大人になった分離不安っ子だから伝えることができる体験談〜シリーズ1・ママべったりだった幼少期の記憶〜

タイトル
私はかつて分離不安症でした。過去を思い返すと学校に行けなかったことなどたくさんの苦しい思い出もあります。しかし、私は母子分離不安だったことを不幸だとは一切思っていません。過去の経験を振り返り、大人になった今だからこそ伝えられること。シリーズでお伝えしていきたいと思っております。シリーズ1は私の幼少期の記憶からお伝えします。
 
 

1.大人になった分離不安っ子だからこそわかる!「分離不安は不幸なことではない。」

 
 
このままずっとママから離れられなかったらどうしよう?
 
こんなにママべったりで大丈夫?
 
この子はいつになったら親離れするの?
 
 
母子分離不安のお子さんをお持ちのママなら、一度は考えたことのあることではないでしょうか?
 
 
子どもを愛する親なら、子どもの将来を心配するのは当たり前のことです。
 
 
私の息子は小学校1年生の頃に、ママべったりで離れられなくなり登校拒否となりました。
 
 
その後、精神科を受診。
受診の結果、分離不安症という診断がつきました。
 
 
日頃は優等生。外ではいい子な息子。
 
 
だからこそ、私にしか苦しい思いや本音を吐き出すことができません。
 
 
家では癇癪がひどくて手がつけられないこともあります。
 
 
本人は「ママしか自分のことをわかってくれない。ママといると安心する。」そう言っています。
 
 
精神的に負担がかかっている時や不安定な時は特に私にべったりになります。トイレに行けない時すらあるんですよ。
 
 
時にはママべったりがひどすぎて、私自身気が狂いそうになり、正直どこか遠くに逃げてしまいたい(笑)とすら思うこともあります。
 
 
息子が分離不安症だから…
 
 
学校に行けないとか、ゆっくり自分の時間がとれないとか、いろいろ日常生活において困ることはありますが…
 
 
実は私自身、分離不安症の息子の将来に対しては全く悲観していません。
 
 
なぜなら、私自身が分離不安症だったからです。
 
 
幼少期を思い返すと苦しかった出来事はたくさんありますし、今も鮮明に思い出すことができます。
しかし、私は幸せな幼少期を過ごしてきたと思いますし、今もきっとこれからも幸せです。
 
 
大人になった分離不安っ子だからこそわかることがあります。
 
 
分離不安は決して不幸なことではありません。
 
 
今、分離不安で苦しんでいる子どもたちへ。
今、分離不安の子どもの気持ちがわからず苦しんでいるママたちへ。
 
 
私が分離不安だった過去をお伝えすることで、皆さんのお力になれたら嬉しいです。
 
 
シリーズ1は私の「幼少期の記憶」を振り返ります。
 
 
今現在、登園渋りや登校拒否で苦しんでいる分離不安っ子の子育ての参考にしていただければ幸いです。
 
明るい未来
 

2.分離不安だった私の幼少期のネガティブな記憶

 
 
✓ママにべったりだった
✓とても繊細な子だった
✓よくひどい癇癪を起こしていた
✓扱いにくい子だった
 
 
私の幼少期を知っている人たちは、よくこんなことを言っています。
 
 
きっと、私は今で言うHSC(人一倍敏感で繊細な子ども)、もしくは発達凸凹な子どもだったのかもしれませんね。
 
 
そんな私ですが、40歳になった今でも幼い頃の記憶が鮮明に残っているのです。特に苦しかった思い出が…。
 
 
分離不安の子どもは、ネガティブな記憶が残りやすいという特質があるということを、私の記憶が証明しているようです。
 
 
幼稚園は3年間通いましたが、最後まで楽しくありませんでした
ママべったり、母子分離不安による行き渋りは小学2年生まで5年間続いたそうです。
 
 
幼稚園では、登園拒否をずっとしていて、毎朝通園バスに乗せるのがとても大変だったと聞いています。また、小学校2年生までは、泣いて嫌がる私を母がどうにか校門まで引っ張って行っていたようです。
 
 
幼い頃は、ふとした瞬間、母のことを思い出すのが苦しくて、幼稚園や学校に行きたくなかったのをのを覚えています。
 
 
・幼稚園や学校に着いて、もう母の元には帰れないと決まった瞬間
・ふと服から香る洗剤の匂いで母のことを思い出した瞬間
・母の作ったお弁当を食べる瞬間など
 
突然ぐーっと胸が苦しくなり、喉が詰まるような感覚が私を襲いました。当時はそんな説明を周りの大人たちにできるわけがなく。
 
 
どんなに「行きたくない!」とSOSを出しても、私の苦しみをわかってくれる人は一人もいませんでした。
 
 
大人になって以前通っていた幼稚園を訪れた時に、幼稚園の独特な匂いと共に、当時の嫌な思い出が蘇って、気分が悪くなったことがあるくらい。
 
 
幼少期に母親から離された記憶は私にとって、とても苦しい記憶でネガティブに残っています。
 
 
泣いている女の子
 
 
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3.ネガティブな記憶を残しやすい分離不安の子ども

 
 
