宿題になかなか取り組めないお子さん、多いですよね。特に発達凸凹っ子の場合、遊びから宿題への切り替えがうまくできなかったり、延ばし延ばしになって結局夜までやらなかったり。そんな宿題への取り組みをガラッと変える「べき思考」の解放をおすすめします
1.毎日の宿題バトルに悩んでいませんか?
小学生の発達凸凹っ子を持つママさんたち!
毎日の宿題に悩んでいませんか?
先に宿題を済ませてしまえば良いのに、学校から帰宅したらすぐにゲーム、YouTube、テレビ。
そしてそのまま友だちと外へ遊びに行ってしまう。
「いつ宿題やるの!?」と言いたくなりますよね。
母子分離不安があるうちの息子も、宿題は大嫌いでいつも後回しです。
「後でやるから〜」と言いながらずるずると時間が過ぎ、気がついたらお風呂の時間!
寝る前に慌ててやる、なんていうこともよくありました。
寝る前だと頭も働かないし、時間もないしで息子もイライラします。
「もうやりたくない!」と言って途中で投げ出すことも日常茶飯事でした。
そんな息子を見て、「だからもっと早くやりなさいって言ったでしょ!」と、私もイライラ。
「宿題なんてなければ良いのに…」
息子以上に、私がそう思っていました。
宿題は、私たち親子にとってケンカの元、厄介なもの以外の何ものでもありませんでした。
2.発達凸凹っ子の宿題嫌いには理由があります
凸凹っ子でなくても、宿題を好きな子はあまりいないかもしれませんが、特に発達凸凹の子が宿題を苦手とするのには理由があるのです。
発達凸凹っ子は
・切り替えが苦手
・なかなか嫌なことに取り組めない
・時間感覚が希薄
などの特性を持っていることがあります。
この特性から、
・ゲームやYouTubeなど楽しいことに集中していると、次の行動に移りづらい。
・「宿題やらなきゃ」と思っていてもエンジンがかかりづらい。
・時計を見て「今日の宿題は時間がかかりそうだから、1時間は必要かな」「あと30分したら宿題をやろう」などの時間感覚を持ちづらい。
などといった困りごとが見られ、結果、宿題に取り組むのがどんどん遅くなるのです。
本来であればやりたくない宿題ですから、子どもにとっても相当なエネルギーが要りますよね。
ママは凸凹っ子のこのような特性を理解した上で、少しでも宿題に取り組みやすくなるように、サポートをしていく必要があります。
では一体どうしたら良いのか?
次にご説明しますね。
3.「べき思考」を手放すことの大切さ
私たちは普段生活する中で、無意識のうちにたくさんの「べき思考」の中で動いています。
学校には行くべき。
授業はしっかり受けるべき。
親の言うことを聞くべき。
子どもは元気に遊ぶべき。
何でもよく食べるべき。
宿題は子ども自身でちゃんと終わらせるべき。
このような「べき思考」、確かに大切なことではありますが、それに囚われてしまうことで窮屈になってしまう場合もあります。
ママが「べき思考」を手放すことができたら、宿題だって楽しい親子時間に変わるのです。
・おやつを食べながら宿題したってOK
・YouTubeが好きなら、YouTube見ながら宿題したってOK
・ママと競争しながら計算問題を解いたってOK
・漢字はママが書いたってOK(親子でどっちがきれいに書けるかな対決!)
・音読もママが読んだってOK(一文ずつ交互に読むと楽しい!)
・途中で休憩を挟みながら、ゆっくりペースで進めたってOK
・宿題が全部終わらなくたってOK!子どもの能力やペースに合わせて、そのときにできるところまでをやれたら花丸
いかがですか?
こんなふうに思考が変換できたら、切り替えが苦手な発達凸凹っ子にとっても、宿題へのハードルがぐんと下がりますよね。
「ママと一緒に宿題始めるよ〜」の声かけにも、子どもが乗ってきやすくなります。
うちの息子も、私が今までの当たり前を取っ払い、「いかに楽しく宿題をやるか?」という思考にチェンジしたところ、スムーズに取り組めるようになっていきました。
「今日は何のおやつを食べながら宿題する〜?」なんて聞きながら、さらっと宿題タイムに持っていく、というようなこともできるようになりました。
大切なのは、『宿題をいかに楽しめるか』ということです。
嫌々取り組んで全部終わらせても、凸凹っ子の脳は発達しません。
『楽しい方が脳は活性化する!』子どもの脳を育てる基本です。
とは言っても、「べき思考」を手放すには勇気がいるかもしれません。
だけどそこを一歩踏み出すことで、ママも子どもも気持ちが軽くなります。
親子の笑顔が増えます。
ぜひ、今日から少しずつ「べき思考」を解放して、毎日の宿題の時間を少しでも楽しく、穏やかなものに変えてみてください。
執筆者:
発達科学コミュニケーション トレーナー
長谷川まこ