好き嫌いの原因は感覚過敏だった‼︎発達障害・グレーゾーンの子どもの『偏食』を改善する我が家の工夫をご紹介

楽しい食事
食感や匂いが原因で特定の食べ物を嫌がるお子さんにどう対応したらいいか困っているママはいませんか?その偏食の原因は、感覚過敏によるものかもしれません。本記事では、偏食のある発達障害・グレーゾーンの子どもたちが楽しく食事をするための工夫をご紹介します。
 
 

1.お子さんの食事の偏食が強く、毎日の食事の時間が辛く困っていませんか?

 
 
せっかく作った料理を子どもがなかなか食べてくれない。
 
 
食事は子どもの健康を支える重要な栄養源となるものなので、偏食のあるお子さんのママは本当に困ってしまいますね…。
 
 
どうにか食べてくれるようにとメニューを考え、トライしても、その日の気分や環境によって一口も食べてくれないこともあったり。
 
 
時には「食べたくない〜‼」と癇癪を起こして、お椀をひっくり返したり、泣き喚くことも。
 
 
こんな日が続くと、食事の時間が子どもにとっても、親にとっても憂鬱な時間になってしまいがちです。
 
 
好き嫌いで泣く子供
 
 

2.発達障害・グレーゾーンの子どもの食事事情

 
 
私の息子は発達障害・グレーゾーンの子どもです。
 
 
息子は不安が強い傾向があり、感覚過敏も持っています。
 
 
息子は幼い頃から偏食が強く、特定の食感や匂いが苦手で食べられるものと食べられないものがはっきりしています。
 
 
例えば
 
お肉は大体好きですが、大きすぎたり、硬すぎたり、パサパサ感、弾力が強かったりすると食べません。
 
卵は、卵焼きやオムライスは食べますが、ゆで卵や、目玉焼きなどは食べません。
 
チーズは、プロセスチーズは食べますが、とろけるチーズは食べません。
 
見た目や匂いが気に入らないと食べることすらせず、機嫌が悪くなり、癇癪を起こすこともありました。
 
 
以前は、私が子どもの発達における特性を理解できていなかったため、感覚過敏があることに気づけていませんでした。
 
 
私はずっと息子の偏食は『わがまま』であると認識していたのです。
 
 
そのため
 
「一口も食べないで、美味しいかわからないよ!」
 
「美味しいよ。一口食べてみたら?」
 
「もったいないよ!」
 
などと、息子に対して常に「食べてほしい」という思いを押し付けていました。
 
 
せっかく作った食事を食べてくれない…
 
 
また、別のメニューを作り直さなければいけない…
 
 
毎朝の食事、毎晩の食事を考えるのも、そして食事を見た時の子どもの反応を思い浮かべ想像してしまい、食事の時間が苦痛になっていました。
 
 
野菜と悩む女性
 
 

\いつまで続くの?登校しぶり解消のための4つのステップを今すぐチェック!

小冊子 

 

 
 

3.なぜ、発達障害・グレーゾーンの子どもの『偏食』は起こるのか?

 
 

◆感覚過敏

 
 
人間には、五感と呼ばれる視覚・触覚・聴覚・嗅覚・味覚が備わっています。
 
 
人は五感で様々な刺激を受信し、それを脳に伝達ししています。
 
 
脳はそれらの情報を受信し、体を反応させます。
 
 
脳の発達特性により、この受信と伝達の段階で過剰に反応してしまうことが『感覚過敏』
 
 
逆に反応が鈍いことを『感覚鈍麻』と言います。
 
 
感覚過敏・感覚鈍麻は発達障害(特に自閉スペクトラム症の傾向)がある子どもに見られることが多いようです。
 
 
お子さんが感覚過敏で偏食がある場合、以下のような『苦手な感覚』を持っていることが考えられます。
 
味覚過敏:苦い、しょっぱい、甘い などの特定の味が苦手
 
触覚過敏:ドロドロ、ネバネバ、サクサク、チクチクなどの特定の食感が苦手
 
嗅覚過敏:生臭さ、青臭さ、酸っぱさなどの特定のにおいが苦手
 
 
これらの感覚に耐えきれず、口に入れた瞬間、吐き出したり、見るだけで強い拒否を示す子どももいます。
 
 
特定の食べ物を受け付けないのは、決して『わがまま』ではなく、本人にとってもどうしようもできない苦しみなのです。
 
 

