小学生の友達の作り方とは?発達障害の子に友達がいない時に親ができる対応法

 

発達障害・ASDタイプの子どもに、小学生になっても友達がいないと心配になっているお母さんはいませんか?私は息子が1年生の時、友達と遊ぶ約束をしてこないのが不思議でした。でも、友達の作り方が分からない子に親がしてあげられることはあるんです。
 

【目次】

 

1.小学生になったら自然に友達ができるかな?

 
 
”1年生になったら、友達100人できるかな♪”(作詞:まどみちお、作曲:山本直純)
 
 
という歌があるのを知っているお母さんも多いですよね。
 
 
こんな歌があるぐらいですから、子どもが小学生になったら、100人は無理でも、たくさん友達ができるといいな…とお母さんが思うのはしかたがないことかもしれません。
 
 
私もそんなお母さんの1人でした。
 
 
私は、息子が小学生になった時、息子に友達ができるかどうかをとても心配していました。なぜなら、息子の幼稚園から同じ小学校に入学するのは、息子ひとりだけだったからです。
 
 
その上、少し離れた幼稚園にバス通園をしていたため、近所にも同じ学年の友達はいませんでした。1年生の個人懇談では、「学校では心配なことはありません」と先生から言われていましたが、特に仲のよい友達はいないようでした。
 
 
 
 
私が子どものころは、学校から帰ったら、友達の家に遊びに行ったり、友達が遊びに来たりすることが日常でした。だから、息子が放課後に誰とも遊ばず、それを不満に思っている様子もないことが不思議でした。
 
 
今思えば、発達が遅かった息子には2つ下の妹がいたので、妹と一緒に遊ぶことで満足していたのだと思います。
 
 
発達障害と一口に言っても、特性や苦手とすることは様々です。
 
 
発達障害だから小学生になっても友達がいないのかというと必ずしもそうではありませんが、お子さんのタイプやこだわりなどによっては、なかなか友達ができないということがあります
 
 
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2.発達障害・ASDタイプの小学生に友達がいないワケ

 
 
発達障害の一つ、自閉症スペクトラム障害(ASD)タイプの子どもが、最も苦労するのが人間関係だと言われています。それは、ASDの代表的な3つの特性に関係しています。
 
 

◆社会性の障害

 
 
「社会性」とは、辞書によれば、集団をつくり、ほかの人とかかわりながら生活しようとすることです。
 
 
つまり、社会性の障害とは、ほかの人のやっていることや話すことに関心を持つことが難しく、マイペースな行動をしがちになるということになります。
 
 
例えば、友達と関わろうとしなかったり、ほどよい距離感が分からないため、友達とトラブルになりやすかったりします
 
 

◆コミュニケーションの障害

 
 
冗談や皮肉を真に受けたり、空気が読めず、相手の気持ちや意図をくみ取れなかったりします。
 
 
また、一方的に自分の興味のある話ばかりをしたり、難しい言葉を好んだり、年齢の割に大人びた話し方やていねいな話し方をしたりする場合があり、友達から浮いてしまうこともあります。
 
 
 
 

◆強いこだわり

 
 
決まったとおりにやらないと気がすまなかったり、予定が変わるとパニックを起こしたりします。また、特定のものに目立って興味や関心がかたよっていることもあります。
 
 
このような特性を持ったASDタイプの小学生が友達の作り方が分からない時、親はどうしたらいいのでしょうか?わが家で実践した例をご紹介しますね。
 
 
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3.親がサポートできる友達の作り方

 
 

◆一緒に遊ぶ機会を作る

 
 
子どもが自分から友達を誘えない場合、お母さんが同じクラスや学年の友達と遊ぶ機会を作ってあげてみてはいかがでしょうか。
 
 
私の場合、学校行事などで知り合ったお母さんと連絡先を交換し、一緒に遊ぶ機会を作っていました。
 
 
大人数だと話しかけるタイミングが分からなかったり、友達の輪の中に入るのが難しかったりしてしまうので、一緒に遊ぶのは2、3人で十分です。その中から、子どもが自然に気の合う子を見つけることができればラッキーです。
 
 
うまくいかないこともありましたが、5年生の時に仲良くなった子は、中学2年生になった今でも時々一緒に遊んでいます。
 
 
 
 

◆コミュニケーションの練習をする

 
クラスメイトと友達になりたいと思っていても、自分から話しかけるのが苦手な子もいます。そのような場合は、まずは一番身近なお母さんと1対1のコミュニケーションをとる練習をしてみましょう。
 
 
お母さんとのコミュニケーションで少しずつ成功体験を積んでいけば、だんだんほかの人ともコミュニケーションがとれるようになります。
 
 
一番やってはいけないのは、知らない人の中に無理やり入れたり、たくさんの友達と遊ぶことを強要することです。本人が希望すれば問題ありませんが、ASDタイプの子どもにはハードルが高く、逆効果になる可能性が高いです。
 
 
わが家では、毎日、息子がお風呂に入る前や入った後に洗面所で30分ぐらい話しています。長い時は1時間ぐらいになり、私が立って話すのも疲れるので、洗面所にイスも置いてあります。
 
 
息子は今は不登校なので、昼間にやっているゲームの話や見ているYouTubeの話がほとんどですが、時々自分の今の気持ちやこれからどうしたいかを話してくれる時もあります。
 
 
このように、私との会話を続けた結果、先ほどお伝えした1人の友達とは、これまでは誘われてから一緒に遊ぶことばかりだったのが、自分から誘って一緒に遊べるようになっています。
 
 
いかがでしたでしょうか?
 
 
発達障害・ASDタイプの小学生に友達がいないと心配されている、お母さん。焦らずスモールステップで対応していれば、そのうち仲のいい友達ができるようになりますよ。
 
 
発達障害だから小学生になっても友達の作り方が分からない…と悲観するのではなく、その子のペースで友達と一緒に過ごすことの楽しさを感じていけるようにサポートしていきたいですね。 
 
 
わが家の経験が少しでも参考になれば、うれしいです。
 
 
 
 
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執筆者:佐藤とも子
(発達科学コミュニケーションリサーチャー)
 
 
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