自己中心的な子どもの友達付き合いに悩んでいませんか?「自分がされたらどう思う?」という声かけが届かないのは、脳の発達上、当然のことだったんです。お母さんとの会話習慣で子どもがどう変わったか、実体験をお伝えします。
1.自己中心的な子どもの友達付き合いが心配なママへ
友達付き合いが難しく、譲ったり待つことが苦手なお子さんに困っていませんか?
自己中心的で、気に入らないことがあると機嫌が悪くなり暴れてしまう。
わがままな態度が続くと一緒に遊ぶ友達がいなくなってしまうのではないか、そのような気持ちにもなってしまいますよね。
この記事では、「オレが!オレが!」だった息子が友達に譲れるようになった、親子の会話習慣についてお伝えします。

2.「オレが!オレが!」と譲れない息子にヒヤヒヤしていた私
私は息子が年長の時、「オレが!オレが!」と自己中心的な言動が気になっていました。
友達と遊んでいると自分の意見が通らないとひどく怒る。
グループで活動する時も「我先に!」のタイプで、「譲る」「待つ」ということができない。
このようなことから、友達に嫌われないか親としてはヒヤヒヤしていました。

3.わがままじゃない。脳の発達上、当然のことだった
自己中心的な態度をとる子どもを目の前にすると、「わがまま」「我慢が足りない」と見えてしまいます。
でも、これ、子どもの発達段階でまだそういう時期なんです。
「自分がされたらどう思う?」
「相手の気持ちになって考えてごらん」
よく使う声かけですよね。
しかし実は、相手の気持ちを察したり、自分に置き換えて考えられるようになるのは、早くて10歳前後からと言われています。
幼い子どもはまだ「自分と他者の境界線」がありません。
自分が見ている世界が全て。
相手も自分と同じものを見ていて、同じように感じていると思っている。
だから「相手が嫌だと思うかもしれない」という発想自体が、まだ生まれない段階です。
「なんで怒るの?」「なんでダメなの?」となるのは、わがままや我慢の問題ではなくて、今の脳の発達上、当然のことなんです。
「自分がされたらどう思う?」「相手の気持ちになってみて」という声かけは、その境界線がまだない子には届かない言葉。
どんなに丁寧に伝えても空振りしてしまうのは、お母さんのせいではありません。

4.自己中心的な子どもが変わる!お母さんとの会話習慣
では、どうすればいいのか。
まず大切なのは、子どもの「聞く耳」を開くことです。
否定的な声かけが続くと、子どもはお母さんの声を「また怒られる」と感じるようになります。
そうなると心を閉じてしまい、発達どころか悪循環に入ってしまう。
逆に、お母さんとの会話が「楽しい」「嬉しい」で満たされると、子どもはどんどん話したくなる。
良質な会話の積み重ねが脳を育て、やがて人の気持ちも考えられるようになっていきます。
だから、今すぐ行動を直そうとするより、まず安心して話せる関係性を作ることが先。
それが会話習慣です。
そこで私が取り組んだのが、「なんでも言ってOKルール」です。
日々の出来事で嬉しかったこと嫌だったこと、好きなゲームやキャラクターの話、何が食べたいか。
内容はなんでもいい。
とにかく親子で会話する時間をたくさん作ります。
そして会話の中で、「子どもが何を言っても否定しない」というのを自分の中でルールとして決めました。
わがままな子に言いたいことを全部言わせていいの?と思うかもしれません。
以前の私は、子どもが自己中心的な言動をするたびに「なんでそんなこと言うの?」「それわがままだよ」「お友だちの気持ちになってみて」と責め立てるように言っていました。
これでは会話が弾むどころか、「また怒られた…」という経験ばかりが積み重なってしまいます。
だからこそ、なんとか正したい気持ちはちょっと横に置いておく。
そして子どもが楽しそうにしていることに注目して、会話を楽しむということがポイントです。
その時に意識したのが一つだけ。
たとえ子どもがネガティブなことを言っても自分の意見を述べないこと。
「そっかー」
「そう思うんだね」
それだけで大丈夫です。
子どもが怒りそうなときも「今、悲しかったんだね」「悔しいよね」と感情を言葉にするお手伝いをするだけ。
これを続けると、子どもはどんどん話してくれるようになります。

5.「みんなに譲ったんだよ」息子のひと言に感動した日
お風呂に入っていた時のことです。
いつもその日の出来事を話してくれるのですが、どうやら幼稚園で仲間に入れてもらえなかったようです。
そんな時に「(〇〇くん)人の気持ちなんて分からないんだ!」と言っていました。
息子からそのような言葉が出てくるとは思いもよらず、この経験は次につながると確信しました。
そして数ヶ月後。
幼稚園でグループの名前を決める時。
自分は「筆箱」がいいと思っていたけれど、グループのみんなは「ランドセル」がいいと言っていたそうです。
「本当は筆箱がいいと思っていたけど、みんなに譲ったんだよ」
このひと言に私は感動しました。
友達の意見を尊重できるようになった息子に、心から嬉しく思いました。
私はこう伝えました。
「すごいね。譲ってくれたんだね。ママ、嬉しいよ。もちろん譲ってくれたのも嬉しいけど、そうやって色々お話してくれるのが嬉しい」
なんでも話せる関係性ができたから、子どもは自分の気持ちを言葉にできるようになりました。
そして、自分の意見を通すことよりも、みんなの嬉しそうな顔を見ることの喜びを知ったようです。
それがこの変化につながったのだと思っています。
自己中心的な行動をすぐに直そうとしなくて大丈夫。
まず親子の会話を温かくすること、それが子どもの成長への一番の近道だと思っています。

執筆者: 渡辺 さくら
発達科学コミュニケーション アンバサダー




