小学生の行き渋りで「家が快適だと学校に行けなくなる」と信じ、YouTubeを禁止していた私。荒れて笑わなくなった息子を見て、YouTubeへの見方と関わり方を変えたことで、安心と笑顔を取り戻したわが家の体験を紹介します。
1.行き渋りの小学生に厳しくしてしまうママへ
学校を行き渋り始めたわが子に対して、
「家が快適だと、どんどん学校に行けなくなるよ」
そんな言葉を信じて、厳しくしていませんか?
YouTubeは禁止。
休むなら家でも時間割を決めて宿題。
「今、甘やかしたらこの子の将来が危ない」
そう思って必死に踏ん張っているママに伝えたいことがあります。
これは、過去の私の話です。

2.私も同じだった|「家が快適だと学校に行けない」と信じた結果
小学2年生の息子が行き渋り始めた頃、習い事の先生にこう言われました。
「家が快適だと、学校に行けなくなるよ」
不安でいっぱいだった私は、その言葉を疑うことなく「確かにそうかも」と信じました。
だからYouTubeは下校時間まで禁止。
学校を休むなら、家でも学校と同じように勉強して過ごさせようとしました。
でも息子は、どんどん荒れていきました。
「YouTube見せろー!」
「ばか!あほ!」
「僕なんて死ねばいいんだー!」
気分転換になればと、大好きな水族館にも連れていきました。
ところが息子は、一言もしゃべらず、笑いもしませんでした。
その姿を見たとき、私は直感的に思いました。
「これは…ヤバい。私の関わり方は、この子をさらに苦しめているのかもしれない」
そこで初めて、「学校に行かせるためにやっていること」が、本当に今の息子に必要なのかを考えるようになったのです。

3.YouTubeは「ただ怠けている時間」ではなかった
今なら分かります。
あのとき私が見ていたのは、「学校に行くかどうか」という結果ばかりでした。
けれど、息子は学校に行けないほど疲れ、まずは安心して休める時間を必要としていたのだと思います。
そんな状態の息子に、
「YouTubeは禁止」
「休んでも学校と同じように過ごす」
と求め続けたことで、家にいても気持ちを休める時間が少なくなっていました。
当時の私は、YouTubeを見ている息子のことを、
「みんなは学校で頑張っているのに……」
「休んだのに、なんでそんなに元気で動画を見ていられるの?」
「やりたいことだけやって逃げる人間になったら、将来どうするの……!」
そんなふうに見て、不安と焦りでいっぱいでした。
そもそも、「子どもにYouTubeを見せるのはあまり良くない」という思いも、どこかにありました。
けれど、息子の様子を見ているうちに、少しずつ私の見方は変わっていきました。
大人だって、仕事や家事で疲れたとき、嫌なことがあって気持ちが沈んだときは、ドラマや映画を観たり、本を読んだり、と好きなことをして心を休めたくなりますよね。
それは怠けているのではなく、大切な時間です。
息子にとってのYouTubeも、それと同じだったのだと思います。
学校のことや不安からいったん離れ、好きな動画を見て笑う時間は、疲れた心を癒やし、元気を取り戻すために欠かせないものだったのです。
「学校にもいきたくない」
「家でも、ママが厳しくて苦しい」
荒れる息子の姿は、そんなSOSだったのだと気づきました。

4.学校に行かせることより先に、息子が安心できる家を取り戻す
私は、関わり方を変えました。
無理に学校へ行かせることよりも、まずは息子が家で「安心して過ごせること」を優先したのです。
『息子の笑顔を取り戻したい』
そんな気持ちで「学校に行かせるための関わり」を一度手放したのです。
- 休むことを責めない
- YouTubeを「悪者」にせず、息子が安心して好きなことを楽しめる時間として認める
- まずは家を安心して過ごせる場所にする
そして、YouTubeも解禁しました。
ただ見せるだけではなく、ときには私も隣に座って、一緒に動画を見るようにしました。
「これ、おもしろいね」
「そんなこと知ってるんだ」
息子の好きなことに関心を向け、親子で笑い合える時間を積み重ねていきました。

5.行き渋りの息子に笑顔が戻って気づいたこと
すると、本当に少しずつですが、息子は落ち着きを取り戻していきました。
荒れていた言葉が消え、表情が和らぎ、少しずつ笑顔が見えるようになったのです。
最近では、YouTubeで覚えた豆知識を「ねえ、これ知ってる?」と嬉しそうに教えてくれます。
以前の私なら、YouTubeを見ている姿を見て、
「いつまで見てるの?」
「他にやることがあるでしょ」
と思っていたかもしれません。
今は、その時間も息子にとって必要な時間だったのだと分かります。
そして、好きなことを通して親子の会話が生まれ、また笑い合えるようになったことを嬉しく感じています。
学校に行けるかどうかだけを見るのではなく、息子が安心して過ごし、笑ったり、好きなことを話したりできる状態を取り戻せたこと。
私にとって、それが何より「大切な変化」でした。
だから私は、もうあの頃のように、「学校に行かせなければ」と焦って息子を追い立てる関わりには戻らないと決めています。
子どもが笑わなくなるほど、 心が壊れるほどしなきゃいけないことなんて、ひとつもない。
もし今、
「家を快適にしたら、もっと学校に行けなくなるのでは?」
「YouTubeを見せたら、ずっとこのままなのでは?」
そんな不安から厳しくすればするほど、子どもの笑顔が減っているように感じるなら、今の関わり方を少し見直してみてもいいのかもしれません。
まずは今日ひとつだけ、「学校に行かせるため」にしていることを手放して、子どもがホッとできる時間を一緒に過ごしてみませんか。
安心して休み、好きなことを楽しむ時間は、子どもがまた自分から動き出すためにエネルギーをためる大切な時間なのだと、私は息子から教えてもらいました。

「夏休みが終わったら、また行き渋るかも…」
「2学期、このまま学校へ行けなくなったら…」
夏休みの終わりが近づくほど、
そんな不安が大きくなっていませんか?
新学期の行き渋りに備える 「4つのステップ」をまとめました。
執筆者:おかもと ひろ
発達科学コミュニケーション リサーチャー




