして気持ちを落ち着ける作業と同じで、子どもは遊びの中で心を整理していく必要があります。
表面的に見ると、いたずらやわがままに見えるような遊びも、大きな挫折や不安を抱えた子どもにとってはとても大事な行動であるかもしれない。
そんな視点を持って、お子さんの行動を気にかけてあげてください。
辛い経験も、お母さんと一緒に向き合うことで、自分の置かれた状況を理解してどのように乗り越えようと考える力がついていきます。
子どもが壁にぶつかったとき、一緒に乗り越えられるお母さんになりましょう!
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執筆者:すずき真菜
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)