小さい頃から超繊細な娘。元々集団生活が苦手な所に小3で男性の担任の先生になり環境が厳しく変化しました。不安要素も沢山増えた時に不登校になってしまい、母子分離不安に…。母子分離不安が何かも知らず、対応もわからないまま様子を見ることしかできなかったあの時に知りたかった!知ったタイミングが遅かったとはなりません!何歳の子でもオススメする対応法をご紹介します。
1.自信がないだけ⁈ママばかりに頼る生活で影響が出てきてしまった
うちの子なんでこんなに自信がないんだろう…と思っているママいませんか?
「ママ〜一緒にしよう?」
「ママ決めて〜」
「ママ〜、ママ〜」
自分に自信がなくて決めるのはママばっかり。
はじめは呼ばれても気にならない程度だったのに、呼ばれる頻度が段々増えてくる。
どっちを選んでも大丈夫な時にでもママの意見がないと決めれない。
ママが近くにいないと不安で、ママがちょっとトイレに行こうとしてもついてくる。
1日中ママにべったり…
ちょっとでいいから1人にしてよ!
また、自信のなさの表れか、すぐ友達と比べてしまうお子さんの様子、気になりませんか?
「〇〇ちゃんの方が可愛いから行かない(行けない)」
「〇〇ちゃんの方が勉強できるもん!私なんてダメだ〜」と落ち込み、どんな誘いにも乗らなくなる。
はじめは「ママ〜」と呼ばれる程度から徐々に悪化し、ママがいないと何もできなくなる。
自信のなさの現れから、友達関係もうまくいかない。
そして行きしぶり、母子登校、不登校と生活が一変します。
2.「母子分離不安」の名前すら知らなかった
「母子分離不安」ご存じでしょうか⁈
初めて聞いた方もいらっしゃると思います。
2歳くらいまでの子がママから離れる時に、「ママ〜」と泣くのも母子分離不安ですがこの年齢ならどの子でも経験することです。
しかし、困りごととして問題になるのは3歳以降に登園拒否をしはじめたり、小学生になってもママから離れるのが不安で、学校に行けなかったり。
24時間ママべったりで、ママに聞いてからじゃないと行動できない、外出を極度に恐れて頭痛や腹痛など身体症状が出ることです。
特定の原因は明らかになっていませんが、本人の気質や環境の変化、学校での心配事などが複雑に絡んで長期化するものとされています。
3.母子分離不安は早期に対応するもの!
私には三姉妹の娘がいて、次女は小さな頃より不安が強く超がつくほど繊細な子でした。
しかし、ワンオペでフルタイムの仕事をしながらの育児では十分に構ってあげることもゆっくり話を聞いてあげることも難しく、次女の性格をわかっていながらも日々の生活をこなすだけで精一杯でした。
次女が小3の時に初めて男性の担任の先生になり元々集団が苦手だった所に、先生の大きな声が怖い、先生に話しかけれない、給食のルールが厳しくなったなど不安材料が増えてしまい学校に行き渋るようになりました。
家では24時間ママべったりで普段の買い物も行かなくなり、お家で過ごすことが増え、そのまま不登校になってしまいました。
対応法もわからず、当時は様子を見ることしかできませんでした。
今ならおかしい!と気づいた時に対応していれば母子登校、不登校まで悪化しなかったのではないかと悔やみます。
あの時に対応方法を知っていたかった。
知らないって怖いです。
逆に知っているってこんなにも心強いなんて、と感じます。
4.今からでも遅くない!ママべったりを卒業できるテクニック
不登校だった私の娘が自分に自信を取り戻して学校に行けるようになったテクニックをご紹介しますね。
◆①実況中継が立派な肯定!
不登校真っ只中だった時はできていないところばっかり目についてしまい、褒めるのが良いと思いながらも褒めるって難しい、そもそも褒めるところが見つからない…、と思っていました。
そこで簡単にできる『実況中継』をお勧めします。
子どもがやっていることをそのまま伝えるだけで肯定になるんです!
「何か成果を出さないと褒めれない」のではなく
「〇〇ちゃん起きたね〜」
「ご飯食べてるね」
「着替えたね」
と、できて当たり前なことでも言葉に出して伝えてください。
小学校高学年になっていても使えます!
お子さんが行動したことを伝えるだけなのでママが頑張らなくても大丈夫!
初めは「ママ何言ってるん⁈」って不思議な顔をされますが、ママが自分のこと見てくれてる!と感じるので、お子さんの満足度が上がります。
自信がない子どもは、『何か成果を出さないと褒められない』と思っています。
『できた!』の成功体験が少ない子は特に自信が溜まってこないのです。
まずは、ママができて当たり前のことでも声に出して伝えることで、お子さんにも「こんなのでいいのか」と当たり前にできていることでもOKなんだと思え、自分に対してハードルが下がります。
ママが実況中継してくれると、「これOK!」「あれもOK!」「これできた!」とお子さんにもわかりやすく、自信が溜まります。
自信が溜まると今までママに聞かないと判断できなかったことでも、自分で決められたり、ママが少し離れていても不安じゃなくなっていきます。
◆②小さい時の写真を見ながら話す
褒め言葉って、目減りして伝わるってご存じでしたか?
小さい頃から、事あるごとに「かわいい」と伝えてきたつもりでも、子どもには十分に伝わっていないかもしれません。
そこで視覚からも情報を伝えることをおすすめします!
小さい頃の写真を一緒に見たり、YouTubeがスリープになった時にTVに映るように設定して自然に幼い頃の娘の様子が話題にのぼるようにするのです。
私のスマホは、写真データがランダムに出てくるので三姉妹の小さい頃から現在の写真がTVに出てきます。
「〇〇ちゃん可愛い♡」
「妹生まれた時、一緒にお世話したよね♡」
「麦わら帽子がぶってマスクしてお家ごっこしてる〇〇ちゃん 超可愛い♡」
などと、何度も親バカ全開で伝えています。
娘はまんざらでもない顔で、どんな表情の自分も受け入れられるようになりました。
自分に自信がなくてお友達と比べていた娘ですが、視覚と聴覚から「可愛い♡」を貯金するように沢山声かけすると、自信のない発言が減り、「学校行ってみようかな」と外に気持ちが向くようになりました。
最近では、自分の好きなお店にお出かけしたり、お友達と遊んだり、学校にも行けるようになりました。
現在でも写真の設定は変えていないので、更新された写真を見てはみんなで笑い合ったり、小6になった今でも「可愛い♡」をずっと伝えています。
私は愛情を貯金するつもりで。
娘は心が辛くなっても愛情貯金で乗り越えれています。
執筆者
発達科学コミュニケーション リサーチャー
田中さくら