発達障害の子が宿泊旅行を安心して楽しめるようになった、ママの視覚支援と声がけのコツ♪

発達障害の子が宿泊が苦手なために、家族のお出かけで行ける範囲が限られてしまうことはありませんか?宿泊が苦手な背景には不安の強さや、発達障害の子ならではの認知特性が絡んでいるかもしれません。不安を和らげる視覚支援やママの声がけを紹介します!

発達障害で宿泊に不安がある娘。お出かけは日帰りばかり。

過ごしやすい気候になってきて、三連休も多い秋は、旅行など家族で普段行けない場所に行くのが楽しみな時期ですよね。

だけど…宿泊が苦手なお子さんに悩むママはいませんか?

「子どもをいろいろな場所に連れて行って、たくさんの体験をさせてあげたい」
と思っても、宿泊が苦手なお子さんがいると、家族で外出できる範囲も限られてしまいますよね。

我が家の発達障害の娘は、まだ言葉が話せない、発達障害とわかる前から、たまに宿泊旅行に行くと、旅館内でとても不安そうな表情をしていました。

それから数年はコロナ渦もあり、宿泊旅行をしばらくしておらず、宿泊の機会と言えば、車で1時間かかる私の実家(同じ県内)くらいしかありませんでした。

私の実家は出産時の里帰りで何ヶ月もいて、赤ちゃんの頃から何度も行っていることもあり、問題なく宿泊ができます。

保育園年中さんの8月、海水浴で久しぶりに他県の旅館に宿泊したときのことです。

夕方娘が
「今日おうちに帰れる?」
と聞いてきました。

私が
「今日はおうちは遠くて帰れないから、旅館に泊まるよ。明日帰るよ」
と答えると、ワンワン泣いてしまいました。

夜は眠ることができましたが、その出来事から半年くらいは、日帰りの範囲内でしかお出かけできず、宿泊を伴うお出かけが難しくなってしまいました。

宿泊不安の原因は、発達障害の子あるあるのアレとアレ!?

見通しが持てないことに対する不安の強さ

発達障害の子は他の子と比べ、不安が強いことが多いです。

不安が強い子は、「いつもと同じこと」に対しては安心して取り組めるのですが、慣れない場所への宿泊のような「いつもと違うこと」をイメージすることに苦手さがあります。

不安という感情は、脳の内側の扁桃体が関係しています。 発達障害の子はこの扁桃体が過剰に活動してしまうため、不安が強くなってしまうのです。

感じ方のズレは認知のズレ

発達障害の子は認知(ものごとの捉え方、感じ方、感性)が私たちと違うことがあります。

認知の違いは長所になることもありますが、発達障害の子が周りに理解されにくい原因の一つになってしまうことも多々あります。

発達障害の子が幼少期に宿泊不安を克服すべき2つの理由

宿泊旅行のような非日常的な体験は、子どもの脳を発達させるチャンスです!

脳には大きく分けて8つのエリアがありますが、特に宿泊体験などは、発達障害の子が苦手になりやすい視覚エリアが発達しやすいです。

普段の生活では見られない景色をたくさん見ることになるからです。

低年齢のうちに宿泊不安を克服することで、宿泊を伴う外出をたくさん楽しみ、脳を伸ばしていくことができるのです。

また、小学校高学年や中学生になると、修学旅行など宿泊を伴う行事も出てきます。

そのため小学校低学年くらいまでに宿泊不安を軽減させておくことで、発達障害の子でも修学旅行などを安心して乗り越えることができます。

発達障害の娘が宿泊不安を克服したママのかかわりとは!?

認知のズレに対応する、スケジュール説明のコツ!

そんな我が家も県外に宿泊旅行に行くことになりました。

ソフトクリーム好きの娘に、ある県のご当地ソフトクリームの話をしたところ、食べたいと言ったからです。

私たちの県からだと日帰りでは難しい場所であったため、宿泊することになりました。

視覚支援(写真)がたくさん盛り込まれたスケジュールを作り、事前に説明することで当日に備えました。

駅、ホテルの部屋、観光地などの写真をインターネットからダウンロードして切り貼りしました。

発達障害の子の認知のズレに対する、ママの会話のポイント!

それから半年後、年長の7月にも、家庭の用事で県内ですが旅館に宿泊しました。

娘は旅館内で「旅館は閉じ込められるのが怖い」と話してくれました。

そこで私は、以下の4ステップでカウンセリング対応をしました。

保留:「閉じ込められないよ、大丈夫だよ」と言いたくなりましたが、私の思いはいったん保留し、娘の様子を観察しました。

受容:①で観察した娘の様子を受容しました。

理解:娘が何を感じているのかに焦点を当てて、娘の気持ちを代弁しました。

「そうか、閉じ込められると思うと怖くなっちゃうよね。話してくれてありがとう」

発達障害の子は認知が親の常識とは違うことがあるため、心の底からの理解でなくても構いません

ここでは④に行くための、ママの心の準備をします。

共感:娘のありのままの感じ方(認知)を受け止める。

娘の認知のズレに対応していった結果

年中2月の県外旅行や年長7月の県内旅行では、娘は夜中途中で起きてしまいました。

けれども泣いたり不安定になったりすることなくまた眠りにつくことができ、無事に朝を迎えることができました。

そして年長8月の県外旅行では、一晩ぐっすり眠ることができました。

娘の口からはもう、宿泊に対する不安は聞かれなくなりました

次の我が家の目標は、娘が2泊の旅行を乗り越えることです。

発達障害のお子さんの宿泊不安を解消し、家族でのお出かけをたくさん楽しんでください!

執筆者:たちばな あずさ
(発達科学コミュニケーションアンバサダー)

わが子の不安が強い、物事の感じ方が他の子と違う…など、悩むママ必見です!
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