発達障害やADHDの傾向のあるお子さんの対応は難しいですよね。特に入学後を考えると心配でたまらないというお母さんは多いはず。相談することで気づいた抜けがちな視点をお伝えします。
【目次】
1.これって発達障害?ADHDの傾向があることばかりに目を向けていた私
2.息子にやらせようとしていたことは、実は息子にはまだできないことでした
3.先輩ママへ相談することで気づいた、抜けがちなある視点とは
1.これって発達障害?ADHDの傾向があることばかりに目を向けていた私
お子さんに発達障害や注意欠陥多動性障害(ADHD)の傾向があると、とても気になりますよね。
息子は幼稚園の年長さんになっても、みんなと違うことをしていたりしました。
参観の時間になっても1人でみんなが終わった作業を楽しそうにしていたり、荷物を取りに行く途中で虫かごの虫に気を取られて熱中して先生の話を聞いていなかったり。
集合がかかっても今していることを切り替えることができず、しっかりした女の子が息子の手をひいて連れてきてくれます。
こんなことでは小学校へ入学してやっていけるのか不安でたまらず、つい怒鳴ってしまうことも。天真爛漫な息子の笑顔が泣き顔になったのを見るたびに心を痛めていました。
発達障害ではないかと相談しても、「様子をみましょう」と言われていたので、 ADHDの傾向があると思いつつも、どうしたら良いかわかりませんでした。
毎日のようにADHDの本や発達障害の本を読みましたが、私の心配をよそに息子はお友達と仲良くとても楽しそうな毎日。
入学前になると、このままでは1人で登校などできるわけないよね…と悩みつつも具体的にどうしたら良いのかはわかりませんでした。
「あんなに楽しそうだし、大丈夫でしょ」「心配のしすぎでしょ」とママ友からは言われ、モヤモヤするばかりでした。
2.息子にやらせようとしていたことは、実は息子にはまだできないことでした
ADHDの傾向といっても、息子は診断を受けているわけでも、検査を受けることを薦められたわけでもありませんでした。
ただ、車に注意が向かなかったので、1人で歩かせるのは心配でたまらなかったんですね。
そこで、通学の練習をするしかないと追い詰められた私は、何度も年長さんのうちから登校の練習をさせていました。
学校から家が遠くて、車の通りも多く、横断歩道も何度も渡る必要があったこともあって、心配だったんです。
ところが、道をまっすぐ歩けない息子は歩道がない通学路では何度も車に気づかず道の真ん中を歩いてしまっていたのです。
こんなことでは車にぶつかってしまうといろいろ考え怒鳴ったり、説明したりいろいろな方法を試しました。
ですが、何度端を歩くように伝えてもできません。
後で発達科学コミュニケーションに出会ってから気づいたことでしたが、白線で区切ってある内側を安全に気をつけながら歩くことは息子にとっては当時はまだできないことだったんですね。
どんなに教えても叱ってもその当時はまだ発達の途中だったため短期間ですぐできるようにはならなかったのです。
そのことが分からず、みんなと同じように練習すればみんなと同じようにできるようになると考えていた私。
どんなに練習してもできるようにならない息子にイライラしてしまうばかりでした。
3.先輩ママへ相談することで気づいた、抜けがちなある視点とは
まだ発達科学コミュニケーションに出会っていなかった私達親子を救ってくれたのは、先輩ママでした。
どんなに練習しても安全に歩くことができないから心配と相談したのです。
すると、通学路は決められているけど、通学路を変更することを相談してみたら?とアドバイスしてくれました。
どうなのかな?と不安に思いながら学校へ相談すると、簡単に変更できてほっとしたことをよく覚えています。
少し遠回りにはなりましたが、歩道のしっかりある、一本道の通学路へ変更できたのです。
これは私の自宅がたまたまいくつかの道から小学校へ行くことができたからで、同じようにできるとは限りません。
ただ、1人で悩んでいないで、相談することが大事だということに気づいて欲しいんです。
もし、今うまくいっていない何かがあるのであれば、発達障害やADHDなどの言葉に囚われず、違う方法はないのか相談してみましょう。
「な〜んだ、こんなに簡単に解決する方法があったのか」と思うようなこともあるかもしれません。
お子さんのことで不安があると、お母さんはどうしても視野が狭くなりがちです。
特に、発達障害、ADHDなど名前や特徴ばかりが気になってしまい、どうやったら親子が笑顔で過ごすことができるのか、という大切なことを見失ってしまうこともあるかと思います。
そんなときは、環境を整えることで解決することもあるということを知っておいて欲しいのです。
通学路の変更などは早めに学校へ相談しておくと安心して入学を迎えることができると思いますよ。
とは言っても、どうしたら良いか、分からなくて悩んでいる、ママ友もいないし先輩ママへも相談できない、というお母さんへ。
どうか1人で悩まず相談してみてください。
きっと新たな視点が見つかるはずです。
入学に間に合う!adhd傾向のある子の対応方法を知りたいママへ
執筆者:川口榎穂
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)