「すぐ人のせいにする」発達凸凹キッズの“理解のズレ”からくるトラブルを解消して発達をサポートする方法

発達凸凹子育てでよく聞かれるのが「すぐ人のせいにする」というお悩み。凸凹キッズが人のせいにしてしまうのは、理解に偏りがあることが原因になっていることが多いのです。特性を理解して、おウチで子どもの発達をサポートする方法、ご紹介します!

1.発達凸凹の子が“人のせいにする”ことありませんか?

発達凸凹のお子さんのお母さん達からのご相談でよく聞かれるのが

すぐに人のせいにするんです!」というお悩み。

お子さんは、どんな時に「人のせいにする」フレーズが出てきますか?

・友達と揉めた時に自分は悪くない!相手が悪いんだと言い張る
・学校の準備をせずにダラダラしていたのにいざ遅れそうになると「お母さんのせいだ!」と言う 
・先生に注意されると帰宅して先生のグチや文句をずっと言っている
・家で何か注意すると「お前が悪いんだろ!」と逆ギレをされる 

日常で、こんな場面に遭遇してつい厳しく言ってきかせたりしつけてしまったりしていませんか?

実は、凸凹キッズの「すぐに人のせいにする」行動には、理由があります。

理由がわかれば、ママもイライラせずに、我が子を発達させてあげることができますよ!

2.ガミガミ言っても変わらない友達トラブル

我が家には高校2年の息子がいますが、息子が小学校のころはお友達とのトラブルですぐに人のせいにすることがよくありました。

「あいつが先に意地悪をしてきたんだ!」
「僕は何もしてないのに急になぐってきた!」

などなど。

一見言い訳ともとれるこのやりとりを繰り返す毎日に正直、うんざりしていました。

そんな時、私がやっていたのは
「嘘をついたらダメだよ」
「人のせいにしちゃダメだよ」
と言い聞かせることでした。

さらに。学年が上がって中学生になると思い通りにならないたびに「お前のせいだ!」と言われることも増えていきました。

それに対して、私は、さらに力で押さえつけるような対応をしていたのです。

こんな対応で、結局、何かが変わったか…というと何も変わりませんでした!

それは、発達凸凹の子ども達の課題をまったく理解していなかったからです。

3.人のせいにしてしまうのは「理解の偏り」が原因?

凸凹キッズがすぐ人のせいにするのには、理由があります。

いくつかタイプがあるのですが、今回は嘘やごまかしに見えるけどそれ「理解の偏り」かも!について解説します。

凸凹キッズは物事を捉えるときに

周りの人と同じように理解しているワケではない!

ということです。

同じ出来事・場面を見ていても周囲の人と捉え方にズレが生じることがあるのです。

発達障害・注意欠陥多動性障害(ADHD)タイプのお子さんだと不注意があったりワーキングメモリの弱さがあってできごとを正確に把握しにくいという課題があります。

日常生活の中では

・先生の話を聞き逃す
・探し物をみつけられない
・整理して話すのが苦手

こんなお悩みも合わせもっているかもしれません!

また、自閉症スペクトラム(ASD)タイプのお子さんだと相手の気持ちがわからずに自分の間違いに気づきにくいという課題があります。

普段のやりとりで

・空気が読めない
・自分の主張が強い
・こだわりが強い

こんな様子があれば、少し気にかけてあげてください。

いずれの場合も周囲の認識との「ズレ」があり、人のせいにしている、誤魔化している、ように見えてしまうんですね。

4.叱らなくてOK!理解のズレがある子の発達をサポートする方法

うちの息子はADHDタイプの特性が強めに出ていたので、しょっちゅう起きるお友達とのトラブルでも相手のお友達との言い分や先生の説明と「ズレる」ことが多かったのです。

「俺は、何もしていない!」
「あいつが先に死ねって言った!」
こんな感じなのです。

ですが、実際先生からお話を聞くと、ことの発端は息子にあったりして…

私からしたら
「言い訳をしている」
「人のせいにしている」
といつも感じていました。

ですが、この手のトラブルがずっと続いていき

この子は、物事を本当にこう理解しているんだ!
と気づくようになったのです。

この理解のズレは発達の特性として起こっているということを知ることがトラブル解消のスタート地点となります。

目や耳から入った情報を正確に把握したり整理したりするのが苦手な「特性」があると分かってから、私は対応を変えました。

こんなタイプの息子に私はこんな対応をしました。

まず、子どもがどう把握しているかをしっかり言葉にして喋らせてあげるところから発達のサポートをスタートします。

・先生が言っていることと、どの辺がズレているのか?
・うちの子の捉え方はどんなクセがあるのかな?
を確認しましょう!

多少おかしなことを言っていても子どもを叱ったり怒ったりする必要はありません

怒ってしまうと冷静に自分の行動を振り返るチャンスも失ってしまいます。

拙い説明ながらも本人が整理する、語る、理解することが脳を使うので発達にもつながっていきます

お母さんに聞いてもらえて「安心」できるという状況を作ってあげましょう。

子どもは、安心できればアドバイスに耳を傾ける心のゆとりが生まれてきます

その上で子どもの認知(ものの捉え方)から抜けていたことやズレていたことをアドバイスすれば、お子さんも耳を傾けやすくなりますよ!

お説教ぽくせずに「●●くんは、こういうつもりだったんだってよ!」と明るく、伝えてみてください。

情報のインプットに偏りがあったりズレがあったりするお子さんには、日常での情報の届け方(目から、耳から)を楽しく工夫してあげるといいですね

執筆者:清水畑亜希子
(発達科学コミュニケーショントレーナー)

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