負けて癇癪をおこす子がゲームを最後まで楽しめるようになる親のサポート方法

ゲームで負けて癇癪を起すお子さんに困っていませんか?それは「勝たなければ価値がない」「負けは悪いこと」といった思考のくせが関係しているかもしれません。我が家で効果的だった3つの関わり方で負け癇癪を抜け出し挑戦する力へと変えていきましょう。

ゲームで負けて癇癪をおこす脳の仕組み

ゲームで負けたり、ちょっと負けそうになるだけで大泣きしたり怒ったり…。

時には勝てない悔しさから物を投げたり、手が出てしまうお子さんに困っていませんか?

実はこれにはきちんとした原因があるんです。

① 衝動性・感情コントロールの弱さ

脳の「ブレーキ」の働きが弱く、強い感情が湧いたときに抑えることが苦手です。

大人なら「まあ仕方ないか」と切り替えられる場面でも、子どもは負けたショックをそのまま爆発させてしまいます。

負けそうになる“予兆”でも不安や悔しさが一気にあふれ出し、癇癪につながります。

② 白黒思考(極端な考え方)

「勝ちは全部よし」「負けは全部ダメ」という両極端な考え方に偏りやすいのも特徴です。

そのため、勝てなかった=全否定、ととらえてしまい、「負けるくらいならやりたくない!」と途中で投げ出してしまうことも少なくありません。

③ 自己効力感の低さ

日常の中で「失敗経験」が積み重なると、「どうせ自分にはできない」という気持ちが強くなり、挑戦する前から諦めやすくなります。

本来なら小さな失敗も「次はこうすればできる」という学びにつながるはずですが、自己効力感が下がっている子どもにとっては、「負け=やっぱり自分にはできない」と直結してしまい、大きな挫折感となって癇癪という形で表れてしまうのです。

④ 見通しの弱さ

「先を見通す力」が弱いため、「次があるから大丈夫」「今回は練習だからOK」といった考えが難しい傾向があります。

その結果、負けると「この先ずっと負ける」「もう自分はダメだ」と極端にとらえてしまい、耐えられないほどのショックを感じます。

こうした特性が重なり合うことで、子どもにとって「負け=耐えられないこと」になり、癇癪へとつながってしまうのです。

つまり、これはわがままでも甘えでもなく、子どもの脳の特性が関係している反応だと理解することが大切です。

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癇癪を悪化させていた私がしていた逆効果な声かけ

負けると癇癪、負けそうになると癇癪…。

そんなわが子に、私はいつもこう声をかけていました。

「負けたっていいじゃん」 「また次勝てばいいよ」

なぜならば、ゲームなんだから楽しくやればいいし、何回だってやり直せる。

勝ったり負けたりするからこそ楽しいじゃん!私はそう思っていたからです。

でも、現実は違いました。

言えば言うほど子どもの癇癪はひどくなり、私は「どうして楽しくできないの?」とモヤモヤするばかり。

しまいにはイライラが爆発して「じゃあもうゲームなんてやめよう!」と怒ってしまい、せっかくの楽しい時間が台無しになってしまうこともありました。

ところが、ある時ちょっと対応を変えてみたら…。

不思議と最後まで楽しくゲームができ、負けても大きな癇癪を起こさなくなっていったのです。

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癇癪っ子がゲームを最後まで楽しめる3つの関わり方

負けて癇癪を起こしていた息子に対して、私が試してみて効果を感じたのはこの3つの関わり方でした。

楽しい時に「楽しいね」と声をかける

ゲームがうまく進んでいる時、子どもが笑顔で楽しんでいる時に「楽しいね」と声をかけます。

すると「楽しい」という感覚が脳にインプットされ、勝ち負けそのものよりも「一緒に過ごした楽しい時間」が強く残りやすくなります。

この小さな声かけが、負けても「でも楽しかった!」と思える心の下地になっていくのです。

② まずはとことん勝つ経験をさせる

大事なのは「負けを教える前に、勝つ楽しさをたっぷり経験させること」です。

負けて怒るお子さんは、日常生活の中で“できない”“負けた”の経験が積み重なりがち。

だからこそ「負けるのは怖い」という気持ちが人一倍強いのです。

そこで、最初はママがわざと負けてもOK!

「ママ負けちゃったけど、すごく楽しかったよ!」と伝えることで、負けても雰囲気は明るく保てる、という安心感を子どもに見せられます。

このやりとりを繰り返すことで、子どもは勝つ喜びをしっかり味わいながら、少しずつ「負けても大丈夫なんだ」と学んでいけるのです。

負けた時には気持ちに寄り添う

負けた瞬間、悔しさでいっぱいの子をすぐに励ますのは逆効果です。

まずは「悔しかったね」「勝ちたかったんだよね」と、気持ちを丸ごと受け止めてあげましょう。

この共感が、気持ちの整理と次への切り替えをスムーズにしてくれます。

「ゲームに負けても大丈夫」と思えるようなった息子の変化

こんな関わりを続けていくうちに、わが子にも少しずつ変化が表れてきました。

ゲームで負けても前ほど怒らなくなったり、負けて悔しくても、気持ちの切り替えが早くなったり…。

そして、神経衰弱で私が負けそうになると、自分のカードをそっと分けてくれる。

そんな優しい気遣いまでできるようになりました。

以前は「勝たなきゃダメ!」とガチガチだった心が、少しずつ柔らかくなってきたのだと感じています。

癇癪っ子の「勝ち負け問題」は、ただ「我慢しなさい」と教えるだけではなかなか変わりません。

まずは、勝つ喜びをたっぷり経験させること。

親が一緒に「楽しい時間」を味わうこと。

そして悔しい気持ちを一緒に受け止めること。

この積み重ねの先には、「負けても大丈夫」「負けても楽しい」という感覚が育っていきます。

それを、わが子が実際に教えてくれました。

もし「ゲームで負けて癇癪を起こすわが子に困っている…」という方がいれば、ぜひ我が家で効果があった3つの関わり方を試してみてください。

執筆者:大下せいこ
(発達科学コミュニケーショントレーナー)

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