ネガティブなことばかり言う子どもに、どう関わればいいのか悩むママへ。子どもの受け取り方は、ママが日ごろ使っている言葉の影響を受けていることがあります。ママの言葉のかけ方を少し変えることで、子どもの物事の捉え方にも変化が生まれていきます。
1.ネガティブ発言が多いお子さんはいませんか?
「どうしてそんなに悪い方ばかり見るの?」
そう感じるとき、もしかすると子どもが見ている世界は、私たち親の言葉の影響を受けているのかもしれないと気づけたら、対応は変わってきます。
例えば、こんな場面はありませんか?
・出かけようとしたら雨が降っていた
・買おうと思っていたものが売り切れていた
・楽しいお出かけのはずが渋滞にはまってしまった
自分ではコントロールできない嫌な出来事に遭遇したとき「最悪」「ついてない」などと、悪い面だけを見て機嫌が悪くなる子どもは少なくないでしょう。
子どもにはネガティブな出来事があったとしても、そこから良い面を見つけたり、自分で乗り越えて行く力をつけていって欲しいですよね。
この記事では、ネガティブな出来事が起こったとき、お子さんが前を向いて歩んでいけるようにママがお子さんにできる関わりのヒントをお伝えします。

2.ネガティブな面しか見られない息子への関わり方がわからなかった私
私の息子は、ネガティブな出来事があったとき「最悪」「もういやだ」「ついてない」と言う子でした。
例えば、買い物に行ってお目当ての商品が売り切れていたら「せっかく来たのに」とがっかりし、その場でふさぎ込んでしまいます。
また、出かける日に雨が降ってしまったときには「ついてない。雨だから靴も濡れちゃうし…」とネガティブ発言が止まりません。
私はそんな子どもの様子を見るたびに、
「仕方ないでしょ」
「そんなにがっかりしなくてもいいのに」
などと言ったり、呆れてしまっていました。
「この先、生きづらくなってしまうのではないか」
私は悪い出来事に打ちのめされている息子を見て不安を感じていました。

3.ネガティブをポジティブに変換する「言葉の翻訳機」という関わり方
そんな中、発達科学コミュニケーションの学びの中で「言葉の翻訳機」という関わり方を知りました。
発達の特性のある子どもの中には、大人の言葉をそのまま受け取りやすい特性を持つ子がいます。
息子は、自閉スペクトラム症(ASD)の特性をもっています。
例えば、親が「雨だ!最悪」と言葉にすると、子どもは言葉の通り「最悪なんだ」と受け取ってしまいます。
「言葉の翻訳機」とは、ネガティブなことでも「ポジティブに変換して伝える」ことで、子どもの受け取る印象を変えていく方法です。
雨のときは、
「雨が降っているから、家で楽しい遊びをしようか」
「雨だけど、水たまり見に行ってみる?」
こんなふうに、楽しいことや良い面を言葉にして伝えることで、嫌な出来事の中にも、別の面があることを子どもに気づかせていくのです。
私自身がネガティブな発言をせずに、意識してポジティブな部分を探し、言葉にして伝えることが大切だということに気づきました。
また、言葉と同じくらい大切にしたいのが態度や表情です。
ASDの特性をもつ子は、親の態度や表情の影響を受けやすいと言われています。
つまり、子どもは「何を言われたか」だけでなく「どんな表情で、どんな態度で言われたか」も一緒に受け取っているのです。
これまでの私は、嫌な出来事が起こってふさぎ込む息子を困った表情やイライラした態度で見ていました。
息子はそんな私の様子を敏感に感じ取っていました。
親である私が落ち着いた表情でいることがまずは何よりも大切だったのです。

4.ネガティブな出来事のときに私が気をつけた2つのこと
そこで、私は子どもにとって嫌な出来事が起こったときこそ、意識して良い面を探し言葉にするよう心がけました。
私が気をつけたのは、次の2つです。
①起きた出来事を否定せずに受け止め、その後に楽しい提案をする
例えば、「せっかく来たのに売り切れだったね」ではなく、
「売り切れてたけど、新発売のお菓子を買ってみよう!」 といったように、楽しいこと・良いことを探して、必ずプラスして言うようにしました。
「渋滞だけど、しりとり遊びしようか!」
「うちと同じ車が何台いるか予想してみない?」
などと、別の楽しいことを提案しても良いでしょう。
②言葉の順序に気をつける
例えば、「せっかくのお出かけなのに渋滞にはまってしまったね。」 と、「楽しいこと→残念なこと」の順番ではなく、
「渋滞にはまってしまったけど、ここを抜けたら動物園だね!」 と、「残念なこと→楽しいこと」の順番で伝えるようにしました。
これだけで、子どもが受け取る印象が随分変わります。
子どもの印象には、言葉の「最後」が強く残るため、どんな言葉で終わるかを特に意識するようにしました。

5.ポジティブ言葉に変換することで、息子に起こった変化
ポジティブ言葉に変換する関わりを続けていくうちに、息子の物事の捉え方に、少しずつ変化が見られるようになりました。
ある日、お風呂上りにパジャマを後ろ前に着てしまいました。
いつもなら、ここで癇癪を起こしてしまう場面です。
ところが息子は 「まだ拭けてない部分があったからちょうど良かった!」 と、自分で良い面を見つけることができたのです。
また、動物園に行く日に雪が降ってしまったことがあった際も 「寒いけど、寒いのが好きな動物は喜んでいるね!」 と気持ちを切り替え、機嫌よく出かけることができたのです。
このような関わりを続ける中で、息子は悪いことの中にも良いことを探せるようになってきました。
もし、お子さんのネガティブ発言が多いことに悩んでいるママがいたら、まずはいつもの言葉を少しだけ言い換えるところから初めてみてください。
少しずつですが、お子さんの物事の捉え方も、きっと変わっていくと思います。

執筆者:三谷 のぞみ
発達科学コミュニケーション アンバサダー