◆ネガティブな記憶を残しやすい

 
 
人はそもそもネガティブな記憶を残しやすく、物事を決定するときもネガティブな記憶を引き出しやすい傾向があります。
 
 
ですから、一度脳が『嫌』ということを認識してしまうと、その記憶が蘇ってきてしまうのです。
 
 
発達障害・グレーゾーンの子どもは、発達特性から不安やこだわりが強かったり、元々脳のストレス耐性が弱いとされています。
 
 
子どもの脳がストレスでいっぱいであれば、これ以上のストレスを脳が嫌がるため、脳を守ろうとし、ネガティブ思考がより強くなります。
 
 
そのため、気持ちが不安定な時や疲れている時は、いつも食べているものを受け付けなかったり、感覚がいつも以上に過敏になって許容範囲が狭くなることもあるのです。
 
 
ポイント
 
 

4.偏食が改善!感覚過敏を和らげた『我が家の楽しい工夫』

 
 
感覚過敏を和らげるためにも、普段から子どもが安心できる環境を整えることがとても大切です。
 
 
脳は楽しいことが大好きです。
 
 
楽しいと感じている時、子どもの脳はぐんぐん成長します。
 
 
要するに、食事の時間が『楽しい時間』であれば、子どもの感覚過敏を和らげることができるのです。
 
 
我が家では、偏食のある我が子が食事の時間を楽しく過ごせるようにある工夫をしています。
 
 
この工夫をすることで、息子の偏食はびっくりするほど改善していきました。
 
 
ここからは、感覚過敏のある私の息子が偏食を克服することができた『我が家の楽しい工夫』をご紹介します。
 
 
お子さんの偏食で悩むママたちの参考になれば幸いです。
 
 
息子の様子を観察している中で、自分が準備を手伝ったものに関しては、苦手なものでもチャレンジできる確率が高いことに私は気づきました。
 
 
そこで、我が家では食事の準備の段階から、息子に手伝ってもらう機会を増やしていきました。
 
 
息子はYouTubeが大好きなので、YouTubeから作りたい料理を一緒に選び、息子が「この料理、作ってみたい!」と言った料理を一緒に作ったりもしました。
 
 
子どもがやってみたいと自ら選び作った料理は、少々苦手なものが入っていても、食べることができるようになりました。
 
 
家族も「美味しい!」「作ってくれてありがとう!」と喜んで食べてくれるので、息子自身、料理をするたびに自信がついていったようでした。
 
 
息子が食事を楽しんでいる姿を見ると、私もとても嬉しく「明日は何作ろうか?」と食事の時間がどんどん楽しくなっていきました。
 
 
偏食があるお子さんの対応で困っているのであれば、まずは子どもがどんなことに『楽しい』と感じているかじっと観察してみることから始めましょう。
 
 
ついつい「これが苦手」「あれが苦手」と苦手なことばかりに注目してしまいがちですが、視点を変えて『楽しい』と感じていることに着目すると偏食改善のヒントは見えてきます。
 
 
お子さんの『楽しい」を見つけたら、それをうまく利用して、食事が楽しい時間になるように工夫してみましょう。
 
 
食事の時間が楽しいと感じることができるようになると、偏食は少しずつ改善に向かうはずです。
 
 
楽しい食事
 
 
 
 
 
執筆者:たるみ あや
発達科学コミュニケーション トレーナー
 
タイトルとURLをコピーしました