【ゆったりIQとは】
私は知的発達が平均より低めの子どもたちを「ゆったりIQっ子」と名付けました。
IQでいうと軽度知的障害や境界知能に該当する子どもたちです。
「ゆったり」という言葉にはゆったりマイペースにすこしづつでも
前進していくような強さも感じつつも
おおらかにゆったりと長い人生の中で自分なりの成長を続けてもらいたいという想いを込めました。
【IQ と 発達障害】
IQのみで軽度知的障害と診断が下りるわけではありませんが※
目安として軽度知的障害や境界知能は知能検査結果の数値により分類されています。
IQ85~115が平均的とされ、IQ50~70が軽度知的障害域、平均と軽度知的障害の間のIQ70~84が境界知能域のIQとされています。
一方、発達障害は自閉スペクトラム症(ASD)注意欠陥多動症(ADHD)、限局性学習症(LD)があります。
ASDやADHDは知能検査の分類とは関係ないため、知的障害や境界知能と併存していることもありますし、知的障害や境界知能だけ単独であることもあります。
LDだけは知的発達に遅れがなく、読む、書く、話す、計算する、推論するなどの一部の機能に著しく困難がある状態とされてるため、知的障害と併存することはありません。
※知的障害はIQと本人の適応を総合的に判断し医師が診断をします。
【ゆったIQっ子の困りごと】
ゆったりIQっ子は脳の発達が同年代の平均よりゆっくりなため、脳の発達が未熟な部分が影響してさまざまな苦手としてあらわれることがあります。
・勉強が苦手
・行動が定着しにくく忘れっぽい
・体の動かし方が不器用で運動が苦手
・手先が不器用、指先に力が入りにくい
・感情のコントロールが苦手
等があります。
境界知能は実は全体の14%程度いると言われています。
つまり、35人のクラスの下から5人くらいの子は境界知能の子どもの可能性があるのです。
現在この子たちはがんばって普通学級についてきていますが、
1950年代までは境界知能は支援していたのです。
しかし、現在はあまりに人数が増えてしまったため支援を受けられなくなってしまったのです。
本人は困っているけれど、目立たないのであまり支援を受けられなかったり
本人の困りが理解されにくく
単に勉強が苦手な子や、なまけている子と思われたりしてしまいます。
その困りの原因は「見る力聞く力が弱い」「見えないものを想像する力が弱い」「感情のコントロールができない」「運動や手先の不器用さ」
など、もともとの脳機能が弱い特性からくるものなんです。
本人は必死に皆についていこうとがんばっているけれど、どうしても脳の特性でできないことがあり、失敗を繰り返して怒られたり、周りと比べ自分は何をやってもできない、とどんどん自信を無くしてしまうんです。
周りの理解がない環境で、どんどん自信を無くして、
自暴自棄になって荒れたり、うつうつしてしまったり、身体にメンタルの症状が出ることもあります。
こういったメンタルの症状を予防する観点からも
脳の柔らかい子どものうちから本人が楽に楽しく過ごしながら、行動しながら脳を育てていくことが大切です。
将来、イキイキ働く大人になるためには、シゴトをする上で必要なコミュニケーションをとる力や本人のできることを増やして自信をつけていく対応が必要なのです。
集団では辛いことがあっても、お母さんが家庭で子どもを理解して子どもを認めてあげながら、楽しく脳を発達させるかかわりをしてあげられたら、
子どもが変わり、その未来も明るいものに変わってきます。
発達科学コミュニケーションは脳科学、心理学、教育学のいいところどりをした吉野加容子のオリジナルメソッドです。
科学的な根拠がある発達科学コミュニケーションでゆったりIQっ子の明るい未来を創っていきましょう!