分離不安っ子の苦手を知ることで学校生活の苦痛を軽減できる!

分離不安っ子の登校しぶりには、必ずと言っていいほど原因があるはずです。もしかしたら、子どもの特性を知ることが登校しぶりを解消するための根本的な近道かもしれません。そのためにできることって、どんなことなのでしょうか。
 
 

1.学校内で分離不安っ子が感じるストレスは?

 
 
ひといちばい繊細で敏感な分離不安っ子にとって、学校は刺激が強い場所であることは想像がつきますよね。
 
集団生活である以上、さまざまなストレスが学校内には潜んでいます。とくに分離不安っ子は集団行動がとっても苦手。人と同じように行動できなかったり、人と比較して自信をなくしたりと学校での集団生活は苦痛そのものです。
 
 
学校には、いろんなタイプの子どもがいることは当然です。では、分離不安っ子が苦痛に感じてしまうのは、一体どんな背景があるのでしょうか。
 
 
今回は、時代を物語る社会的な背景に注目してみたいと思います。
 
 
学級崩壊が進む現代
少し前まで“学級崩壊”という言葉がひとり歩きして大問題となりました。学校の先生も一生懸命に頑張ってクラス運営をしているのですが、ひと昔前に比べて落ち着かない学級が増えてきた現状があるように思えます。
 
 
 
 
これは、団塊の世代の先生が退職し、若い世代の先生が増えていることにあると言われています。若い先生はとても勉強熱心な印象を受けますが、どうしてもクラス運営の経験が浅いがためにクラスをうまくまとめられない傾向にあるようです。
 
 
最近は、学級崩壊の低年齢化が問題視されており、小学校低学年から学級崩壊しているクラスも珍しくありません。
 
 
学級崩壊が起こると、分離不安っ子にどんな影響があるのでしょうか?
 
 
1つは、騒がしい環境を不快に感じ、クラスにいるだけで気分が悪くなってしまうケースがあります。聴覚過敏があるような子どもにとっては、頭痛を引き起こすケースも少なくありません。
 
 
もう1つは、先生が騒がしくしている子どもに対して注意をする回数が増えます。繊細な分離不安っ子は、自分が怒られていると感じてしまうこともあるので相当なストレスを抱え込みやすいと考えられます。
 
 
先取り学習の温床
教育熱心な親御さんが増えたことにより、子どもへの早期教育が過熱している現代でもあります。小学校入学前から先取り学習を進めている子どもが非常に多くなってきました。
 
 
学校の授業が簡単すぎてつまらないという子どもが多いことで、分離不安っ子は人と比べてしまい不安が強くなることもあります。
 
 
結果、自信をなくして学校が苦手になってしまうというお話もよく耳にします。
 
 

2.わが子の苦手は何かを把握する

 
 
わが家の息子が小1のときに、母子登校でなんとか学校には行っていたのですが、ある日、担任の先生にこう言われました。
 
「〇〇くん、授業にまったく参加していません」
 
まさかわが子が学級崩壊の原因?と焦りながら、息子に事情を聞いてみました。当時、思いもよらぬことが発覚したのです。
 
 
「クラスがうるさすぎて教室にいると頭が痛くなる」
 
 
確かに若干の聴覚過敏があることは知っていたものの、学校生活にまで影響しているとは思ってもいませんでした。息子は、自らうるさい教室から離れて教室の外に避難していたのです。
 
 
 
 
そしてもう1つ。
息子が通う小学校は地域柄、9割の子どもが中学受験をするという教育熱心な環境で、ほとんどの子どもが小1から塾へ通っています。
 
 
わが家は学校の勉強だけで十分と考えているので、息子からしたら周りのお友達はとてもお勉強ができるように見えていたのです。人と比べて自信をなくしていた息子であることにも、そのとき気がつきました。
 
 

3.学校との連携を密にして配慮をお願いする

 
 
学校の環境を変えることは親にはできませんが、少なくとも学校内でのストレスを軽減できるようにすることは可能です。
 
 
まずは、わが子の特性や苦手を把握してください。そのためには、日ごろから子どもをよく観察することや子どもとのコミュニケーションをしっかり図ることが重要です。
 
 
私も担任の先生と何度も面談をしました。分離不安が強い息子の特性や苦手なことを説明して理解してもらいました。そして、クラスがうるさくて落ち着かなくなったときには、別室で休憩する時間を設けるなどの許可を頂いたり、座席の配慮もして頂きました。
 
 
自ら変えられない環境のなかで、子どものためにどう対応していくか?
お母さん自身が勇気を出して動き出すことも大切です。
 
 
 
 
 
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