ADHDタイプの子が癇癪なしで靴下を履けるようになる4ステップの関わり

靴下を履くだけなのに、毎朝癇癪になってしまうお子さんに困っていませんか?それはADHDタイプの子にみられる脳の特性が関係しているかもしれません。選択・手伝う・感謝・肯定の4ステップの関わりで解決していきましょう。

ADHDタイプの子が靴下を履くのが苦手な理由

靴下履いて?と言っただけなのに癇癪が起きる。

朝の支度だけで毎日大騒ぎ。

そんなお悩みありませんか?

靴下が履けない、履きたくない理由にはADHD(注意欠陥多動性障害)タイプの子に見られる脳の特性 が関係しているかもしれません。

1.感覚過敏や素材の違和感

ADHDタイプの子どもには、感覚過敏を持つ子がいます。

靴下の縫い目がちくちく感じる、生地のゴワゴワが不快、足首のゴムの締め付けが苦しい。

大人にとっては気にならない些細な刺激でも本人にとっては不快になる場合があります。

特に、靴下は「肌にピッタリと密着する」もの。

ちょっとでも気に入らないと、 「脱ぎたい!」「履きたくない!」という強い拒否反応がでてしまうこともあります。

素材の違い、ゴムの感触、足の蒸れ、縫い目の位置など、本人にしかわからない地雷がある場合もあります。

だから、「この靴下じゃないと嫌!」という拘りがでるのも珍しいことではないのです。

2.手先の不器用さ

靴下を履くには、両手を使って靴下を広げて、足を入れて、かかとを合わせて引っ張るといった細かい動きの連続が必要です。

ADHDタイプの子どもは、こうした手先の作業が苦手なことが多く、思うようにできないのですぐにイライラしがちです。

このうまく「できない!」という感情が癇癪として現れてしまうのです。

3.失敗経験の積み重ねによる極端な思考

靴下を履けなかった、時間がかかって怒られた、イライラして投げ出してしまった、そんな小さなできなかった体験の積み重ねにより、「どうせやってもうまくいかない」「自分には無理なんだ」という思いこみに変わっていくのです。

そして、「できたか、できないか」「うまくいくか、失敗するか」など、 物事を白黒でとらえてしまいがちなので、グレーな状態を受け入れることが苦手です。

だから、少しでもうまくいかないと「もうやらない」「やっても無駄」と決めつけてしまい、「靴下履いて」と言われると「できない!」と即座に拒否してしまうのです。

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靴下はいて!で癇癪を起こす息子に毎朝イライラしていた過去

以前の私は、靴下が履けない息子に、毎朝イライラしていました。

「なんで靴下も履けないの?」 「もう年中さんなんだから、それくらい自分でやってよ!」 そうやって、できないことを責める言葉ばかり投げかけていました。

なぜならば、私の頭の中は、幼稚園に遅れないこと、支度を早く終わらせること、 そればかり考えていたからです。

だから、息子が「どうしてこんな簡単なことができないのか」 なんて考えようともしていませんでした。

そんな私が変わるきっかけになったのが、「発達科学コミュニケーション」でした。

子どもの発達や脳の特性に合わせた声かけや関わり方を学んでいく中で、「息子はできないんじゃなくて、もしかしたら、やりたくてもうまくできない」そんな思いを抱えているのかもしれない!と気づきました。

そして、私が対応を変えていくと、あれほど毎朝荒れていた癇癪は少しずつ減り、 ついには自分で靴下を履くことができるようになっていったのです。

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ADHDタイプの子が癇癪なしで靴下が履けるようになるママの関わり

我が家で実際に行って効果があった靴下が履けるようになる関わりを 4ステップでご紹介します。

ステップ1選択させて「自分で決めた!」を感じさせる。

「どっちの靴下はきたい?」と選択肢を渡すことで、子どものやる気を引き出します。

小さな選択でも「自分で決められた」という感覚は行動の第一歩になります。

ステップ2 自分でやらせなきゃという思いを手放す。

「自立」を焦るより、まずは「一緒にやる」ことを大切にしましょう。

最初はほとんどの工程をママが手伝ってあげて大丈夫です。

ただし、「最後のおいしいところ」だけ子どもにやってもらうようにします。

例えば、「最後に靴下を上に引き上げる」ここだけを本人にやってもらいましょう。

この時に「靴下を上にあげるところ、ママできないから〇〇くん手伝ってくれる?」 と伝えます。

靴下を上にあげる、たったこれだけのことですが、怒りっぽいお子さんにとってはそれだけでも大きな一歩になります。

ステップ3 役割を与えて感謝の気持ちを伝える。

「靴下を履かせるというママの役割を手伝ってくれた」その感謝を伝えましょう。

例えば、 「ママのお手伝いしてくれてありがとう」「助かったよ」と伝えてみてください。

このように誰かの「役に立てた」という喜び(貢献欲求)が満たされると、また次もやってみようという気持ちに繋がり良い行動が増えていきます。

ステップ4 「今日も靴下履けたね」の肯定の声かけで成功体験の記憶をさせる。

どんなに小さな一歩でも「できたね」と認めること子どもの自信につながります。

自信がつき自己効力感が育てば、お子さんの自立にもつながります。

このように、4つのステップを繰り返していくことで、しだいに癇癪は減り、靴下を自分で履くということができるようになっていきます。

癇癪なしで靴下が履けるようになった息子の成長

「靴下くらい自分で履いてほしい」 「もう年中さんなんだから、しっかりしてほしい」 そう思っていた以前の私は、息子の苦手や困り事をみようとしていませんでした。

でも発達科学コミュニケーションを通じて関わりを変えていく中で 「できない」にはちゃんと理由があることに気づきました。

感覚の過敏さ、不器用さ、人より時間がかかること、そして失敗体験の積み重ね。

子どもが「やりたくない」と癇癪を起す裏側には「やりたいけどうまくできない」という葛藤があったことを知りました。

今では、あの毎朝の靴下バトルが嘘のように、「靴下履いておいて」と言うとすんなり靴下を履いてくれるようになった息子。

さらには、靴下を自分でカゴから取り出して自分から履くようにもなりました。

それは、「息子が変わった!」だけでなく、「私自身も変わった!」からこそだと 思っています。

もしお子さんが、靴下を履くことが苦手で毎日のように癇癪を起こして困っている、そんな時は、癇癪なしで靴下が履けるようになる4ステップの関わりをぜひ試してみてください。

執筆者:大下せいこ
(発達科学コミュニケーショントレーナー)

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