教室に入れないHSCの子どもがいられるようになった!ママが実践した3つの対応

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登校を渋ったり、教室に入れないHSC(ひといちばい敏感)のお子さんは、不安や緊張を感じやすいことがあります。我が子が少しずつ安心して教室にいられるようになった体験と、実践した3つの対応を紹介します。
 
 

1.一人で教室に入れないお子さんが心配な親御さんへ

 
 
お子さんが登校を渋ったり、親が付き添って登校したり、教室の前まで行っても入れなかったり、不安そうに過ごすことはありませんか?
 
 
子どもの授業に付き添いが続くと、 「他の子は普通にできているのに、どうしてうちの子は…?」 「この付き添いはいつまで続けたらいいの?」 と不安な気持ちになりますよね。
 
 
親御さんの負担も大きく感じられると思います。
 
 
私も、HSC(ひといちばい敏感な子)の傾向がある息子の登校や教室での不安に悩む日が続いていました。
 
 
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2.HSCの我が子、教室に入る時いつも不安そうでした…

 
 
HSCの傾向がある息子は、入学当初から教室に入るのを嫌がっていました
 
 
最初は、教室の前まで付き添い、泣きながら先生に連れられていく毎日。
 
 
やがて、息子は教室の前で逃げたり、一人で教室に入れなくなってしまい、私は教室の後ろで見守る日々が続きました。
 
 
「他の子は普通にできているのに、どうして息子だけ…?」 終わりの見えない付き添い登校に、私の疲れと不安は募るばかり
 
 
それでも、授業に参加してみんなの前で発表する姿もあり、大きな問題はなさそうに見えていました
 
 
きっと慣れれば大丈夫。いずれ一人で行けるようになる」とそう信じていたのです。
 
 
ところが、息子の不安は日に日に強くなり、体調不良をきっかけに、不登校になってしまいました。
 
 
この記事では、不登校だった息子が自信を取り戻し、再び登校し、安心して一人で教室に入れるようになるまでに、ママが実践した3つの対応を紹介します。
 
 
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3.HSCの子どもが教室に入れないのはなぜ?

 
 
HSCの子どもが教室に入れない、嫌がる理由は子どもによって様々ですが、多くの子に共通する大きな理由が2つあります。
 
 

♦ネガティブな記憶を溜めやすい

 
HSCの子どもの中には、ネガティブな記憶を溜めやすく、ストレスを感じやすい子がいます。
 
 
ネガティブな記憶を溜めやすいのは、脳の「扁桃体(へんとうたい)」という部分が関係しています。
 
 
扁桃体は、脳の中にある「感情の警報装置」のような場所です。
 
 
特に 不安や恐怖、緊張 といった気持ちに強く関わっています。
 
 
たとえば、
・急に教室でざわざわしたときに「こわい」と感じてしまう
・先生が他の子を叱っているのを見て、自分が叱られてるように感じてしまう
・発表の順番が近づくと心臓がドキドキする
 
 
こうした反応は、扁桃体が「危険かもしれない」と感じてスイッチを入れているために起こります。
 
 
この扁桃体の反応が人より敏感だと、大抵の人は扁桃体が興奮しないことでも過剰に反応してしまうんです。
 
 
それが、ネガティブな記憶が溜まりやすいことに繋がっているんです。
 
 
これは、「弱い」わけでも「甘えている」わけでもなく、脳のしくみによるものなのです。
 
 

♦教室の音や匂いなどが苦手

 
HSCの子どもは、聴覚・視覚・嗅覚・触覚などの感覚がとても過敏なことがあります。
 
 
たとえば、
・友達のざわざわした声がつらい(聴覚過敏
・蛍光灯の光がまぶしくて疲れる(視覚過敏
・給食のメニューで苦手な匂いがある(嗅覚過敏
・体操着がチクチクして落ち着かない(触覚過敏
 
 
多くの子にとっては気にならないことでも、HSCの子どもにとってはストレスになるのです。
 
 
特に、不安や緊張が強いときには感覚もさらに過敏になりやすく、教室でのネガティブな記憶が積み重なってしまいます。
 
 
その結果、「教室はつらい場所」と感じるようになり、入ることが難しくなったり、「安心できるママと一緒なら大丈夫」という状態につながっていくのです。
 
 
でも、少しずつ”安心できる経験”を重ねていくことで、子どもの中の「教室=つらい場所」というイメージはきっと変えていくことができます。
 
 
安心
 
 

4.HSCの子どもが教室に一人でいられるようになるための対応のヒント

 
 

♦ストレスを減らして脳を伸ばす!

