不安が強い小学生が自信をつけていった「褒め褒めシール大作戦」

不安が強い,小学生
不安が強く、学校を嫌がっていた小学生の息子。そんな息子が自信を取り戻したきっかけは、「できた!」を見える化する先生のシール台帳と、家族みんなの“褒め褒めリレー”でした。どんな方法なのか、詳しくお伝えしていきます。
 
 

1.不安が強い小学生が抱える「できない」気持ちと、先生のひと工夫

 
 
「うちの子、どうしてこんなに不安が強いんだろう?」
学校に行くのを怖がる姿を見ると、どう声をかけたらいいかわからない…」
 
そんな悩みを抱えるママは少なくありません。
 
 
“やりたくない”のではなく、“できる自信がない”のが、不安の強い子どもの特徴です。
 
 
私の息子もまさにそのタイプでした。
 
 
小学1年生の秋、 「学校イヤだ」「漢字イヤだ」と、毎朝のように不安そうな表情を浮かべ、登校を嫌がるようになったのです。
 
 
教室に入るのにも時間がかかり、授業に集中するのも一苦労でした。
 
 
そんなとき、担任の先生が声をかけてくださいました。
 
 
できたことを1つずつシールで貼る台帳を作りました。おうちでもそれを見て褒めてあげてくださいね。」
 
 
先生が手渡してくださったのは、小さなマス目が並んだシールを貼る台帳。
 
 
息子がその日にできたことを先生が一言で書き、シールを1枚ずつ貼ってくれるという仕組みでした。
 
 
私は発達科学コミュニケーション(発コミュ)で学んだ「肯定のシャワー」の考え方(=不安が強いときほど否定せず、肯定をしまくる)を思い出し、
 
「これなら、息子の“できた”を見える形で残せる!」と感じ、すぐに取り入れることにしました。
 
 
登校拒否
 
 
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2.肯定のシャワーを浴びせる「褒め褒めシール大作戦」

 
 
先生の台帳には、「こくご」「かんじ」「給食当番」など、できたことが短い単語で書かれ、その横に1つずつ息子が選ばせてもらったシールが貼られていました。(褒め1回目)
 
 
息子が帰るなりその台帳を手渡してきたとき、私は思わず笑顔になりました。
 
 
こくごの授業も聞いて、漢字も書いて、給食当番もできたの?先生が、〇〇(息子の名前)がすごく頑張ってたって教えてくれたよ!」(褒め2回目)
 
 
その言葉を聞いた息子の表情が、ふっと明るくなったのを覚えています。
 
 
その後、私はさらに息子がいる前で家族に報告しました。
 
 
「パパ、〇〇、今日は給食当番もちゃんとできたんだって!」(褒め3回目)
 
「えらいなぁ、よくがんばったな!」と父。(褒め4回目)
 
「〇〇、すごいじゃん!」と兄。(褒め5回目)
 
 
気づけば、先生→母→父→兄と、“ひとつの成功”が5回も褒められる状況ができていました。
 
 
名付けて「褒め褒めシール大作戦」です。
 
 
家族
 
 

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3.「がんばったね」を見える化する仕掛けづくり

 
 
この台帳の良さは、『がんばりが具体的に見える』こと。
息子がどんな授業に参加できたのか、どんな役割をこなせたのかが一目でわかります
 
 
たとえば台帳にはこう書かれていました。
 
3/1 こくご☺  かんじ☺ 給食当番☺
3/2 さんすう☺  ずこう☺  日直☺
 
 
この小さな「☺(シール)」の積み重ねが、息子の自信を少しずつ押し上げていきました。
 
 
家に帰るとすぐに台帳を見せてくれ、「今日は3つもシールもらった!」と笑顔で報告してくれる日も。
 
 
褒めるときは、できるだけ具体的に伝えるようにもしました。
 
 
「今日も頑張ったね」よりも、
 
「さんすうの時間、最後まで座ってできたね」
「給食の大きいおかず、みんなの分を配れたんだね」
 
など、行動をそのまま言葉にする
 
 
それが『自分の努力を認めてもらえた』という感覚を育ててくれました
 
 
*先生が用意してくれた実際のシール台帳*
シール台帳
 
 

4.少しずつ変わっていった不安の強い息子の姿

 
 
この取り組みを続けるうちに、息子の中で少しずつ変化が起きました。
 
 
「学校に行きたくない」と言っていた朝も、「シール、今日は何個もらえるかな」と笑顔を見せるように。
 
 
最初は半日だけの登校が精一杯だったのが、次第に1日通えるようになり、給食当番も自然にこなせるようになりました。
 
 
台帳を学校に忘れて帰る日もありましたが、そんなときも「がんばって学校行けたね」と声をかけました。
 
 
シールがなくても、子どもの頑張りは“存在”として認められる。
 
 
その意識が、私自身の関わり方を大きく変えていきました。
 
 
肯定する
 
 

5.「当たり前」を見直し、不安が強い小学生の“できた”を育てる

 
 
行き渋りが始まったあの頃、担任の先生は息子を丸ごと受け止めてくださり、 「どうすれば◯◯さんが安心して登校できるか」を常に考えてくださいました。
 
 
その姿勢に、私自身が救われました。
 
 
発コミュを学びながら、私は大切なことにも気づきました。
子どもがしている「当たり前のこと」は、決して当たり前ではない。
 
 
特に発達に凸凹のある子どもたちは、人よりずっと頑張っているのです。
 
 
「小学生だからできて当然」「もう2年生なんだからできるでしょ」ではなく、 “今日もがんばったね”“できたね”という一言が、どれほど子どもを勇気づけるかを実感しました。
 
 
息子の台帳に貼られたたくさんのシールは、彼が不安を乗り越えてきた証。
 
 
そして今も、私たち親子に「子どもの小さな成功を見逃さない」ことの大切さを教えてくれています。
 
 

さいごに:不安が強い子のママへ

 
不安が強い小学生ほど、「失敗したくない」という気持ちの裏に“本当は頑張りたい”という想いを隠しています
 
 
だからこそ、できた瞬間を逃さず言葉にしてあげてください。
 
「今日も宿題がんばったね」
「歯磨きできたね、見てたよ」
 
たったそれだけで、子どもは自分を信じる力を取り戻していきます。
 
 
シール台帳は、その“見える応援”の第一歩です。
 
 
お子さんの「できた!」を一緒に見つけていきましょう。
 
 
親子
 
 
 
 
 
執筆者:しまたに あすみ
発達科学コミュニケーション アンバサダー
 
 
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