私の母子分離不安の息子は、自閉傾向があり、視覚推移能力が高い特性を持っています。
 
 
例えば、一回読んだだけの絵本を記憶し、絵本を見ることなく記憶だけで絵に書くことができます。
 
 
また、絵日記などの記憶を思い出して絵を書いた時、人が気づかないような小物まで鮮明に描写するのです。
 
 
見たものに対する記憶が強く残ることは、息子の素晴らしい才能だと思っていますが、その反面ネガティブな記憶も残りやすいという苦しさも兼ね合わせているのです。
 
 
私の幼い頃も、息子と同じ特性を持っていたのだと推測されます。
 
 
特にASDの傾向がある人は、「カメラアイ」と呼ばれる瞬間記憶能力の特性を持つ人が多いそうです。見たものを写真を撮ったように瞬間的に記憶できるのが特徴です。
 
 
一見便利な能力のようにも思えますが、この特性によってネガティブなことも鮮明に記憶してしまうのです。
 
 
私はネガティブなことを鮮明に記憶する脳の特性を持っていたため、母親と離れることが恐怖となり、母子分離不安が悪化していったのだと思います。
 
 
当時は母子分離不安、不安障害、発達障害やASDなどの理解がある大人は先生を含め、私の周りにはほとんどいま線でした。
 
 
また、学校は休まず必ず行くもの。母親と離れられないことなんて許されない時代でした。
 
不登校の女子
 
 
私が母子分離不安で苦しんだ幼少期に、私の親が発達科学コミュニケーションを習っていたら…
私が母子分離不安で苦しんだ幼少期に、私の親がいたがきひまりという分離不安の専門家と出会えていたら…
 
 
私の人生は、また違ったものになっていたのかもしれません。
 
 
この後、運命的な出会いを通して、私は小学校3年生から小学校に毎日通えるようになりました。
なぜ、私が学校に行けるようになったのかはシリーズ2でお伝えしますね。
 
 
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4.幼少期の分離不安の子どもを育てているママへ。大人になった分離不安っ子からのアドバイス

 
 
分離不安だった私だから伝えることができる!
今現在、幼少期の分離不安っ子を育てているママへ。
 
 
大人になった分離不安っ子から伝えたいことがあります。
 
 

◆肯定することで絶対的な自己肯定感を身につけさせよう。

 
 
幼少期は、子どもが求める分、とにかくたくさん甘えさせてあげてください。
 
 
母子分離不安、万歳です!
 
 
幼少期の「ママ〜!」「ママ〜!」をとにかく受け入れてあげてください。
 
 
あなたのことが大好き
あなたのことを理解している
あなたのことを全力で受け入れる
 
 
母子分離不安を卒業するためには、絶対的な自己肯定感が必要です。
 
 
特にネガティブな記憶が残りやすいお子さんは、どんなに肯定しても、ネガティブな記憶が強ければ強いほど、「自分なんて」と自己肯定感が低くなってしまうことがあります。
 
 
なので、母子分離不安の子どもに「甘やかしすぎ」なんてことはないと思って結構です。
 
 
幼少期にいかに親や周りの大人たちから肯定されてきたかということが、後々親から離れることを後押ししてくれる結果へと繋がるということを覚えていてください。
 
甘える子ども
 
 

◆無理やり親から離そうとしない!

 
 
このままでいいの?ママべったりでおかしくない?
そう思って無理に親から離そうとすることは絶対避けてくださいね。
 
 
分離不安っ子でもいつか親から離れる時はやってきます。
 
 
それが、小学生になってからなのか、中学生になってからなのか、または高校生になってからなのか…
 
 
そのタイミングは子ども一人一人違うものです。
 
 
しかし、いつか絶対にやってきます。
 
 
タイミングを間違えて、焦って無理やり親から離そうとすると…
 
 
前述したように「ママから無理やり離された」というネガティブな記憶が子どもの脳に強く残ってしまい、分離不安が強くなってしまう恐れがあります。
 
 
ママだけでなく、パパや祖父母、幼稚園や学校の先生なども、これらのことを理解していただき、お子さんのペースで親離れのタイミングを温かく見守っていける環境を作ってあげることが、幸せな分離不安っ子へ育てる大切な第一歩です。
 
家族
 
 
 
 
意外にも分離不安改善のカギは身近なものでした。
 
 
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