中学生ASDの子がお手伝いしない原因と動き出す声かけのコツ

中学生の子どもにお手伝いをお願いしても気のない返事…ありますよね。とくにASDの子がお手伝いしない背景には、脳の特性×思春期×不安という3つの要素があります。思春期の疲れやすさを理解し、3ステップで自然に動けるサポート方法を解説します。

中学生ASDの子のお手伝いに悩むお母さんへ

「お手伝いを頼んでも動いてくれない…」
「気のない返事をされてストレスがたまる…」

そんなふうに感じることありませんか?

私自身も、不安が強いASDの中学3年生の息子がおり、同じ悩みを抱えていました。

幼いころはご褒美で動いてくれたのに、思春期になってからは「んー…」と気のない返事ばかり

頼んでも動いてくれないのは、あなたの言い方が悪いわけではないということを、まず最初にお伝えしたいのです。

むしろ、中学生・思春期・ASDという3つの要因が重なると、“動きたくても動けない”状態になりやすいのは自然なこと。

あなたが悪いのではなく、脳の仕組みを理解すれば、子どもが動きやすくなる声かけはつくれます。

私の経験と専門的な脳科学の視点から、中学生ASDの子がお手伝いしない理由と、自然に動き出せる声かけ・頼み方のコツをお伝えしますね。

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中学生ASDの子がお手伝いしない本当の理由とは

あなたは子どもがお手伝いを「やりたくないから動かない」と思っていませんか?

実はASDの中学生が動かない背景には、【脳の仕組み・思春期の心の変化・生活疲労】が深く関わっています。

脳が「切り替え」を苦手とする

ASDの子どもは、

・今やっている活動をやめる
・別の行動に移る

この“切り替え”が非常に負荷になります。

例えば、『ゲーム → お手伝い』だったり『休憩 → 労働 』などです。

これは「やりたくない」ではなく、脳の働きが切り替えに時間を必要とするため。

大人が思う何倍も“エネルギー消費が大きい行為”なのです。

自立心の芽生えで「親の指示」への抵抗が強くなる

中学生になると、発達特性に関係なく「自分で決めたい」「口出しされたくない」という自立心が急に強くなります。

ASDの子はこの変化がさらに急で、親からの指示・急な頼みごとは“干渉”として感じやすくなります。

だからつい、「んー」「あとで」「今は無理」と返すことが増えてしまうのです。

学校生活での疲労が大きい

ASDの子どもは刺激の影響をとても受けやすいです。

・人間関係の気疲れ
・音や光など刺激の影響
・授業での集中疲れ
・慣れない環境でのストレス

これらが蓄積しやすいのもASDの特性です。

つまり、家に帰るころには脳の電池が空っぽ。

お手伝いどころか、話しかけられるだけで負担になることもあります。

\ここが重要!/

×「やる気がない」→ではなく、
〇「脳のエネルギーが足りず動けない」という状態なのです。

「成功体験」が不足していると動きづらい

ASDの子は、「できた!」という手応えがあれば急に動きやすくなります。

逆に、

・どこから始めたらいいかわからない
・工程が多くて見通しが立たない
・失敗が怖い

という状態だと、一歩目が踏み出せなくなります。

つまり、お手伝いをするためには作業の分解やステップ化が不可欠なのです。


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中学生ASDの子が自然にお手伝いできる3つのコツ

中学生ASDの子がお手伝いしてくれるようになる声かけのコツは3つです!

頼む「タイミング」を選ぶ

ASD中学生にとって、タイミングは命。

×学校から帰った直後
×ゲーム・好きなことに集中している最中

→切り替え負荷MAXで動けません。

〇おやつを食べに来たとき
〇リビングでゆるっとしているとき
〇視線が合ったとき

→余白ができるタイミングが狙い目です!

「今なら動けるかも」という親の直感は、実はとても正確です。

お手伝いは“細かく分解”して、一つだけ頼もう!

例:洗濯物を干す
・洗濯機からカゴへ移す
・シワを伸ばす
・シャツをハンガーにかける
・タオルを洗濯ばさみで止める
・靴下を1つずつ挟む

これは“5つの作業”です。

最初の一歩は1工程だけを頼むのがポイント。

「これだけならできるかも」と脳が判断しやすくなり、成功体験が積み上がります。

やり始めたらすぐ褒める・終わったら必ず褒める

ASDの子は、「認められた体験」によって脳が動きやすくなります。

やり始めたときに、「お、やってくれるんだね!」

終わったときに「助かったよ、ありがとう!」

これだけで次の行動がガラッと変わります。

中学生ASDの子が動けるようになる一番大事な視点、それは、“行動のハードルを下げて成功体験を積ませること”

これが積み重なるほど、お手伝いは「やらされるもの」から「できる自分を感じられる行動」に変わります。

執筆者:笠井みほ
(発達科学コミュニケーショントレーナー)

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