思春期男子が感じる「親=うざい!」。イライラを暴言暴力で発散してしまう問題を解決する方法とは

思春期男子にとって悲しいかな、親は「うざい!イラつく!ムカつく!」存在。なぜなら、親が口うるさく言うことは、全て押しつけと受け取るから。暴言暴力をおさめ、子どもが考えて行動する機会を増やす、とっておきの声かけをご紹介します!

思春期の息子に親が張り付いて課題をさせていた黒歴史

ある穏やかな休日のことです。

課題として出されていた作文の提出日の前日、息子が重い腰を上げてようやく始めました。

こんなギリギリでいいの?そうお思いかもしれませんね。

いいんです。息子が自分でやると決めてとりかかったのですから。

今でこそ、子どもの自主性に任せてゆったりと見守っていますが、以前の私なら絶対に許しませんでした。

こんなギリギリではなくもっと早い時期に、怖い顔でぴったり横に張り付いて、無理やり机に座らせていたものです。

ひどいときには、取っ組み合いまでしてでもやらせていたのです。

そのうち息子の言葉は「うざい!」「うるさい!」から、「シネ!」「コロス!」「キエロ!」などの暴言へとエスカレートしていきました。

このころの私は、こうまでしないと息子はできないんだから!と思っていました。

私は息子のために好きだった仕事までやめたのだから、何としても言うことを聞かせなければ!と。

そうはいっても、思春期に入り私より体も大きくなった息子を、力でねじ伏せることはもうできない。

本当は、自分で考えて動ける子になってほしいのに。

息子の人生も、母親である私の人生も、あきらめたくないのに…。

出口の見えない反抗期に、もう手遅れなのだろうかと途方に暮れていました。

そんな中で発達科学コミュニケーションに出合った私は、脳を成長させる声かけができれば、思春期からでも子どもを伸ばせると知りました。

「うざい」認定されると、親子関係が荒れるワケ

反抗期そのものは自立への第一歩でもあり、悪いことではありません。

思春期の子どもは親と距離をとるようになり、態度もぶっきらぼうになるため、親子関係が希薄になったように感じます。

そのため、自分の声が子どもにちゃんと届いているか不安になり、親は口うるさく言ってしまいがちになります。

「心理的リアクタンス」という言葉があります。

誰もが自分の行動や選択を、自分で決めたい欲求を持っているため、人から強制されたり、制限されたりすると、無意識に反発してしまう現象です。

たとえそれが自分にとってプラスの提案であっても、心理的リアクタンスは発動するといわれています。

私たち自身が子どもの頃に親に同じようなことを言われ、うざいなぁと思ったことがあるのではないでしょうか。

そもそも人は自分で決めたい生き物であると頭に置いておくことに加えて、大事なことがもう一つ。

脳は、考えているだけではなかなか成長せず、行動したときに細胞同士のネットワークがつながり、できることが増えていきます。

子どもが自分で考えて決めたことを、どれだけ行動につなげられるかが、思春期からの子育てでは大きなポイントになります。

思春期男子を押さえつけると生まれる、望まない副産物

子どもが成長していけば、反抗期はいつか必ず終わるものです。

ところが、思春期の子どもの自分で決めたい気持ちを理解せずに親が押さえつけてばかりいると、次のようなことが起こります。

思春期特有の怒りやイライラ、モヤモヤする感情を抑圧してしまったり、暴言や暴力で表現することが増えてしまったりするのです。

その結果、大人になってもネガティブな感情を自分で消化できずに苦しむことが起きてきます。

それは、お母さんの望む子どもの未来ではないですよね。

子どもの脳を伸ばしてあげられるのは、学校やプロの発達専門家よりも、子どもと接する時間が多い私たち親なのです。

思春期からでも遅くありません!

先ほども述べたように、考えるだけではなく実際に行動することで脳の発達を促していくことができます。

行動につなげるためには、親の希望を押しつけるのではなく、子どもの「自分はこうしたい」を尊重してあげることが大切です。

そうやって、子どもが自分で考えて決め、行動する機会を増やしていきましょう。

自分のことを自分で決めさせる簡単テク

子どもの行動する機会を増やすには、子ども自身に決めさせて、後はまかせることです。

そして、行動したことを認めて肯定してあげましょう。

たとえそれが、最初に決めたのと違った行動になったとしても、です。

うちの子は、親が話しかけてくるだけでうざいと全く無視で、会話なんてとてもできる状態じゃないんだけど!というお母さん。

そんなときは、選択指示というテクニックをぜひ使ってみてください。

二つの選択肢のうち、どちらを選んでも行動する指示にして、どちらがいいか子どもに決めてもらうのです。

例えば、「今週は数学と英語の課題があるのね。どっちから始めようか?」

「半袖と長袖を両方用意してあるから、好きな方を着ていいよ」

のように声をかけると、そのどちらを選んでも、結果として子どもは行動することになります。

子どもは親に強要されるわけではなく、自分で選んで決められるので、納得して行動できることが増えるのです。

いろいろな場面で応用できる方法なので、ぜひやってみてください。

親はうざい!と煙たがっていた思春期の子どもとの関係に、少しずつ変化が表れてくると思いますよ。

執筆者:桜井ともこ
(発達科学コミュニケーション マスタートレーナー)

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