先を見通すことが苦手な発達凸凹っ子の段取り力が身に付くお手伝いトレーニング

家でお手伝いをしながらできるトレーニングで、発達凸凹っ子の成長を加速させましょう。家事を分担できてママは嬉しい、成長できて子どもも嬉しい。そんなお手伝いトレーニングについて、前後編でお届けします。今回は「段取り力」が身に付くお手伝いです。
 
 

1.目の前のことしか見えない発達凸凹っ子

 
 
発達凸凹っ子は、その特性から先を見通して動くことが苦手です。
 
 
例えば、宿題の量が多い日。
 
 
いつもより宿題に時間がかかることを考えて、ママが
 
 
「早めに宿題を始めなさい」
 
 
と声をかけたとしても、凸凹っ子の中で“宿題の量が多い=早めに取り組む”という思考にはなかなかつながりません。
 
 
また、夕方から雨予報の日。
 
 
「傘を持って登校してね」と声をかけても、
「今は雨降っていないから傘はいらない!」
 
 
と言って傘を持っていってくれないなど、目の前の状況で判断してしまうことが多いです。
 
 
このような特性から、
 
いつまでたっても宿題をやらない
 
嫌なことや面倒なことを後回しにする
 
長期休みの学習計画を立てるのが苦手
 
場当たり的に動いてしまう
 
2つ以上のことを同時に進行することが苦手
 
など、様々な困りごとが出てきます。
 
 
学校生活においても、周りの子に比べて要領が悪かったり、ケアレスミスが多かったりするため、先生に注意される機会も多くなりがちです。
 
 
それが続くと、
「自分にはできない」
「もうやりたくない」
 
 
と、学習意欲や自己肯定感の低下にもつながってしまいます。
 
 
このような子たちに必要なのは、「道筋をつける力」です。
 
 
 
 

2.段取り力とは「道筋をつける力」

 
 
目の前のことだけを見て動く発達凸凹っ子。
 
 
計画を立てたり、段取りを組むことが苦手で、前後を考えずに場当たり的に行動するため、そこに連続性はなく、一つひとつが点のように散らばっています。
 
 
日常生活や学校での学習などをスムーズに進めるためには、目の前のことを点で捉えるのではなく、つながりをつけて見ることが大切です。
 
 
そのつながりが道筋です。
 
 
道筋は、視野を広くとり先を見据えながら考えます。
 
 
この道筋をつけるには、足りないものを補っていく必要があります。
 
 
特に発達凸凹っ子が苦手とする「時間の管理」「ものの管理」「計画性」「記憶」「持続力」を意識して補うことで、道筋が見え、段取り力が身に付いていきます。
 
 
この段取り力、これから成長していく上でも、とても大切な力となります。
 
 
それが今、家でママのお手伝いをすることで身に付いたら嬉しいですよね。
 
 
段取り力を伸ばすのにおすすめなお手伝いをご紹介します。
 
 
 
 

3.段取り力を身に付けるのにおすすめのお手伝い

 
 
家でできる段取り力アップのお手伝いは、“料理”です!
 
 
料理は、まずメニューを決めて、そこから美味しく作るために逆算して動きます。
 
 
また、マルチタスクである同時進行の作業も必要です。
 
 
メニューを決めたら、食材や、調理器具を揃えるところから始まりますね。
 
 
『ものの管理』です。
 
 
その後、材料を切る、茹でる・炒める、味付けする、完成したらお皿に盛って食卓に出す。
 
 
と、実にたくさんの工程から成り立っているわけです。
 
 
発達凸凹っ子と料理をする場合には、まず初めにこの工程を全て確認し、何をどんな順番で進めたら良いのか、計画を立てることをおすすめします。
 
 
この『計画性』が、先を見通す力につながります
 
 
計画を立てたら、それぞれの工程の所要時間を考えます。
 
 
「晩ご飯を18時半から食べ始めたいなら、何時頃から料理を作り始めれば良いのだろう」
 
 
これも逆算です。
 
 
『時間の管理』になります。
 
 
そこから時間を確認しながら、計画した順序で調理を進めていきましょう。
 
 
その途中では、お湯を沸かしながら野菜を切ったり、次の工程を頭で考えながら具材を炒めたりと、同時進行の作業も出てくると思います。
 
 
これはマルチタスクに対応する力となります。
 
 
また、調理しながら次の工程を思い出すことは、『記憶』の活用にもなります。
 
 
作り終わったらおしまい!ではなく、完成した料理をどのお皿に盛ろうか、食卓にはどのように並べようか、そこを考えるのも大切な工程のひとつですね。
 
 
食卓に並べて、家族で「いただきます」をするまで、様々な工程を経て『持続力』が養われていきます。
 
 
このように、料理はたくさんの動きの連続でできていることが分かります。
 
 
その中で、道筋をつける力、段取り力が磨かれていくことになるのです。
 
 
慣れないうちは、一品完成させるだけでも時間がかかりますし、子どもに包丁などを扱わせるのは心配もあると思います。
 
 
ママが一人で作ってしまった方が、よっぽど早く済むし楽だと思うかもしれません。
 
 
しかし、親子でコミュニケーションをとりながら料理をすることで、発達凸凹っ子の成長につながり、子どもの困りごとが小さくなっていくのであれば、家でできるトレーニングのひとつとして取り入れてみる価値はありますよね。
 
 
もしかしたら、そこから料理に目覚めてシェフを目指す子がいるかもしれませんし、料理上手になって一人で一食作れるようになる子も出てくるかもしれません。
 
 
子どもの「好き!」を見つけるきっかけのひとつになります。
 
 
ママの負担にならない程度に、時間があるときは一緒に料理をしながら、凸凹っ子の段取り力を鍛えてみてくださいね。
 
 
 
 
執筆者
発達科学コミュニケーション トレーナー
長谷川まこ
 
 
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