 
不安やストレスが強い時は、ママの「肯定」の声がけや関わりで脳を伸ばしてストレスをなくしていきましょう
 
 
「肯定」の声がけを増やすと、不安やストレスを和らげる効果だけでは無く、自分の行動に自信を持てるようになります。
 
 
家で、「一人でできた」と脳が感じる経験を積み重ねていくことが、自信を育てていきます。
 
 
例えば、
「お水、入れたんだね」→できてることを実況中継で言う
「もう歯磨きしてる!」→驚く
「お皿下げてくれて、ありがとう!」→感謝
「それどうやって作ったの?」→興味
グッジョブサインやOKサイン→肯定を伝える動作
 
 
このように、「肯定」とは、子どものできている行動を言葉にしてあげる、驚く、感謝の言葉を伝える、動作で伝えるなどがあります。
 
 
「ママは見てるよ!」「その行動いいよ!」と伝える効果があります。
 
 
以前の私は、息子のことが心配で、つい「YouTubeばかり見て、宿題はいつやるの?」と言ったり、ため息をついたりと、否定的な声掛けや態度をしてしまっていました。
 
 
このような否定的な声掛けや態度を減らして、肯定の声掛けや関わりを増やしましょう
 
 
「肯定」の声掛けが増えると、一人でできたという経験が積み重なり、一人で学校へ行くという自信にも繋がっていきます。
 
 

♦先生と連携してスモールステップで進める

 
おうちでの「肯定」の関わりで自信がついてきたら、先生と相談しながらスモールステップで一人で教室に入れるようにママがサポートしていきましょう。
 
 
わが家で試した方法は、
最初はママと一緒に教室に入り、落ち着いてきたら残りの数分だけ一人で過ごしてみる
得意な授業の1時間だけ、一人で挑戦してみる
・慣れてきたら、一人で入る時間を少しずつ伸ばしてみる
 
 
先生と子どもの様子を共有しながら、ゆっくり進めていくことで、安心して過ごせる時間が増えていくこともあります。
 
 

♦環境調整

 
聴覚過敏があったり、大勢の中が苦手なお子さんには、学校と相談し、別室登校や特別支援学級など少人数の教室などを選ぶことで、落ち着いて一人で過ごせるようになることもあります。
 
 
男の子
 
 

5.一人で教室にいられるようになった息子の成長変化

 
 
不登校中に息子は自閉スペクトラム症(ASD)の傾向があると分かり、再登校する時に、特別支援学級への転籍を決めました。
 
 
最初は、私が教室の中まで一緒に入り、私が先生にその日の状態を伝えたりとサポートすることが多くありました。
 
 
でも、スモールステップで短い時間からの登校をしたり、最初だけ私が一緒に教室に入ったりする。そうしたことを続けるうちに、次第に教室の前まで見送るだけで、一人で入れるようになっていきました
 
 
一年経った今では、先生に自分の意志を伝えられるようになったり、朝から下校まで学校で過ごせる日もあります。
 
 
また、通常級への交流も「ドキドキするけど頑張りたい」と自分から挑戦できるようになりました。
 
 
クラスでは、係の仕事や給食当番の準備などをテキパキこなし、自信をもって自分で考え行動できているようです。
 
 
毎日の小さな「肯定」の積み重ねが、息子の大きな成長につながったのだと感じています。
 
 
でも、ゴールは教室に入ることではありません。
 
 
無理に克服するのではなく、不安を和らげながら、少しずつ前に進める方法を見つけていけるといいですね。
 
 
もし今、同じように悩んでいる方がいらっしゃったら、私たちの体験が少しでもお役に立てれば嬉しいです。
 
 
 
 
 
 
 
執筆者: 木村 まい
発達科学コミュニケーション アンバサダー
 
 
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