習い事が続かない、すぐやめたがる子どもに悩んでいませんか?子どもが習い事をすぐやめたがるのは忍耐力不足ではありません。家庭でできる簡単な会話トレーニングで、「面白い!」を見つけて楽しみながら続けられる秘訣を紹介します。
1.子育てあるある、「習い事が続かない!」の理由と対策とは
・習い事が続かない!
・新しいことを始めようとしない
このようなことで悩んでいるママはいませんか?
「習い事を通して子どもの忍耐力を育てたい」
「夢中になれるものに出会ってほしい」
そう思うのは親として当然ですが、いくらこちらの気持ちを押し付けても、子どもはやる気になってくれるわけではありません。
実は、その前に育てておきたい力があるんです。
今回は、ママがおうちでできる会話を通して、子どもが「面白い!やってみたい!」と思える力を伸ばす方法をご紹介します!

2.大好きだったはずのダンスをすぐにやめてしまった息子…
発達障害・グレーゾーンの息子は、踊ることが大好きで、小さな頃からよく音楽に合わせて体を動かしていました。
幼稚園の担任の先生に「ダンス得意だと思います!」と言っていただいたことをきっかけに、ダンスの体験教室に行ってみました。
本人も「やってみたい!」と言ったので始めたのですが…。
1ヶ月ほど経つと、「今日は行きたくない…」「お休みする…」と言う日が徐々に増えていきました。
先生も優しく教えてくださり、レッスン中は楽しそうでした。
また、集中している姿も見られたので、本人が「やめたい」と言い出した時は「もったいない!」と思いましたが、イヤイヤ連れていくのも気が引けたので本人の意思を尊重することにしました。
それからは「何か新しいものに出会ってほしい」と思い、色々な習い事を提案してみましたが、「行かない」の一点ばり。
体験すら「行きたくない」と言うようになり「このまま何に対しても消極的なままだったらどうしよう…」と不安に思っていました。

3.習い事をすぐやめたがる子=忍耐力がない?
子どもが習い事を続けられないというのはよくあることです。
つい「忍耐力がないのでは?」というジャッジをしてしまいがちですが、本当にそうでしょうか。
実は、忍耐力を鍛えるその前に育てたいのが「面白みを見つける力」 です。
子どもは「楽しい!」「面白い!」と思ったことに対して、とことん集中できる力を持っています。
特に発達障害・グレーゾーンの子どもは、好きなことに夢中になるのが得意なので、ぜひ伸ばしたい能力です。
また、子どもの特性や個性によっては、そもそも「習う」というスタイルが合わない場合があります。
独創性が豊かで、「自由に考えたり動いたりする方が楽しい!」と感じるタイプの子は、時間やルール、ペースを他の人に合わせて取り組むことが苦手です。
さらに発達障害・グレーゾーンの子どもは繊細で神経質なところがあるので、先生や場所に対しての好き嫌いがはっきりしている場合もあります。
つまり「習い事の内容自体は好きでも、『習う』ということが合わない」こともあるのです。

4.子どもが楽しんで続けられる力を伸ばそう!
では、子どもが楽しみながら続けるためには、どのような能力を伸ばすことが必要なのでしょうか。 実はとっても簡単なんです。
ママが「〇〇の〜なところがすごく面白いね!」と、会話の中で教えてあげるだけ。
これが基本です。
さらに効果的にするポイントを整理すると——
会話の工夫ポイント
●子どもが「〜面白いよ!」と教えてくれた時には、全力で共感し、深掘りする
例えば、「どこら辺が一番面白かった?」、「ママもやってみたいからやり方教えて!」などの声かけです。
子どもの「面白い!」と感じているテンションを下げないよう、子どものテンションに合わせた声のトーンや表情で会話を広げてくださいね。
●子どもの興味を広げる4ステップ
①興味を引き出す
②魅力を伝える
③好奇心を刺激する
④具体的にやり方を教える
これを実際の会話に当てはめてみると、
「〇〇って知ってる?面白いんだよ!」
→「なんで面白いかっていうとね・・・」
→「やってみたい?」
→「やり方は・・・」
という流れになります。
子どもが興味を持てるよう、プレゼンするイメージで子どもに話しかけてみてくださいね。
我が家では、子どもがよくYoutubeで見ているコンテンツの中から「おうちで出来そうなもの」をピックアップし、定期的に私がプレゼンをしています。
それを続けていると「まずはやってみるよ」となんでも挑戦してくれるようになり、息子の興味の幅がどんどん広がっているのがわかるので、私もやり甲斐を感じながら続けられています。
習い事が出来ていなくても、おうち時間が充実しているので、「何かさせないと!」と焦ることもなくなりました。
「面白みを見つける力」が育てば、子どもはどんなことも楽しめるようになり、ずっと豊かな人生を送れることになると私は考えています。
無理に習い事をさせたり継続させるのではなく、子どもに合った形で「面白さ」を一緒に見つけてあげてくださいね。

執筆者:中谷 そら
発達科学コミュニケーション トレーナー