発達障害ADHDタイプの子の進路選択
発達障害・注意欠陥多動障害(ADHD)傾向の中学1、2年のお子さんをお持ちのお母さんに質問です。
中学卒業後の進路を、お子さんと話したことがありますか?
ただ漠然と、「中3になったら受験があるけれど、うちの子は大丈夫かしら?」
と考えているだけの方が多いのではないでしょうか。
この年代の子どもたちはなかなかお母さんと話をしてくれなかったり、反抗的な態度をとることがありますね!
すぐ部屋にこもってしまう子もいます。
反抗期に入った思春期の子どもと会話をするのもなかなか難しくなっているのではないのでしょうか?
発達障害の子どもの中学卒業後の進路の選択肢
義務教育は中学校で終了です。
その後の進路を考えなくてはいけませんが、中学卒業後の選択肢は、今では意外とたくさんあります。
主な進路は高等学校ですが、高等学校でも普通科、理数科、英語科、体育科、総合科などの特色ある学科や商業系、情報系、工業系、食物などの専門科があります。
また、高等学校でも全日制、定時制、通信制、単位制など学び方や単位の履修方法に違いがあります。
高等学校以外でも学びの選択肢はありチャレンジスクール、フリースクール、高等専門学校、専修学校、専門学校などさまざまな学校もあります。
障害者手帳を取得している場合には特別支援学校や、より卒業後の就労に重点を置いた高等特別支援学校という選択肢もあります。
もちろん、職人の修行や就職、自営業や家事手伝いという道もあります。
中学卒業後は何をやりたいのか、高校やその先の学校を卒業した後はどういった道に進みたいのか、さらに大学や専門学校で学びを続けるのか、それとも就職するのか。
もちろんまだわからないことも多いかと思いますが、大まかにでも決めておくことで進路の選択もしぼられてきます。
情報は日々アップデートされています。
まずは事前に進路について、親御さんが最新の情報を集めておきましょう。
そして、中2になったら、そろそろ、実際にお子さんと進路について話をしていきましょう。
中2なんてまだ早いのでは?と思うかもしれませんが、発達障害の子どもは早めの準備がいいのです。 その理由を次項でお伝えしますね。
発達障害ADHDタイプは早めの準備が良い理由
先にご説明した通り、中学卒業後は様々な進路がありますが、ここでは中学卒業後に受験をする場合についてお話していきます。
発達障害の子どもの進路選択は早めの準備がいい理由をお伝えします。
◆見通しが立ちにくい
発達障害の子どもはその特性から先の見通しが立てづらく、卒業後の自分の姿がなかなか想像できません。
時間感覚が弱いところもありますし、なにから準備したらいいかわからないことも多いのです。
衝動性から行き当たりばったりの受験準備になることもあります。
ですから、早めに見通しが立てられるように計画段階から見通しが立てられるようサポートするといいでしょう。
◆スロースターターだから
ADHD傾向の子でも、勉強が得意な子でしたら、目標の進路に向かってどんどん自分で進んでいけるかもしれません。
しかし、もしお子さんが勉強に苦手意識のあるADHD傾向の場合は、「進路、勉強、受験」という言葉に拒否反応を起こし、考えることさえ嫌がるお子さんもたくさんいます。
そういうお子さんの場合は、じっくりゆっくりと自分の進路と向き合う時間が必要です。
「今すぐは決められなくても大丈夫!」
「中学を出たらこんな進路があるよ」
「勉強が嫌ならしなくてもいける進路もあるよ」
「ゆっくり決めていけばいいんだよ!」
ということを早い段階で教えてあげることで、拒否反応を少なくすることができます。
また、そもそも苦手な勉強自体にやる気になるのもとてもゆっくりです。
中3になってから焦らないためにも、中学2年生の間に少しずつ、卒業後の進路について本人に考えさせる機会を作ってあげましょう。
中二から始める!高校受験準備2ステップ
私は、中2になったら進路についての準備を始めることをおすすめします。
中学卒業後の高校受験への2ステップの準備をお伝えします
◆まずは親子関係を良くすることが第一!
進路や、受験の話ができるようになるためには、親子の信頼関係が必要です。
まだ親子で親密な会話ができない状態のときに進路の話をしても、なかなか子どもの耳には届きません。
場合によっては、うるさがられて、反発心を募らせ、親子関係がさらにこじれてしまうこともあります。
中3になって、進路を決めなくては!というプレッシャーが出てくると、親も子もじっくり関係を築き直すという余裕がなくなります。
そうならないためにも、中3になる前に、親子のコミュニケーションを整えていくことが大切になります。
進路の話は、まずは親子の信頼関係ができてからです。
親子でまだ進路の話が、できないようでしたら、まずはじっくり信頼関係を築くことに専念しましょう。
◆子どものやる気スイッチを見つけよう!
ADHD傾向のお子さんのやる気に火をつけるには、やはり「本人の好きなこと」をうまく使っていくことがポイントになります。
ADHD傾向の子は、自分の好きなこと、興味のあることには物凄い集中力を発揮するものです。
私の息子はバスケが大好きでしたので、私はまず自分で、バスケの強い高校をたくさん調べました。
そして中学2年生の夏休みに、息子を「高校の部活体験」に誘ってみることにしました。
「学校見学」には全く興味を示さない息子でしたが、好きなバスケができる「部活体験」には興味を示し、何校か参加することができました。
実際に学校に行ったことで、先輩などの様子もわかり、興味のある学校も出てきました。
「行きたい学校に行くために頑張ろう!」
「やりたい部活に入るために頑張ろう!」
などと何かしら、本人の動機付けがあると、苦手な勉強にも取り組みやすくなります。
ですので、できるだけ早めに、
「卒業したらどんな進路があるのか」
そして、「そこに進むためには、何をしなくてはいけないのか」
ということを、本人が自覚するチャンスを作ってあげましょう。
本人に自覚が芽生えると、気持ちがガラッと変わってきます。
実際私の息子は、勉強が大大大がつくほど嫌いでしたが、
「好きなバスケが強い高校に行きたい!」という気持ちが出てきてから、
「絶対に遅刻はしない!」と決め、そして次第に自分で勉強も頑張るようになってきました!
目標が見つかった子は、「遅刻だけはやめよう」「宿題だけはやろう」などと、自分から少しずつ頑張るようになっていきます。
ADHD傾向の子のやる気に火をつけるポイントは、
「本人が好きなことをきっかけにする!」です。
まだまだコロナの影響が続き、受験や学校見学に関しても少しイレギュラーなこともあるかと思います。
実際に見学に行けなくても、インターネットで調べたり、資料を取り寄せたりして親子で一緒に卒業後の楽しいイメージを膨らませてみてください。
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