「人との距離感が近すぎる…」発達障害グレーゾーンの子どものボディイメージを高める親子遊び

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人との距離感が近いことが原因でお友達とトラブルになってしまう子どもの様子を心配に感じたことはありませんか?発達障害グレーゾーンのお子さんの場合、ボディイメージの未熟さが原因で、人との距離感が掴めていないのかもしれません。本記事では家庭でも簡単にできるボディイメージを高める親子遊びをご紹介します。
 
 

1.人との距離感が近すぎる子どもの様子が心配…

 
 
✔️人が好きで、初対面の人ともスキンシップをとろうとする
✔️人をベタベタ触る
✔️人と話す時の距離が近い
✔️お友達が嫌がっても、表情を読み取れず、なかなか離れない
 
 
このように、人との距離感が近すぎるお子さんの様子を心配に感じている親御さんはいらっしゃいませんか?
 
 
幼い頃は、周りからも「人懐っこくていいね!」「人見知りがなくて羨ましい」「かわいい」などと褒めてもらえることが多かったと思いますが
 
 
成長とともに、幼稚園や学校などで友達にしつこく付きまとって嫌がられたり、公園で知らない人に突然話しかけてびっくりさせてしまったりと、時にはトラブルに発展してしまうことも…。
 
 
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2.お友達との距離感が近すぎて、幼稚園でトラブルに‼︎

 
 
私の息子は、発達がゆっくりではありましたが、幼い頃から人見知りが全くなく、人と接するのが好きな子でした。
 
 
私も主人もそんな息子の一面を『いいところ』だと感じていたのです。
 
 
しかし、その『いいところ』が段々『心配事』に変わっていったのは、息子が幼稚園に入園してからでした。
 
 
年少組の頃は、友達と仲良くできていて、安心していたのですが…
 
 
年中組に進級する頃になると、人との距離感が近すぎるがゆえのトラブルが増えていったのです。
 
 
・息子がしつこくつきまとって、友達から嫌がられる。
・友達がやめてといっても、スキンシップをやめてくれない。
・友達のお母さんへのスキンシップが過度である。
 
 
園からも度々、これらのトラブルで電話がかかってくるようになり、先生方も息子の様子を心配しているようでした。
 
 
その頃から「あれ?うちの子、他の子とちょっと違う?」と違和感を感じ始めたのです。
 
 
その後も園で友達トラブルが続いたことをきっかけに、発達外来を受診。
 
 
検査の結果、発達障害グレーゾーンということで、児童発達支援事業所での療育を勧められました。
 
 
療育 運動
 
 

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3.発達障害グレーゾーンの子どもは、なぜ人との距離感が理解できないのか?

 
 
息子が通っていた児童発達支援事業所の先生から「人との距離感を理解できていないのは、ボディイメージの発達がまだ未熟だから」というご助言をいただきました。
 
 
ボディイメージとは、脳の中で自分の身体に対するイメージする感覚のことを指します。
 
 
ボディイメージが形成されると、自分の身体の輪郭や形、大きさ、位置などを把握できるようになります。
 
 
また、力の入り具合、体の傾き具合など、どのように身体を動かすのか、自分の運動機能を把握することができるようになります。
 
 
普段はほとんど意識されることはありませんが、日常の様々な場面でボディイメージは働いているのです。
 
 
ボディイメージは、感覚(触覚・固有受容覚・前庭感覚)によって形成されています。
 
 
発達障害グレーゾーンのお子さんは、この感覚の発達のバランスが凸凹なため、ボディイメージを掴むことが苦手なのです。
 
 
発達凸凹
 
 

4.遊びでボディイメージを高める親子遊び3選

 
 
私たちは、当たり前のように、近くにある障害物を避け、道を歩くことができますし、目の前に物があるとそれを掴むこともできます。
 
 
これは、ボディイメージができている証拠。
 
 
自分と障害物との距離がどれだけあるのか、どれだけ動けば障害物を避けられるのか、イメージすることができるから障害物を避けて歩くことができますし
 
 
目の前の物まで、どれくらい手を動かせばいいか、どのくらいの強さで物を握ればいいのか、イメージすることができるから物を掴むことができています。
 
 
人は、赤ちゃんの頃から物や人に触れたり、身体を動かす動作を繰り返すことで、ボディイメージを学習していきます。
 
 
「人との距離感が近すぎる…。」とお子さんの様子を心配しているお母さんは、ぜひご家庭でもボディイメージを意識した遊びを取り入れていくことをおすすめします。
 
 
ここからは、私が実際やってみて、家庭の中でも簡単に取り組めたボディイメージを高める遊びを発達段階ごとにご紹介したいと思います。
 
 
◆初級編
 
まだ幼いお子さんの場合は、動物などの真似をしてまねっこ遊びを楽しんでみましょう。
 
その際に、意識してほしいのが
 
「うさぎさんの耳は、頭の上に手を乗せるよ」
「ブタさんは指で鼻を押して、ブーブー」
「ゾウさんの鼻は、腕を振ってブランブラン」
 
などと体の部位をイメージできるような声かけをしてみてくださいね。
 
 
◆中級編
 
子どもが楽しんで模倣遊びができる『童謡』をうまく利用して、手遊びやリズム遊びを楽しんでみましょう。
 
・むすんでひらいて
・グーチョキパーでなにつくろう
・あたまかたひざポン
・アブラハムには7人の子
 
このような定番の手遊びやリズム遊びも、ボディイメージを高める効果がある遊びなんですよ!
 
初めは手だけの動きから、徐々に身体全体の動きにステップアップしていってもいいですね!
 
 
◆上級編
 
リズムや音楽に合わせて、身体を動かすことを楽しめるようになったら、ぜひお子さんの好きな音楽に合わせて、ダンスを踊ってみましょう
 
パパやママはダンスが苦手…。という場合は、上手にYouTubeや動画を利用するといいですよ!
 
特にYouTubeには、様々な音楽に合わせた『踊ってみた動画』がUPされています。
 
お子さんに好きな曲を選ばせてあげると、さらに意欲的に楽しむことができると思います。
 
動画をお手本として利用する場合の注意点は、お子さんと動画だけの関わりにならないように工夫すること。
 
動画を見て、親子で一緒に身体を動かして遊ぶことが理想的ですが…
 
忙しくてなかなか一緒にダンスをする時間がない!というはご家庭は、お子さんに対して「面白そうね!」と興味を示したり、「上手ね」と褒めてあげたりする声かけは必ず入れてあげてくださいね。
 
 
人との距離感が近すぎることを心配している親御さんは、ぜひお子さんのボディイメージを育てる遊びを普段の生活の中に積極的に取り入れ、親子で楽しみながらボディイメージを育ててあげてくださいね!
 
 
兄弟
 
 
 
 
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