母子登校で辛いことはママの1人時間がない!ということです。ママと一緒であれば学校へ行けるのでママは付き添ってしまいますが、経験した人にしか分からない辛さがあります。日々、母子登校親子がどのような生活を送っているのか知って頂けたらと思います。
1.母子登校経験者だからこそ湧き出る感情
母子登校という言葉だけを聞くと、お母さんと一緒に学校まで行くというイメージが強いかもしれません。
その通り、一緒に学校へ行くことを指すのですが、授業中もずっと付き添うことも母子登校と呼ばれます。
私は1年以上の母子登校を経験しました。
毎朝、一緒に学校へ行くことだけでもしんどいですが、一日中子どもの授業に付き添うことがどれだけつらいことか…。
教室に入ると、なぜか他の子どもたちと戯れているお母さん。
授業中は廊下や教室の後ろで立ちっぱなし。
トイレに行きたくても我慢。
体育などの移動がある授業でも一緒についていく。
ずっと授業を見届けているだけなので、毎日のこととなると退屈になってくるんです。
毎日、授業参観をしているみたいですからね。
そして、冬の廊下が寒すぎる!
お腹が減っても学校では飲食はできないので、これがまたつらい!!
学校によっては、先生方のお気遣いがあって多少の苦痛を和らげることができるかもしれませんが、大体はこんな感じかと思います。
何よりも、一日中付き添っていると、お母さん自身の時間がまったくなくなることが一番のストレスになります。
そんな中、毎日母子登校をしていると、他の子どもたちの様子を見てしまうからこそ芽生えるつらい感情がありました。
毎朝、ひとりで学校へ行ける子どもたち。
普通に授業を受けている子どもたち。
学校でも楽しく過ごせている子どもたち。
自分の息子と比べては、焦りと羨ましさで胸が張り裂けそうになりました。
そんなある日、親である私の方が登校拒否をしました。
息子には、「もう学校へ行かなくていいよ」と伝え、実家へ逃亡したのです。
息子も一緒に実家で過ごし、しばらくの間は学校をお休みしました。
もう限界でした。
息子には悪いことをしたな…と思いながらも、これ以上頑張ることができませんでした。
2.休息の必要性
母子登校中のお母さんは特に、
毎日子どものことを第一優先に!
子どもを守るために!
最前線で!
奮闘しています。
不安の強い、分離不安の子どもがいると、そのモードは家でも外でも常にマックス状態。
そうなると、身も心ももたなくなるのは当り前で、いつか崩れ落ちる日がくるのも時間の問題だと思うんです。
なので母子登校を平気でできるお母さんなんて絶対いないんです!!
ましてやこんなに頑張っているのに、母子登校から抜け出そうと必死になっているのに、変わらぬ現状が続くと焦りも出て不安も募っていきます。
そんな時こそ1人で過ごす時間を確保して休息することがとても大切です。
なかなかそんなことできない、というお母さんもいると思いますがどうにかして1人になれる時間が少しでも取れないか考えて欲しいと思います。
せめてお風呂には1人で入る、とか。
子どもが寝た後に時間がとれるなら美味しいデザートをこっそり食べる、とか。
逆に早起きしてゆっくり好きなテレビや読書をする、とか。
どこかで時間が取れないかなと考えて欲しいと思います。
そしてつらくて自分がおかしくなりそうだ…と思った時は、思い切って母子登校を休む選択をして良いと思います!
私の場合は学校から思い切って離れたことと、実家でゆっくりできる時間をとれたことで崩れていたメンタルの不調が徐々に整えることができました。
3.休息後に訪れたマインドチェンジ
実家での療養を経て、再び始まった母子登校でしたが、私はせっかく母子登校をするのであれば、自分が楽しもう!という気持ちの変化がうまれ、非常識ではありますがそんな決意をしました。
私が母子登校中に実践したことは、
・息子が頑張ったときに、遠くからでもジェスチャーで花丸を伝えたこと
・休み時間は、子どもたちと思いっきり一緒に遊んだこと
・先生の許可をいただいて、子どもたちの学習サポートに入ったこと
息子のお友達とたくさん関わることで、人気者になれました。
人気者になった私の姿を見て、息子自身が存在意義を感じていきました。また、息子にも私からのメッセージをジェスチャーで伝えることによって笑顔が増えてきました。
特に効果的だなと感じたのはジェスチャーでした。花丸をジャスチャーするのも、グッジョブサインを送るのもとても伝わりやすく子どもの不安気な顔は一気に晴れます!
ジェスチャーを送る時、周りの視線もそこまで気にならないし、大きな動きでもないので目立つこともなくとてもやりやすかったです。
そのサインを見た息子は安心し、とても自信いっぱいの表情となり授業に集中していきます。
お母さんの行動ひとつで、母子登校の見方は変わってくるので、つらい母子登校のままで終わらせるよりも、お母さんも一緒に楽しむこともありかもです!
執筆者:みやがわあゆみ
発達科学コミュニケーショントレーナー
発達科学コミュニケーショントレーナー