発達障害の子どもの乳歯が抜ける時の「不安」と「パニック」への対応法

乳歯,抜ける
発達障害や感覚過敏を持つ子どもにとって、乳歯が抜けることは強い不安や恐怖を伴うイベントです。本記事では、9歳の娘が乳歯が抜ける際にパニックを起こす理由を具体例とともに解説し、不安を和らげるための声かけや対処法をご紹介します。
 
 

1.発達障害やグレーゾーンの子どもの乳歯が抜ける時のパニック対策

 
 
6歳ごろになると「歯がグラグラする」「幼稚園のお友達の歯が抜けたよ」といった報告をする子どもが増えてきますね。
 
 
乳歯は6歳ごろから抜け始め、永久歯に生えかわっていきます。
 
 
しかし、子どもが乳歯が抜ける際にパニックを起こしたり、不安になったりしていませんか?
 
 
特に発達障害やグレーゾーンの子どもたちは、歯が抜ける際の痛みや違和感、不安を強く感じることがあります。
 
 
今回は、乳歯が抜ける際に発達障害やグレーゾーンの子どもがパニックになった時の対処法をご紹介します。
 
 
 
 

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2.もしかしてうちだけ?9歳の娘は乳歯が抜けるたび大パニック!

 
 
我が家の9歳の娘の場合、これまでに6本の乳歯が抜けましたが、歯がグラグラしてから抜けるまでに、毎回このような反応を示していました。
 
「どうしよう!もう抜けそう!」
「怖い〜〜〜」
「ほら見て!こんなにグラグラしてるよ!」
 
まだ抜けそうにない状態でも、この不安とパニック状態が続き、私もついイライラしてしまうことがありました。
 
 
歯が抜ける度に子どもも親もイライラするのは、どこのお家でも一緒なのかな?といろんなお友達に聞いてみました。
 
 
すると・・・
・学校で給食を食べている時に抜けた
・図工の時間に歯が抜けた
・抜ける時は泣いていない
 
 
他のお友達の学校で平然と乳歯が抜けている様子を聞いてびっくり!
 
 
それと同時に「なぜうちの子だけこんなにパニックになるの…?」と疑問に感じることがありました。
 
 
悩む女性
 
 

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3.発達障害やグレーゾーンの子が乳歯が抜けることを怖がる理由

 
 
子どもが歯が抜けることを怖いと感じるのは、初めて乳歯が抜けることへの恐怖、また抜けた後に本当に歯が生えてくるのか、という不安から感じることもあるでしょう。
 
 
「怖い」「不安」と感じるのは定型発達の子でもよくあることですが、何度か同じような経験をしていると、恐怖心は和らぐことが多いかと思います。
 
 
しかし、発達障害やグレーゾーンの子はなかなか恐怖心が和らぐというのは難しい場合があります。
 
 
それは脳の特性から下記のようなことを感じてしまうからです。
 
 
①見通しが立たないことへの不安
 
初めて乳歯が抜ける場合、「どれくらい痛いのか」「抜ける感覚がどうなのか」分からないため、漠然とした不安が膨らみます。
 
 
②過去のネガティブな記憶
 
以前に乳歯が抜けた際の恐怖や痛みの記憶が強く残り、再び同じ状況になるとパニックになることがあります。
 
 
③感覚過敏による強い痛み
 
特に口内の感覚が過敏な場合、少しの痛みや違和感でも強く反応し、不快感がパニックに繋がることがあります。
 
 
顔
 
 

4.乳歯が抜ける時にパニックになった時の効果的な対応法

 
 
乳歯が抜ける際のパニックを和らげるためには、以下の方法が役立ちます。
 
 

① 共感して安心させる

 
お母さん自身の体験を共有しながら、共感の気持ちを伝えましょう
 
「お母さんも子どもの頃、歯が抜ける時は怖かったよ。でもちゃんと新しい歯が生えてきたよ。だからあなたも安心してね。」
 
 

② 気をそらす

 
「歯をいじるのやめて!」と叱るのではなく、他の活動で注意をそらします
 
おすすめの方法は…
・両手を使うゲーム(ルービックキューブや折り紙)
・お絵かきや塗り絵
・料理などのお手伝いを一緒にする
 
 

③見通しを持たせる

 
乳歯が抜けるプロセスをあらかじめ説明し、不安を軽減します
 
「抜けた時に少し血が出るかもしれないけど、すぐ止まるよ。」
「新しい歯が生えてきて、もっと丈夫な歯になるよ。」
 
 

④パニックを受け止める

 
子どもの不安や恐怖を否定したり、叱ったりせず「怖い気持ちは当たり前」と受け止めてあげることが大切です。
 
 
まずは発達障害の子どもの「乳歯が抜ける恐怖」を理解することが第一歩です。
 
 
乳歯が抜けることは「誰もが経験すること」ですが、発達障害やグレーゾーンの子どもにとっては 非常に大きなイベントです。
 
 
その背景には、特性ゆえの不安や感覚過敏があることを理解し、適切に対応することが求められます。
 
 
お母さん自身も焦らず、イライラせずに、子どもと一緒に「乳歯が抜ける」プロセスをポジティブに乗り越えられると良いですね。
 
 
 
 
 
 
 
執筆者: 豊泉 えま
発達科学コミュニケーション トレーナー
 
 
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