気が散って一つのことが終わらない!発達凸凹の子どもが集中力を身につけるお家でできる対処法

 

気が散って一つのことをやり終えられない子どもを叱っていませんか?実は叱り続けてもほとんど効果がありません。子どもが集中力を身につける方法をお母さんが学び、お家で実践してみましょう!
 
 

【目次】

 

1.気が散って一つのことが終わらない子どもを叱っていませんか?

 
 
皆さんは子どもの気が散ってやっていることが最後まで続かない!と困った経験はありますか? 
 
 
例えば 
 
 
・歯磨きしていたのに、途中で本を見入ってしまって全く歯磨き終わらない 
 
・「〇〇を取ってきて!」と頼んだのに、途中で気になるものを見つけて頼んだことを忘れている 
 
 
こんなとき、皆さんはどう対応されていますか? 
 
 
「早く歯磨きしてよね!」 
「ちょっと〜、何をしているの〜!」 
 
 
なんて声をかけたくなりますね。
 
 
そしてその声は怒りモード全開ではありませんか? 
 
 
このようなことが何度も続くと、お母さんまでイライラしちゃいますよね。 
 
 
ですが、お母さん!叱るのは少し待ってください。
 
 
お子さんは、わざと忘れたふりをして、親を困らせようとしている訳では決してありません。 
 
 
悪気なく気が散ってしまっているのです。 
 
 
お子さん自身、気が散っていることを自分の状態を理解していないので、お母さんがいくら叱っても意味がありません。 
 
 

 
 

2.子どもを叱り続けることに効果がない訳

 
 
では、どうして気が散ってしまうのかを一緒に考えていきましょう。 
 
 

♦︎子どもの個性や特性

 
 
まず、気が散ってしまう原因の一つはお子さんの特性による可能性があるということです。 
 
 
人それぞれ色々な性格や特性を持っています。 
 
 
例えば、発達凸凹の中でも注意欠陥多動性障害(ADHD)傾向がある方は、不注意や衝動性が高いのであちらこちらに気が散ってしまったり、集中力が続きにくかったりする多い傾向があります。 
 
 
また、自閉症スペクトラム(ASD)傾向の方は、こだわりが強く興味のある範囲が狭いので、興味のないことはやろうとしない傾向があります。
 
 
誰かにやるように促されて手はつけてみたものの、元々興味がないので途中でやめてしまったりします。結果、気が散っているように見えてしまいます。
 
 
このように本人の意思にかかわらず、気が散りやすい特性を持っている可能性があります。 
 
 
これを聞かれたらお母さんも「本人が気をつけてもどうしようもできないなら仕方がないじゃない!」と思われますよね。 
 
 
いえ、決してそうではありません。 
 
 
お母さんがお子さんの気を散らせずに、最後までやり切る子に変えることができます! 
 
 
発達障害の診断やその傾向があるかどうかにこだわる必要は全くなく、お子さんを成長させていくことへのアプローチはどの子も変わりありません。 
 
 
大切なことは我が子の個性や特性をお母さん自身がよく理解し、それらを踏まえてスモールステップで対応していくことです。
 
 
私が実践している発達科学コミュニケーションでは色々なタイプのお子さんがいます。どのお子さんも行動を変えていくことで成長しています。 
 
 

♦︎自己肯定感の低下

 
 
気が散ってしまい、最後までやり遂げられないことで、もう一つお子さんに悪影響があります。 
 
 
お子さんの自己肯定感が下がっていると考えられることです。 
 
 
気が散って最後までやり遂げられないということで、家でも叱られおそらく学校や園でも叱られていることでしょう。 
 
 
やるべきことが終われなくて成功体験を得られない上に、親や先生からも注意を受けてばかりとなるとお子さんの気持ちは沈んでいくばかりですよね。 
 
 
 ですが、お子さんは悪気がなくやっている行動なのでなぜ注意されるのか判らないままです。
 
 
このように理由もわからず度々注意されていくことで、いつの間にか自信・自己肯定感が下がっていきます。 
 
 
自己肯定感が下がってしまうとお子さんの行動量が減ってしまいます。 
 
 
そうするとお子さんの成長の速度が落ちていくことにつながります。 
 
 
この悪循環はどうにか食い止めたいですよね。 
 
 

 
 

3.集中力を身につけるお家でできる対処法!

 
 
では、ここからお子さんが最後までやり遂げられる子に好転させていくために、お家でお母さんが実践する具体的な方法をお伝えていきます! 
 
 

♦︎軌道修正してあげましょう!

 
 
1つ目は軌道修正してあげることです 。
 
 
お子さんの気が散ってしまっているな!と思ったらお子さんに声をかけてあげましょう。 
 
 
冒頭の例を取りますね。歯磨き中に本を読んでいるとしましょう。 
 
 
親「今、何をしているの?」 
子「歯磨き〜!」 
親「だね!じゃあ、歯磨きを続けてね!」 
 
 
このように、お子さんに穏やかに声をかけてあげましょう。 
 
 
そして、子どもに何をしているのか口に出して言ってもらうのです。 
 
 
ここでお子さんは「そうだ、僕(私)は歯磨き中だった!」と頭の中でやっていたことを思い出します。 
 
 
思い出したらお子さんは歯磨きの続きをし始めます。 このように口に出した言葉は記憶に残ります。 
 
 
記憶することで頭に残った「歯磨きをしている」という言葉が行動を戻してくれます。 
 
 
つまり、自分で言葉を出したことで自分に命令をしているのです。 
 
 
そしてその行動に戻したら、すぐにお母さんからの肯定の言葉です。 言葉はいい記憶だけでなく良くない記憶も残ってしまいます。 
 
 
叱られたときの言葉などの記憶ではなく「できたね」「頑張ってるね」といういい記憶をお子さんの頭の中にどんどん入れていきましょう! 
 
 
こうすることでお子さんの頭の中はいい記憶がたくさん上乗せされ、自己肯定感が上がっていきます。 
 
 
お子さんをまずはお家の中で少しずつ成長させていくことが大切! 
 
 
そうすれば、集団行動でも気が散らず最後までやり遂げることができるようになっていきますよ。 
 
 

♦︎環境を整えてあげましょう!

 
 
そして2つ目が環境を整えてあげることです。 
 
 
冒頭の歯磨きの例でいきますと、『歯磨きをしているとき、視界の中に本が見えている状態』ということですよね。 
 
 
洗面所に本が置いてあるのか、歯磨きをリビングでやる習慣になっているのか? 
 
 
どちらにしても、気が散る原因の本を片付けてしまいましょう! 
 
 
気が散る要素を視界から外す工夫をすればいいのです。 
 
 
歯磨きの場合には、歯磨きは洗面室でやることにし、しばらくはお母さんが付き合って一緒に歯磨きをしてあげましょう。 
 
 
歯磨きは洗面室でやるということを習慣にしていきます。 
 
 
歯磨き以外に気が散りそうなものは極力置かないことにしましょう。 
 
 
同時に、洗面室にいたくなる楽しい要素を作ってあげましょう。 
 
 
洗面室の鏡にお子さんの好きなキャラクターのシールやイラストを1枚貼ってあげるのもいいですね。 
 
 
できればキャラクターが歯磨きをしているイラストが描けるなら言うことありません! 
 
 
そして、お母さんお子さんに歯磨きの声かけをしながら歯磨きタイムが楽しい雰囲気になるようしてみてくださいね。 
 
 

 
 
いかがでしたか? たったこれだけです。 
 
 
ぜひ、気が散ってしまうお子さんに試してみてくださいね。 
 
 
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執筆者:今村裕香
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
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